違国日記のレビュー・感想・評価
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朝役(早瀬憩)の子が素敵
興味があり鑑賞しました。
姉のことが大嫌いな妹:まきよちゃんとその姉の子供:朝と暮らすことになった背景(交通事故で姉夫婦が死別)があり、とてもダークな作品かと先入観があったが、人間模様が絶妙で、そこまでダークな作品と感じなかった。むしろ明るい感じがした。朝役の子がとても素敵だった!朝役の子が人懐っこく、リアルなんだが、この映画を明るくしていた印象で際立っていた。
その年代(中高や大人)ごとで抱える葛藤がとてもうまく描かれているし、朝の抱える過去や周りとの人間関係の葛藤、まきよちゃんの思春期の子どもとの関係の葛藤、全てがうまく描かれていて、共感ができた。不思議な距離感だが、その生活描写が微笑ましく、139分の映画も長く感じなかった。
できれば、まきよちゃんと姉との確執をもっと説明して欲しかったが、それも余白があって良かったと思える映画で、私にとってはすごくいい映画だった。
秘密じゃよ
いい雰囲気の作品ですよ!ただ‥
グリコの『ポッキーのガッキー』として鮮烈なインパクトを放ち『ドラゴン桜』『ギャルサー』では受験生や変なカウボーイのお兄さんと渡り歩いて早20年近く。
『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』での初々しい研修医からメキメキ存在感を増しながら様々な役柄を見事に演じてきました。
そんな愛しのガッキーが他人のものになって早3年!久々の映画主演作として(『正欲』見損なったので私には久々)意気込んで封切り日夜に仕事をちゃちゃっとすませて劇場へ!うん、そんな贔屓目で観ながらも若干消化不良感が!というのが正直なところでしょうか。いや、いい映画なんですよ、『朝(新人の早瀬憩さん)』の自然な演技もよかったし、親戚の子を家族にする時にはいつも近くには夏帆さん!ガッキーの親友としてとっても大事な役どころ。ひとり鍋推進部長の瀬戸康史さん、素敵な元彼は頼もしい限りで今後の展開が期待できる雰囲気でしたよね。
もちろん忖度なしに自分の意見を言える槙生(ガッキー)には羨ましく感じるとともに潔さに感銘を受けながら朝との生活でだんだん変わって行く(成長する?)姿も快く感じました。役柄からか淡々と物事を進める主人公には「もしかしてガッキーの本当の姿?」って思えるくらいな自然な感覚になりました。
多分原作の漫画は未読ですが6年も連載してたくらいなのでもっともっとたくさんのエピソードが詰まってるんじゃないかと感じました。姉との確執に関する部分も母親との会話で病気のことに触れながら深掘りしないのでちょっとモヤっと感が残ります。
多分原作の色々なエピソードを連続ドラマで観られたらスッキリするんじゃないかとつくづく思った次第です。観る側に想像を膨らませる創りかたなので何回か観て色々と考えてみるのがいいのかもしれません。とりあえず初回鑑賞の感想はこんな感じです。いい雰囲気の作品なんですよ、ホントに。皆さんのレビューを読ませていただきたいです。
静かな世界観に没入
原作は未読。
突如事故で両親を失った中学生の女の子朝(あさ)。
小説家で人付き合いが苦手な叔母槙生(まきお)が朝を引き取り二人の不思議な共同生活が始まる。
槙生は、姉である朝の母と昔から折り合いが悪く、姉の事を憎んていた事もあり、朝の事を愛せるか分からないとキッパリ。
朝は朝で、両親が亡くなったにも関わらず、感情がはっきりせず、何を考えているのか分からない子に見えたオープニング。
全く違うタイプの2人であるが、じょじょに何となく気持ちが繋がっていく様子が心地よい。
二人共一癖二癖あるタイプかと思っていたのも束の間、何とも親近感が湧いてくる。
周りを取り巻く人達もいい人ばかりで、安心して観てられました。
また、朝の無邪気さと、さり気ない仕草が何とも愛らしく、頑張れ!って応援したくなる。
オーディションで抜てきされた新人さんらしいけど、今後の活躍が期待ですね!☺
映画としては、終始静かな雰囲気で進行していく感じ。
その感じが心地よいのだが、あまりに同じ調子で進む為、気付いたら、あれ?これでエンディング???って感じでした😅
でも、だからこそなのか、作中で3回あった槙生の「行ってらっしゃい」のセリフの変化とか、さり気ない部分でなんかグッときました✨
知らない街の夜景みたいな
⭐︎3.6 / 5.0
ゆるりさらりするりと過ぎ行く物語…
*
どこに感情移入するでもなく
淡々と物語だけが進んでいってしまいました
鑑賞している時間が長く感じました
最近の映画やドラマを見ていて思うのだけど
「多様性を認め合おう」みたいな話が
ねじ込められている気がする…
結婚やどう生きるかの価値観だったり
誰に対して恋愛感情を抱くかとか…
どれを観ても同じように感じてしまう
*
心の変化や瞬間を捉えてるような描写が
あまりないように思いました
流し見で観ているような感じで引っ掛からない…
まきおと朝の関係性とか
「あれ、いつの間にそんなに仲良くなって…」と
置いてけぼりな感覚がありました
もっと深く心情を知ってみたかった
…いや、描写はあったのか…
でもイマイチ伝わってこなかったです…
*
そうは言っても好きなシーンはありました
3人で餃子づくり、公園を歩くところ、
自然体で楽しそうな様子が伝わり
見ていて気持ちが和みました…
【周りがなんて言おうとやりたい事をやるべし】
生きたいように生きて、やりたいようにやって、
まきおさんが真っ直ぐでかっこよかったです
*
ところで、最近の新垣結衣さんは
ぶっきらぼうな役を演じることが多いですね…
彼女特有の雰囲気や個性に
蓋をされてしまっているようでどこか寂しい
笑顔が多めの役のほうが似合ってる気がします
またいつかそんな彼女をみれる日が来たらいい
中学生〜高校生役の早瀬さんは
中性的で爽やかな印象を受けました
シャボン玉みたいにふわふわしてて
彼女が歌いながら楽しそうにしてた廊下は
石鹸の香りが漂っていそうでした
今後の青春映画をぜひ担ってほしいです
*
世界は自分を中心に回ってない
組織や社会を変えるのは
「よそ者」「わか者」「ばか者」だと言う。
それは共同体の最小単位である
家族にしても同じことだろう。
本作の片方の主人公は
人見知りで引きこもりがちな小説家『槙生(新垣結衣)』。
付き合いのある知人はごく少数。
締切りに追われるのにかこつけて、自宅の中は荒れ放題。
そんな彼女が、不慮の交通事故で両親を亡くした
姪の『朝(早瀬憩)』を引き取ることに。
葬儀の席での無神経な親戚の態度に義憤を覚え
勢いで申し出たもの。
亡くなった姉とは
「あの人」と表現するくらい幼い頃からの不和。
果たしてそんな人の娘と、うまくやっていけるか?との
一抹の不安を抱えつつ。
姪はかなり昔に会ったきりで、一種の「よそ者」。
そして、今春高校に入学予定の「わか者」。
二人が同居をすることで
生活に化学変化が少しづつ起こる。
もう一方の主人公は『朝』。
突然の両親の死、とりわけ母を亡くしたことで
己の魂も遊離状態。
現実感は薄く、時として
母親の幻を視、幻声も耳に。
唐突に自分を引き取ると言い出した『槙生』にも
不信感と信任がない交ぜの気持ち。
ましてや、中学卒業~高校入学の過渡期。
環境の変化も精神をより不安定にさせる。
物語はそうした二人の日常を追い、
陰日向に助ける友人たちを交えながら緩やかに進む。
驚くほどの事件は起きない、
小さな波紋は有りつつ日々は穏やか。
しかし、そんな中にも
二人の関係と個々人の成長につながる出来事は存在し、
それらが解決を迎えるごとに、
見ている側もほっとし心が温かくなる。
次第に絆が深まっていくように傍目には見える。
とは言え、各人の心中に深く立ち入らない、
薄っぺらな解決にも思え、圧倒的なカタルシスは無い。
直近では〔夜明けのすべて〕と近似の印象で
やはり時代がこの種の癒しを求めているのか。
二人の主人公のうち
オーディションで今回の役を勝ち取ったと聞く『早瀬憩』は
演技の面では三歩も四歩も他の出演者に劣る。
特に、十五歳にしては共感を持てぬほど幼い思考が表に出た時の
平板な表情は目を覆いたくなる。
もっとも、エピソード自体が、
波風は立っても、当事者間でいつの間にか和解していることの連続なので、
演出の成果と言えなくもないのかもしれない。
あくまでも、ふわっとした状態なのだ。
『新垣結衣』については、アップのシーンが多くあり、
ファンにとっては嬉しい画面の連続。
蟹股気味にどすどすとがさつに歩くのは、
本作の中だけの設定なのだよねぇ。と
要らぬ心配をしながら。
原作の空気感の表現が難しいのを痛感しました
将来が楽しみな若手女優3人
朝役の早瀬憩。オーディションで選ばれただけあって、まあ上手い。どこかで見たことがあると思ったら、『ブラッシュアップライフ』に出演していた。
早瀬憩だけじゃなく、親友役の小宮山莉渚、秀才役の伊礼姫奈、3人とも役に同化していて、この3人が絡むシーンはお気に入り。
人間関係が不得意の小説家である高代槙生をガッキーが演じているんだけど、こちらも負けてはいない。相手の気持ちが理解できないというタイプではなく、理解するのが面倒臭い。コミュ障と誤解されそうな小説家になりきっている。
ちょっと残念なのは、過剰な心象表現がカットインされていること。原作にあったのかもしれないが、この子達の演技力があれば、顔の表情だけで十分だと思う。観客の汲み取る力をもっと信じてほしいと思うところでございます。
相手を尊重することって大事
変わり者キャラが、あまりにハマるガッキー‼️
美人女優という縛りから、解放されて新しい道を開く新垣結衣から目が離せない‼️
変人の30代独身女性をこれだけリアルに見せるガッキーの存在感。
《媚を売らない女》の代名詞になって来ている。
「正欲」での美人女優からの変身とその演技の現代的なセンスに
脱帽と驚きと称賛を覚えましたが、
この少女小説作家・高代槙生(たかしろ・まきお)の性格と個性も秀逸。
髪はボサボサ・洋服はブカブカをスカートをぞろぞろ引きずって丸メガネ。
もう美人女優を返上したような潔さ。
もう新垣結衣には色気も美貌もセンスある洋服も、
憧れのライフスタイルも関係ないのだ。
(凄いね!!心から尊敬します)
《ストーリー》
突然の交通事故で両親を失った15歳の朝(早瀬憩)。
祖母は地方で体調に自信がなくて、親戚をたらい回しにされそうになる朝。
槙生は発作的に朝を「家においで!!絶対に踏みにじらないから・・・」
と、引き取る。
ズボラで足の踏み場もないマンションの部屋。
でも朝は段々に槙生に興味を持ち、ぎこちなくギクシャクしながらも
慣れて行く。
ちょっとエピソードのひとつひとつが地味でインパクトがない。
メリハリがないのだ。新垣結衣の生気のなさに比較して、
朝の早瀬憩は何気に可愛くて可愛くて、たまらなくなる。
子供っぽいのにオマセで質問攻め。
槙生が死んだ姉を「大嫌い!!」と吐き捨てて、
絶対に訂正しない。
朝にすれば誰よりも好きな「ママ」を、【嫌いで許せないなんて】
それって《何があったの2人に一体!?って思うよね》
槙生はこじらせ女子の変わり者。
でも朝に責任を持つ。
まだ愛してなくても、心の隅でもう大事に思っているのだ!!
小説や漫画の中で女たち、そして家族の形が確実に変化している。
新垣結衣ともども、見守っていきたい。
演技が噛み合ってない
役者の皆さん演技がかみ合ってなく、さらには役になり切れてないため、バラバラに演技しているようにしか見えませんでした。本作に登場する役者さんは殆ど見たことない方ばかりなので、演技が下手なのか、演技力の差で噛み合っていないのか、演出や脚本が悪いのか原因は分かりませんが、とにかく作り物感が強くて全然物語に入っていけませんでした。さらには主人公の少女に魅力を感じることも出来ず、不自然な演技を見続ける139分でした。
朝はかならず来る
穏やかな映画
叔母のこだわりと答えのない変化
2024年。瀬田なつき監督。交通事故で両親を失った中学卒業を控えた少女と、その死んだ母親の妹で引きこもり気味の小説家の女性。それまで疎遠だった姪と叔母が同居することから起こるすれ違いや助け合いの様子を丁寧に描く物語。
中学から高校へという思春期まっただなかの少女の微妙な心情変化に焦点が当たっており、作中しばしば「私は変わらない」と言明するため、突然15歳の少女と同居するようになった小説家の、姉(つまり少女の母親)へのこわばった感情の変化がわかりにくい。つまり、少女とのふれあいによって気持ちが解けていく(解放されていく)というわかりやすい物語ではない。それは物書き特有のこだわり(原作者自身の実体験)に通じている面があるかもしれないと思ったりする。自分の原体験を否定しても書き続けられる物書きはそういないので。
その反面、少女の微細な変化は丁寧に描かれている。叔母との関係だけでなく、中学からの友人との関係や高校になってからの友人との関係も。歌を歌ったり、くるくるとダンスしたりする姿に変化する少女の存在の核のようなものが表現されている。ただ、少女をめぐる問題や課題も決してわかりやすく解決するわけではなく、少しずつ変化しながらも解決しないまま継続していく。
大きな事件は全く起こらない、その意味では淡々と平坦な物語を丁寧に描いているのだが、決まった解決にたどりつかないことの気持ちよさのような作品の魅力を形づくっているようだ。
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