復讐の記憶のレビュー・感想・評価
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【”大日本帝国への抵抗か、迎合か。”第二次世界大戦時の日韓の歴史の闇を背景に、80歳の認知症が進む男が若き友人を目的を話さずに運転手として雇い、60年来の計画を実行していく様を描いた哀しき物語。】
■80代の老人・ピルジュ(イ・ソンミン:フライヤーに名があったが、最初分からず。特殊メイクだそうである。)は、60年前の第二次世界大戦時に大日本帝国陸軍及び韓国人親日派の男達の行為により、家族全員を理不尽な出来事で亡くす。
それ以来、家族を死に至らしめた者達への復讐を誓い、生きてきた。
認知症に見舞われた彼は、処刑すべき5人の名前をタトゥーにして指に刻み、飲食店で一緒に働いていた若き友人青年インギュ(ナム・ジュヒュク)を、レンタルした真っ赤なポルシェの運転手として、目的を話さずに雇い、彼に指示し、復讐殺人を決行すべく当時の銃を手にする。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・認知症を患うピルジュが、妻の死を見届けた後、真面目に働いて来た飲食店のバイトを辞め、一緒に働いていた若き友人青年インギュを、レンタルした真っ赤なポルシェの運転手として、目的を離さずに雇うシーンからそれまでのコミカルな雰囲気から、凄惨な雰囲気を漂わせてくる。
・それとともに、ピルジュの表情も徐々に無表情になり、次々に指にタトゥーにして刻んだ家族を死に至らしめた者達への復讐を決行していく。
ー この辺りからのピルジュを演じた、イ・ソンミンの演技は流石である。-
・最初は、犯人と誤認されたインギュが、犯行に巻き込まれつつ、ピルジュの行為の事情を理解し、躊躇いつつ運転手としてピルジュを目的地に運ぶ。
ー が、彼はピルジュの行為を止めようと懊悩するのである。-
・ピルジュが、処刑すべき5人の名前をタトゥーにして指に刻んでいた5人目の”キヨハラタカヨシ”が、誰であったか。
そして、ピルジュが4人目のキム・チドク将軍を彼の名誉となる除幕式で撃ち殺した後に、銃口を自らのこめかみに向けるシーン。
だが、駆け付けたインギュの”罪を犯したなら、法で裁かれるべき。死に逃げるな!”と言う叫びにキヨハラと刻まれた銃を手から落とすピルジュ。
ー このシーンからは、ピルジュ自身の長年に亙る、深い懊悩が感じられる。-
■第二次世界大戦時の朝鮮は、日本の植民地であったが故の複雑な事情があった事は、知識としてはある。大日本帝国への抵抗か、迎合か。
当時の朝鮮人の方々も大変な思いをされた事が、今作からは伺える。
只、親日派を全て悪と描く事には途中まで違和感を覚えていたが、ピルジュがインギュに説得され銃を手から落とすシーンを見て、今作の製作者側の意図が分かった気がした。
<ラスト、収監されているピルジュは認知症が進み目の光が無い。
だが、彼に面会に来たインギュに対しては、飲食店でいつも行っていた”挨拶”を行い、自らを抱きしめるインジュに対し、ゆっくりと彼の腰に手を回し、愛おし気にポンポンと彼の腰を叩くピルジュの手の動きが何とも切ない作品である。>
タイトルなし
イ・ソンミンは数々のドラマや映画で何度も観ている芸達者な役者の一人だが、
初期の認知症を患った老人が練りに練った復讐計画を実行するという難役に挑んだ作品。
日本帝政時代が背景にあるだけに、公開当時はあまり話題にならなかったのか、動画配信で視聴。
歳の差とバディもの、復讐劇、様々な角度で興味深い。
刑事役のチョン・マンシクは刑事役で登場する確率が高い気がする。
色々無理がある気が
豪華キャストで送る大作ムービーといった趣に感じました。
その分リアリティに欠けて大味な感じが。
もうちょっと捻ってリアリティを醸し出して欲しかったんですけど、金かかってそうなんで安全な方に舵を切ったのかな?
設定に無理があるとかそういうのはどうでもいいんですけど、こういう映画に絶対に必要な人間の心の闇のようなものの描き込みが弱いことに尽きるかなと。
このキャストだったらもっとやれただろうと勿体無い。
面白いのだが…
予告を観た時点では、イ・ソンミンの老けメイクがちょっとキビしいかも、思っていたがいざ始まってみるとさすが(個人的)人間国宝、まったく違和感ないどころか表情で今どのモードなのか手に取るように分かる流石さ…
参りました…
ストーリーは面白いのだが、日本帝国植民地時代の出来事がこれでもかと描かれ、一切否定するものではないが、日本人としてはなかなか辛かった…
優しく生きてください
内容は復讐劇だけど、ラストシーンや主役二人のキャスティングから、この映画の監督の優しさが伝わってくる。
自衛隊のパーティーのシーンの演説の内容や女性の着物姿など、無理なところもあるが、事件に巻き込まれていくジェイソン同様に観ている方もどんどん引き込まれていく。
復讐を実行するまでに長い年月かかったように、こういった作品(憎しみの対象が、日帝に加担して同胞を騙し家族を死に追いやった韓国人。親日派の主張も語らせる)が作られるまでにも長い年月がかかったのだろう。
主役二人と劇伴がとてもよかったです。
韓国映画はスタッフも良い仕事してると思います。(同じ日に観た邦画の音楽、と音響が酷かった)
惜しい映画
シナリオ的には良く出来た映画だが粗も目立つ。まず主人公が強すぎるだろ、普通の老人のはずなのに。アルツハイマーの設定があまり生かされてなく、企画倒れ。
後半はかなりよくなって来るが、エピローグでなぜ子供を持ったのかセリフで語られるだけで???。復讐を決意するなら家族持っては行けないのでは?
ご都合主義の映画になってしまう。
長い時間かけた綿密な計画、だとぅ!?
まず普段はポリティカルな映画は、微妙な気分になるので避けてるのですが、あら〜そう言う感じの映画ですか。もう少し下調べした方が良かったかな。でも映画が面白ければまぁ良いやと、気持ちを切り替えて鑑賞。しかしこれが…。練りに練ったはずの殺人計画が、一つ目からいきなり破綻。いや事情も分からん奴を巻き込んで、フォローも無しじゃそりゃそうだろうと(笑)後はもう出たとこ勝負。しかも相棒はただのバイト先の同僚なのに、なぜか友情モード全開で自ら首を突っ込んで行くスタイル。他方人間ドラマとして観せてくれるなら、それはそれでアリだったと思うのですが、大切な人に対する裏切り行為に対して背景を匂わせることもなく、相手が生まれつき人間的に腐っていたからと言わんばかりの説明の少なさ。周囲や時に自分に対しても詭弁を弄するのは、つまりそう言う事だと思うんですが。ラスト肌の色艶も良く何か元気そうでしたね。吐血までして体内メタメタだった設定はどうしたんだと疑問に思った次第。
記憶障害になっても忘れたくない憎しみ
アルバイトの老人フレディが妻を送り、娘を結婚させたことで人生でやり残したことはあと一つ。復讐であった。この復讐は60年前から長きに渡り計画されたものであった。そしてバイト先の親友である青年インギュを巻き込むこんでいく復讐劇です。
物語は過去の日本が戦争で侵した誤ちが復讐の理由となっており、苦手な方や不愉快に思う方が多いと思います。
特殊メイクではあったが、フレディはどう見てもアルツハイマー症を患っている80歳の老人に見えません。
世界が戦争や植民地時代の話はまだ最近であり、まもなく語り続く者もいなくなってしまいます。辛い思いをしたものが復讐を考えたり、次の世代に語ったりしています。上に立っていたものは今も権力を持っており、子や孫には秘密にしています。
大切なのは復讐や恨み、デモなどの感情的な行動ではなく、二度と同じことが起こらないように語り伝えていく必要があります。
インギュはフレディと出会ったことにより強く成長したと思います。
殴った者と殴られた者、温度差がある
こういう作品を観ると、改めて、ドイツ人の熟成さが身に沁みます。「サウンド・オブ・ミュージック」を反独映画と騒ぐドイツ人、いませんものね。
さすが、今や世界一の韓国映画でした。
えっ?これ、イ・ソンミン??
レストランで若者と楽しく働くお爺ちゃん、認知症があるが記憶のあるうちに復讐を…というストーリー。
お爺さんにしては肌の色つやがなあ、ホントはもっと若いよな、までは分かったんですが、ググったらイ・ソンミンですって?全然分かりませんでした。凄いですね役者さんの演技力って。
ストーリーは植民地時代に日帝に協力した(せざるを得なかったということも、丁寧に語られる)人たちが自分の家族を殺した恨みを持ち続け、1人ずつの思い出で当時の理不尽な様子が(そして今も続いてる)わかり、どんどん辛くてシンドい展開に。
認知症の割にやるべきことをきちんとこなすフレディ。最後の相手を前に相当ヤバいんだけど、たまたま助けてくれた親切な女の子のおかげで思い出すとか、終始ハラハラドキドキ。
面白くて深く刺さって、という、とても良い作品でした。
でもできれば日本人役は日本人使ってほしいなあ。どうしたって日本語の発音に違和感あるから。
あと、ジェイソン、優しくていい子。中の人、かっこいいね
バディものとして観た方がいい
オリジナルは未鑑賞。
長年温めていた復習の計画を実行する老人と、ドライバーとしてつきあわされることになったバイト仲間の青年。復讐劇を描きつつ、バディものとしての構図を利用する形のようだ。
標的とする人物を順番に殺していく流れなのだが、なぜあの赤いポルシェなんだろう。普通ならあんなに目立つ車選ばないはず。オリジナルで使われていたのか?違和感が強い。
それに映画としての面白さを演出するために、あえて多くの人が集まっている場所で標的を連れ去ろうとするのは作戦としてあまりにも稚拙。いや、まぁそこらへんからそういうスリルを楽しむ映画じゃないのかなと思い始めたけど。
最後のターゲットについてもなんとなくわかってしまうし、決着の付き方も意外なものではない。でも、フレディとジェイソンの最後のシーンはなかなかいい。なるほど、それね!と。やはり、ミステリーとか復讐劇というより、バディものとして軽く観るのが正解だった。
プロパガンダ映画に感じた。
日本人役の人が、カタコトで、イントネーションが明らかに変(笑)
これは非常に致命的、映画が安っぽくニセモノっぽくなる。
しかも、東條英機から付けただろうトウジョウヒサシという名前、見た目もソックリ(笑)
この辺で失笑、あーダメだと(笑)
あと、日本人女性の着物が、ワザとなのか、安っぽく、いかがわしく、江戸時代の遊女みたい(笑)
純粋な芸術じゃなく、テンプレートのようなゴリゴリの反日の韓国人が作った、プロパガンダ的な映画に感じました。
もう、アホくさくてアホくさくて真剣に観れなかった(笑)
それで、この評価(笑)
ネット右翼的な考え、過去の日本は絶対に正しかった的な考えは、持っていないし、オカシイと思う。
でも、このプロパガンダみたいな映画はダメだ(笑)
本国の韓国でも興行惨敗だったらしい(笑)
真っ赤なポルシェ
フレディにジェイソンと米国ホラーの有名殺人鬼の名を使いましたか。
まあいかにも韓国らしいサスペンス、ラストは本当に記憶を無くしたのか怪しいかも。
日本の侵略に手を貸す裏切り者っていたんだな。
しかしなぜあんな目立つ車を使った?日の丸を意識したのか?
バケットリスト
WW2下の半島で同朋に家族を殺された遺恨を持つ80代の老人が、復習を果たすために奔走する話。
末期の脳腫瘍とアルツハイマーを抱え自身の余命が危ぶまれる中、妻を亡くした爺さんが、バイト先の若者に運転手を頼み、計画を実行して行くストーリー。
フレディ&ジェイソンの老若コンビの関係性の良さをみせながら、その背景にあるフレディの思いと暗い過去をみせていく展開で、コリアンムービーなので根幹となる歴史認識のズレは仕方ないけれど、今作は比較的というかそこそこマシな感じ。
車にしても行動にしても目立ち過ぎでホントにやり切る気があるんですかね?とか、急にアグレッシブになる主人公とかツッコミどころははありつつも、とても面白かった。
ナムジュヒョク最高
久しぶりに映画でナムジュヒョクを観ました。やっぱりあの切ない目、少年のような表情は素敵だな。
肝心の復讐劇は韓国お得意の展開でいつも通りお約束の面白さでした。
厳しいこと言えば、韓国映画見慣れた者には鮮度足りないけど。
それでもあっという間に終わった、終始面白かった。
一般の方には大満足の展開ストーリーかと思います。
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