劇場公開日 2024年6月7日

違国日記のレビュー・感想・評価

全269件中、1~20件目を表示

3.5“かけがえのない時間”

2024年6月27日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

幸せ

 両親を亡くした傷心と、母親とは異なるちょっと変わった大人の女性との同居生活に戸惑う思春期の少女。新垣結衣演じる人付き合いが苦手な小説家の槙生と、早瀬憩演じる天真爛漫な少女・朝のコントラストが互いの心を動かしていき、次第に心を開き交じり合っていく様が心地よい作品です。

 脚本と編集も手掛けた瀬田なつき監督は、本作でも映画制作の喜びに溢れたようなシーンを生み出しています。中でも夏帆が演じる槙生の友人・奈々を交えた3人のシーンでは、早瀬の初々しい演技を生かしたような余白のある演出が印象的。まるで役者のリアクションに委ねたような“かけがえのない時間”から自主製作映画を思い起こさせる自由さを感じることができます。

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和田隆

4.5安易に共感しない女性同士の連帯を描く。関係の変化を促す触媒としての脇キャラたちもいい

2024年6月7日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

ヤマシタトモコによる同名漫画は未読ながら、映画「違国日記」鑑賞後にネット記事の原作者インタビューで作品に込めた意図や印象的な数コマに触れ、漫画で描かれた人物像や空気感を尊重し適切に実写化できているように感じた。槙生役・新垣結衣と朝役・早瀬憩のキャスティングもはまっているし、原作連載時期が2017年~23年と近く時代背景をほぼそのまま生かせたのも無理のない脚色につながったはず。

瀬田なつき監督が2020年に発表した「ジオラマボーイ・パノラマガール」も漫画原作だが、岡崎京子が1988年に描いたバブル期の高校生男女の恋愛模様を、令和の東京に舞台を置き換えて実写化するというかなり無理筋の企画だったせいか、ストーリーもキャスティングもうまくかみ合っていない感じを受けた。2作の比較で言えば、「違国日記」のほうが断然好みだ。

「違国」という造語で強調されているように、人はみな違う存在で、考え方も感じ方も違うのだから、安易に気持ちが分かるとか共感できるといった馴れ合いはしないが、違いを認めたうえで寄り添ったり支え合ったりすることはできる。そうしたメッセージは昨今の多様性尊重の流れにも沿う。

マンションで一人暮らす小説家の槙生が両親を失くした朝を引き取ることになり、ぎくしゃくした同居が始まる。そんな2人の関係が、槙生の友人・醍醐(夏帆)や朝の親友えみり(小宮山莉渚)といった触媒のような存在とのかかわりにより次第に変化していく流れも好ましい。コミック全11巻分の物語を本編140分弱に収めたので、映画での脇キャラたちの描き込みがやや物足りないとはいえ、限られた時間の中でうまく整理できたように思う。

早瀬憩については、出演歴を見たら鑑賞済みのドラマに結構出ていたのに認識していなかったことに気づいたが、撮影当時15歳、今年6月で17歳になったばかりだそう。無垢な幼さを残しているようで、老成してみえる瞬間もあって、不思議な魅力がある。これからの演者としての成長と活躍に大いに期待したい。

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高森郁哉

3.5マキオとアサの同居生活

2025年12月5日
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鑑賞方法:VOD

笑える

幸せ

癒される

 コミックが大人氣で、人生のバイブルにしている人も多数存在していて、2026年1月からアニメ放送が決定しています。
 新垣結衣さんが扮するマキオのマイウェイな性格や容姿が好きです。
 カラフルなのに素朴な映像も素敵です。
 BGMがピアノでオシャレ。ですが、同じようなフレーズばかりで耳が飽きます。その分、会話が面白いからプラマイゼロで大丈夫です。ティーンズから発せられる言葉が今風でリアルで自然で良いと思いました。アサに扮する早瀬憩さん、とても良かったです。はっきり言って本作の中では一番良かったです。
 好奇心旺盛で素直なアサとマキオのコミュニケーションが爽やかで独特な雰囲氣で好きです。
 マキオが作家という職業であるのがポイントで、アサの作った歌詞を欲しがる理由も面白いと思いました。この詩を見てると元氣が出ると言うマキオは優越感が元氣の源なのかと笑わせてくれます。
 アサの健氣さに感動しました。

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Don-chan

3.0ジム・ジャームッシュの「パターソン」から学びし技工

2025年11月30日
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チネチッタ

4.5良作

2025年11月28日
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優しい気持ちになれました。変に泣かせようとかしないところがよい。

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nob

新垣結衣と早瀬憩の絶妙なアンバランスさ

2025年11月23日
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鑑賞方法:VOD
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NotaNum

3.5原作を読みたくなる映画

2025年11月18日
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鑑賞方法:VOD

原作はまだ最後まで読めていなくて途中まで。
ヤマシタ先生の描く語り口が好きなのでずっと気になっていて、映画館行く予定が間に合いませんでしたがアマプラに上がっていたので拝見しました。

ガッキーのまきおちゃん、素敵。
朝ちゃんがとっても朝ちゃんで透明感と危うさが可愛かった。

ただ、原作の鋭さが少しまろやかに感じてしまったので、ちょっとだけ期待しすぎてしまったかなと反省しました。原作ぼろぼろ泣いたので、映画も淡々としていて良かったんだけど…もう一度しっかり原作読みたいなと思いました。

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しゃら

3.5ガッキーの新しい顔

2025年11月6日
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鑑賞方法:VOD

クールで不器用な感じ。こんなのもいいですね。姉との確執については、真相は分からないけど、そんなことはどうでもよくて。大嫌いだった姉の子供が、自分にとって大切な存在になる。一人でなく、周りの大人たちでこれからも愛を育んでいくのだろう。

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いつこ

4.0子育て世代にもぜひ。

2025年11月4日
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ガッキーファンとして気になっていたけれどなかなか一歩を踏み出せず、気がついたらアマプラに出てきてた。
何とはなしに早起きの朝に鑑賞スタート。
物語は思っていたよりも重たい話だけれど、子供ができたこの歳になって鑑賞し、おそらく学生や独身時代ではまた違った受け止め方をしただろうと思う映画だった。
特に印象に残るのが大人たちの違う一面。
特に母親が専業主婦だった家庭は特に強く感じるところがあると思うが、身近な大人が親だった時、その親が友達といるとき、友達と話してる時、親が親じゃなくて一人の大人になったとき、子供の時に感じたその違和感をこの映画ではうまく表現してると感じた。
また主人公の中学⇨高校生という微妙な年頃の我儘というか筋の通ってない自己主張を観ていて苛立たしく思うと共に、自分も同じ道を通ってきたし、これから親としてそれを経験するのだろうと思うとどのように接するのが良いのか考えさせられた。
原作は未読なので忠実性や原作ファンの方へ薦めることのできる出来栄えなのかはわからないが、一本の映画としては、ある程度経験の積んだ大人の方にはお勧めしたい。

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しょう

3.5槙生に共感

2025年11月1日
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癒される

槙生の考え方に共感。それと朝ちゃんと槙生の関係も今っぽくて良かったです。女性の描き方が違和感なく自然に感じたのは、女性監督だからなんですね。恋愛を話の中心にしないのも好感がもてました。

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ミカ

4.0まきおちゃん

2025年10月31日
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泣ける

知的

癒される

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nekonoko

4.5違う個体である

2025年10月26日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

癒される

自分が何気なく発した言葉が人を傷つけてしまう事がある。逆に何気ない言葉で救われる事も。日常生活に溶け込む同調意識と多様性を優しく伝えてくれる映画でした。
卒業式を逃げ出した朝の気持ちが死ぬ程分かる。友達といる時だけは全部忘れて普通の自分でいたいんだ。高校生の頃不幸があった時、可哀相だね大丈夫?と言った同級生としばらくまともに話せなかった。可哀相…悪気がないのは分かってる心が追いつかない。急に過去を思い出してしまった。
原作も気になるし、新垣結衣さんのヤサグレた演技も好きです。
心が荒れたらまた観たいな。

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ぽちゃこ

5.0違国日記

2025年10月25日
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鑑賞方法:VOD

大人に向かう少女の気持ちに溶け込んで、いろいろな感情を感じることができて、こんなふうに大人になっていくのかと思える映画でした。

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まさ

3.5ふたりの距離感が好き

2025年10月24日
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鑑賞方法:VOD

Amazon primeで鑑賞
原作は未読です。
全体的に頑張った感じがなくて、両親を突然亡くした姪っ子の朝と、叔母の槙生の自然体のやり取りがとても面白いです。
ふんわりしてるけど、15歳の揺れ動く感情を槙生がちゃんと受け止めていて、ふたりの心が通い合っていくのが、良かったです。

両親を亡くした悲しみを槙生が包んでくれるんです。
可哀想という感じではなくて、普段と変わらない態度で接していて、それが朝にとって良かったように思います。

気を遣わない、ほどよい距離感も良かったように思えます。

自分の好きなように生きていい。
簡単なようで難しいですけどね😊

槙生と親友の奈々や、元カレの笠町とのやりとりも自然体で観やすかったです。

私も姉がいます。
めっちゃ好きでもないし、めっちゃ嫌いでもないです。
同じ親から生まれた姉妹なのに、容姿も性格も、服装も、得意なモノも、とる行動も全然違っていて、ひとつも似てる事がないんです。

考えてる事ももちろん違うし、
嫌だなぁと思ったこともあったけど、大嫌いにはなれないし、年を重ねて今はいてくれて良かったと思うんですよね。

槙生もお姉さんがいなければ、朝とも会えなかったわけだし、お姉さんから言われた言葉、何か理由があったみたいだし、ちょっとだけでも許してあげれる日が来るといいなって思います。

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イオナ

4.5「死ぬ気で、殺す気で」

2025年10月24日
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原作コミックは未読。配信にて鑑賞。
両親の急逝により、叔母である小説家・槙生に引き取られた女学生・朝。
「家族とは?」「大人になるとは?」という問いを軸に、叔母と姪の関係の変化が丁寧に描かれている。
二人の演技、会話のテンポ、言葉のチョイス、全てが素晴らしく、観ていてとても心地よい。
派手な出来事はないが、二人の絆が少しずつ強くなっていく過程がじんわりと胸に響く。

願わくば… 朝が歌うとき、もっと声を張って(死ぬ気で!)歌ってほしかった。

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つもろう☆

4.0槙生が啖呵を切るシーンから引き込まれる

2025年10月17日
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公開時、事情があって観られなかったけれど、原作の空気感が好きで、楽しみにしていた作品。やっとU-NEXTで配信が始まって、鑑賞することができてうれしい。

槙生が啖呵を切るシーンからグッと引き込まれた。

原作は線も少なめで、余白から想像させるタイプだったので、細部までクッキリと描き出される実写化は、読んでいた時の自分のイメージとは異なる部分もあったが、逆にそれが、今作を独立した映画作品たらしめているように思った。

<ここから少し内容に触れた備忘録>

・全編通して、画面全体の色調が柔らかいのだが、夏帆だけは、ちょっとビビッドな服で登場し、槙生と朝の2人に、エネルギーを注いでくれるような感じがした。

・原作では、槙生のダンディさというのをベースに読んでいた気がするが、今作ではガッキーが演じていたので、ちょっとフェミニンな色合いが強まり、「人としての生きづらさ」を描く上で、より「女性」にスポットが当たっていた印象を受けた。

・小物の使い方が印象に残る映画だった。
例えば、ドリームキャッチャー。槙生の家のものが最初に目に飛び込んでくるが、朝が自宅に帰宅するシーンでは、朝の母(槙生の姉)もリビングにドーンと飾っていることを観客に見せる。
または、何かと画面の中に映り込んでくる鏡。
最初だけ使って残りは白紙のノートたち。
象徴的なマグカップなど。

・槙生の口からは、朝の母への恨みや嫌いという言葉が出てくるが、小物から伝わるのは、2人はやはり姉妹として、実は似たところを持つ鏡像なのだということ。
そして、マグカップによって、朝と槙生の関係性がはっきりと変わったということが語られる。

・「フライドグリーントマト」は出てこなかった。

・染谷将太が出てくると、反射的に胡散臭さを感じてしまうのは、よくない癖だと反省。

・瀬戸康史もいいのだが、笠町の持つセクシーさはちょっと薄らいだかも。でも、それが今作のねらいなのかもしれない。

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sow_miya

3.5多様な価値観に触れて大人になる 色々な価値観の問題を 混ぜすぎてい...

2025年10月14日
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驚く

多様な価値観に触れて大人になる

色々な価値観の問題を
混ぜすぎているように見えた

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いのしし

3.5私もガッキーと暮らしたい(笑) いい設定だったが、予想される激しい...

2025年10月14日
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私もガッキーと暮らしたい(笑)
いい設定だったが、予想される激しい衝突などはなく終始ほのぼの展開。そこがいいのかもしれないが、やや物足りなくもあった。
それより何より、もうクールガッキーを見てるだけで満足。
早く離婚せんかな。失礼(笑笑)
原作マンガが超高評価、読んでみたい。

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はむひろみ

3.0【陰キャだけどガッキーは隠せない】

2025年10月14日
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『正欲』に続き、新垣結衣が“陰キャ”を演じるが、どうしても本来のスター性がにじみ出てしまい、少しノイズになる。とはいえ、原作マンガものでも“映画一本で説得できれば良い”という基準で見れば、本作はしっかり物語として立っている。

演出は即興性を感じさせ、役者が自由に呼吸しているように見える。女子学生たちのざわめきや会話の自然さは特に秀逸で、もし計算ずくの演出なら見事。結果として画面に清々しさが宿っている。

物語は始まってすぐ本題に入り、この映画が何を描くのかが明確。親を亡くした子ども、姉が大嫌いなのに姪を引き取る叔母——ぎこちない二人の暮らしが、丁寧な時間の積み重ねで少しずつ氷解していく。そのプロセスがとても気持ちいい。

“陰キャ演技”の上にどうしても乗ってしまう新垣結衣のオーラは賛否あるだろうが、自然体の演技と生活の手触りで押し切る力のある、温かな一作だった。

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abu
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