ブギーマンのレビュー・感想・評価
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「大人はわかってくれない」ホラー
子どもだけが見えるというおばけの伝承を描いたスティーブン・キングの短編小説の映画化。キング原作らしい良質なホラー作品に仕上がっていた。母親が亡くなって精神的に不安定になっているふたりの娘。父親は精神科医で、ある日妙な男が突然診療にやってくると、子どもが死んだと告げて、子どもの言った通り「あの怪物は実在した」と言い出し唐突に自殺。子どもたちは闇にやばいものがいると訴えるが、精神的な不安からくる幻想だと取り合ってくれない。まさに「大人はわかってくれない」という状態である。
ブギーマンの造形が最終盤まで明かされないのが、この場合は効いている。ホラー映画モンスターの造形はたくさん堪能したいところなのだが、大人には見えない怖さがこの物語には重要。見えない恐怖を優先したのはいい判断だったと思う。配信用に企画されたらしいが、出来がいいので劇場公開したというのは納得感がある。あまり変化球ではない、クラシックな作りが逆に新鮮。監督はZoomを題材にしたホラー映画で有名になった人だけにこういう直球も作れるのだなと嬉しかった。
怖さはあまりない、逆に暗すぎて画面がよく見えない場面あり
実体のない、悪魔的(霊的)な印象で話が進んでいくけど、後半、急に実弾が効果あったり、火で燃やせたり、血を流したり、いきなり実体化していることに違和感。
暗いとこにいたらダメと言いながら、何故か電気つけないし。
主人公の女の子も終始暗かったなあという印象。父親より頑張ってたけどね。
子供の頃を思い出す
2005年に同タイトルの作品があるが、特段リメイクという訳では無いそうだ。「ZOOM 見えない参加者」のロブ・サベッジ監督だが、変わり種を多く生み出す過去作とは打って変わって王道ホラーで攻めてきた様である。
母親を失って悲しみに暮れる残された家族が、怪物と対峙するのと同時に次へと進んでいく構成はいかにもスティーヴン・キングの物語そのものである。ブギーマンの正体等は深掘りしないが、子供の頃に漠然とした恐怖―例えばドアの隙間から誰かが見ている感覚、あのなんとも言えない光る目が2つ自分を睨みつけている様に感じるあの感覚を思い出させてくれる様な演出が中々怖くて好きだ。
また、暗闇と対照的に光を放つアイテムを使って陰影を付け、より暗い部分に怖さを増強させる技も披露してくれる。末っ子が持ってる光るボールはいかにも何か出てくるフラグが立っており、怖さを通り越して笑えてくる位だ。恐怖演出にオリジナリティは感じられないが、「怖さ」で言えば次第点だろう。
前半はじわじわ攻めてくる陰湿な怖さで畳み掛けて来るが、後半はお互いで物理攻撃を繰り出す肉弾戦へと発展する。そのギャップに驚かされながら、王道かつ安定の作りでそれなりに楽しめる作品だ。
抑制的な演技や陰影を活かした撮影が、ホラーという枠を超えた印象を残す一作
序盤の助走なしのいきなり恐怖描写に、えっ、この作品はこんなにハイテンポなの?と驚いたものの、それ以降はむしろ抑制的な演出、映像が印象的で、闇に潜む恐怖を体感させてくれる作品です。
主人公の家族はほぼ全編にわたっていろいろと怖い目に遭っているのに、それでも一人で部屋に止まったり、怪しい一角にずんずん足を踏み入れるなど、どんだけ剛の者なんだ、と思わずにはいられない肝の太さ。
彼女たちに襲いかかる「異形のもの」は、なかなか正体をあらわさないため、実は全て彼女たちの妄想でした、と、いう流れにもなりそうな物語です。こうした心理的な恐怖描写に重きを置いた演出自体はそれほど真新しいものではないんだけど、陰影を活かした映像は、類型的なホラー作品を超えた何かが本作にはあるのでは、と予感させ、それが終盤になっても衰えない鑑賞の推進力になっています。つまりスラッシャー映画やスプラッター映画のような過激で派手な見せ場よりも、日常を何かが侵食していく恐怖をじわじわ描く作品が好きな人向けの作品といえます。
キングの短編小説が原作、というよりも本作の原案となっているんですが、キング原作の映画化作品は、最後にオチを見せすぎて失速しがちなのが一種のお約束。本作も同じパターンを踏襲してるかどうか、ぜひとも直接確認してもらいたいところ。
前半の雰囲気がすごくイイ
直前に見た見たホラー4作の中で、最も気に入っている作品。
寝室の暗闇、ベッドの下、クローゼットの中、何かが潜んでいる。
闇に怯える子供達。
光が消えれば、襲ってくる。
一体ソレは何なのか、
セイディは正体を突き止めるべく、元いた場所へ乗り込む。
身近でいそうな場所に潜んでいる、
父親も周りは誰も信じてくれず、子供だけが孤立していることも恐怖を駆り立てる。
しかし、逆襲となると、
やはりガンファイト😓熊よけが効くって萎えるー💦
アメリカのホラーは、スーパーナチュラルなものに、物理的攻撃をするのがいけない。そこはアジアンホラーのように、超常現象的な戦いをしてほしい。
さすがの怖さ
怖かった。母親(妻)を亡くすという悲劇がトラウマになっている点がキモ。暗闇に何かがいるという、子どもなら誰もが抱いたことがあるであろう原初的な恐怖に説得力が増している。
結局、ブギーマンと呼ばれた怪物が何なのかは分からずじまいだが、打ちひしがれて無防備になった人のもとに暗闇とともにやって来るという設定は、いかにもキングらしくて良い。物語の中ではブギーマンの存在はリアルだが、同時にある種の象徴というかメタファーにもなっていて、その怪物を倒すことで悲劇的な経験を乗り越えて未来へと前進できるというのは、愛するものを失って悲嘆にくれる人をそっと後押ししているようで感慨深い。
悲しみと恐怖が言い伝え続けられる限り
“ブギーマン”と言うと『ハロウィン』でも形容されているが、勿論あの殺人鬼の事ではない。得体の知れない恐怖という意味では通じるが。
元々はアメリカや世界中で子供たちが恐怖する民間伝承上の怪物。日本で言う所のお化けや妖怪。
映画のみならず幾つもの題材になっている。
本作はスティーヴン・キングの短編小説に基づく。
母親を亡くしたばかりの父親と姉妹。悲しみから立ち直れない。
父親は精神科医。怪しげな男が患者としてやって来た事から…。
末の妹は家の中にいる“何か”に怯えるようになる…。
キング印だが、プロットや規模的にはB級の類い。
が、侮ってはいけない。本作、暗闇演出が巧い。
クローゼットの中、ベッドの下、ドアの陰、真っ暗な廊下の先…。
その暗闇の中に、何かいる…。
そこに何かいると思わせる。想像させてこその恐怖。びっくりどっきり脅かしのホラーとは違う。
ブギーマン自体も言わば、子供の想像の産物だ。
でも、子供にとってその恐怖は本物だ。
そんな恐怖を具現化。
さらに、周囲が信じてくれない。大人は判ってくれない。
それも怖い。
子供が言う事は嘘ではない。寧ろ、大人より見据えている。
この家族は母親を亡くした悲しみが覆い被さっている。
末の妹はその悲しみから在りもしない“怪物”を見ている…とセラピストは言う。
姉はライターを点けて母親に語り掛ける。ママ、居るなら火を動かして。
父は悲しみを乗り越えようと妻の物を片付けようとする。無論、娘は反発。
深い喪失。そこに、ブギーマンの脅威。
だが、いつまでも悲しみ苦しんでいてはいけない。
それを乗り越える。ブギーマンとの対峙はそのメタファー。
光りに弱いブギーマンに、姉は再びライターを点ける。その時、火が揺れ動き…。
見えなくてもここにいる。残された者たちも手を取り合う。家族の絆。
ブギーマンは特定の姿はない。本作ではチラッチラッと姿を見せ隠す中、怪物のような造型。
序盤や中盤は想像で恐怖させ、終盤は化け物ホラー風。
エンタメ・ホラーとして手堅い仕上がり。
主人公ソフィー・サッチャーが魅力的でもあり、目力が印象的。
妹ちゃんがキュート。
序盤の怪しげな男もブギーマンに娘を殺された。
おそらくこの男の悲しみに取り憑き、悲しみ抱える次の家族へ。
倒したように思えるが、ブギーマンを永久に消す事など出来るのか…?
悲しみと恐怖が言い伝え続けられる限り…。
中々相手が見えない恐怖
作品の中でブギーマンと言われないが対象が中々ちょい見せだけで全体像が見れなかったが最後の戦い(❓)でお目見え👀よくある手足の長い怪物💧。
セイディにのしかかった時に吸い取ろうとしてたのはなんだったのかな❓魂かな❓。
ソーヤー役の女の子ダコダ・ファニングさんみたいな感じでいい感じの演技されてました👍
それなりに楽しめたかな😁
人が抱えるマイナスの悩みに寄り添う恐怖
何気ない暗闇が、人の心の中で"何か"がいるかもしれない恐怖がブギーマンをうみだしているのかもしれませんね。
作品を見ていて、思ったのが暗闇の恐さを描写しているのは勿論のこと、ブギーマンってひょっとしたら悪魔の一種ではとも考えた。明かりを嫌い暗くならなければ現れないのはそもそも幽霊ではない、ならば怪物なのかと訊ねられたらブギーマンは怪物ではないだろう。人の心の弱さにつけ込み、巧みに暗闇の恐怖を増長させるように、徐々に人の心が弱くなっていくのを見ている。
それが、ブギーマンの不気味なところであるとわたしは感じました。
正直言って何が伝えたかったのか全く分かりませんでした。
今回のキング作品にとって原作もある中で何が伝えたかったのか全く分からないぐらいに意味不明なことしか思いつかないぐらいな作品でもありました。真面目でもあります。これはもうそれしか思えません。がちがちに
あの本当に怒りしかないぐらいでもありますが怒ってる時間がないぐらいに怖かったです。マジでビビりました。あんなに怖いの初めてでしたので
ホラーが強めな方には控えめにした方がいいぐらいな怖さでした。
何が怖いのかと申し上げますとブギーマンという人物が一番怖かったですどこからともなくあいつがいるのが怖かったし
実際に出てくるんじゃないのかと思えるぐらいに怖すぎて硬直真になってました。
終わるまで本当にスクリーンとの戦いでしたねマジで怖すぎてトイレにも行けなくなるぐらいに固まってしまいましたので
ここまで怖すぎると現実にまで現れてくるんじゃないのかって思い始めてしまい
ますます怖さが増えてしまいましたね
たまに思うのが現実から逃げている自分って意味あるのかなって思えるのとひたすらこうしている人ってどうなんだろうって感じてしまったことがたくさんありましたね
逃げていく中でブギーマンがあられてしまう可能性も高いし逃げてばかりいると次なる犠牲者が来てしまうんじゃないのかって思えました
そんなおびえて暮らしていると
いつしかやつの思い通りになってしまうのと
やつはどこからでも表れてくるとダン時点で予想しております
それが現実かウソかわからないのですが
もし現実であれば
必ず忘れてしまう記憶を大事にした方がいいかと感じました。
私の記憶もそうだしみんなの忘れてほしくない記憶も思い出さなきゃ意味がないと自分は思ってしまいましたが皆さまは思いますでしょうかそういうことについてなんですが
どう意見すればいいのか自分ではわかりませんが皆さまのことなら深く理解してもらえる人がいるんじゃないのかって感じでしまいますがどうでしょうか?
そんなことを考えているのがやつの思い通りになるのかなって考えると怖いね
このことを忘れないようにしてブギーマンに負けないように強くならなくちゃって思います
なので皆様もブギーマンに負けないでください
ただこの映画はなんて伝えればいいのかさっぱり
わかりません
それだけです。
鑑賞動機:キング10割
原作既読。小粒だけど拾い物だった。やっぱりキング作品の映画化は中短編の方が打率が高い気がする。
セイディ役のソフィー・サッチャーにちょっとアニヤ・テイラー・ジョイを思わせる力強さを感じた、というのはさすがに褒めすぎかな?
姿形も正体も動機も不明なものが一番怖いと感じるので、前半はかなり楽しんだ。原作準拠の序盤からの膨らませ方もスムーズだった。一方で中盤から終盤はどんどん落ち着いちゃった印象で物足りなさも残る。
隙間の闇
締まり切っていないドアの隙間、襖の隙間、カーテンの隙間、タンスの下の隙間…怖いのよね、絶対何か居るから。
子供の頃はもちろん今でもずっと隙間の闇に対して恐怖を抱いているので、この映画の全てをモロに食らいかなり没入して楽しめた。
味方のいない心細さ、真似しきれぬ不気味な声色、形になって現れる浸食。
霊体と物体を駆使し、緩急つけて追い詰めてくるブギーマンに終始翻弄される。
スカしのないジャンプスケアにも見事に全部ひっかかり、ヒィヒィ言いながら観ていた。
娘たちのヘルプに向き合わない父親となかなか電気を点けない対策不足は気になりつつ。
私は大切な人が何か見えている様子で恐怖を訴えてきたら絶対に信じて救うために動くし、怖くなったらすぐに電気を点けようと強く心に決めた。
あの月のルームライトいいなあ…Amazonで2500円くらいなんだよね…注文しちゃおうかな…。
大切な人はすぐそばに。終盤の光の動きはまあ容易に想像できるのだけど、やはりグッと来るものがある。
だからこそブギーマンがより憎く、恐怖と共に怒りの感情が湧いてくる。
力強い炎がとても良かった。
わりと王道なホラーではあるけど、人間関係やトラウマを絡めて心の隙間を突いてくる楽しい映画であった。
光と闇の見せ方がとても上手く、エンタメホラームービー的でありながら画のつくりがめちゃくちゃにかっこいい。
この監督、ZOOMのときも細かい演出がキレキレだったし怖かったし、センスやこだわりの面で私とめちゃくちゃ相性良いのでは…なんて思ったり。ダッシュカムも観なければ。
スティーブンキング要素?
スティーブンキング原作のホラー映画、期待せずにはいられません。否応なくハードルが上がっていました。
中盤にかけての恐怖を煽る演出は見事でした。ミストやシャイニングのように人は得体の知れないものに恐怖するという真理を上手く掴んで演出に落とし込んでおり、ここは良かった点です。
気になった点は下記
◾️セイディが勇敢すぎる
基本的に逃げるという選択肢がなく、ほぼ全シーンでブギーマンに相対します。リアル感がなく、なんで自分から行くの?と何度も感じていました。
◾️ブギーマンの撃退方法
銃撃を食らうシーンに思わず、それ効くの?と思いました。
その場限りの撃退ならまだと思いましたが、後のシーンでセイディが、先の銃撃でブギーマンが弱ってるからと発言し、本当に効いている様はホラーとしてありなのかなと。
テレビから出てきている貞子をピストルで倒すようなものです。
テンポよく進行するため鑑賞中に飽きることはありませんでしたが、上記がどうしても気になってしまいました。
ブラックライトに近い部屋の暗さって
これはホラー特有の環境設定なのか?主人公の家の照明が暗すぎる。80年代ならわかるが。
そして家兼仕事場の部屋(心理カウンセラー?)の暗さが仕事場にはどうしても思えなかった。
心のケアをする明るさには到底思えないし、予約診療と言いつつ家へ勝手に入って来れる環境にも気になる。
妹がベッドから落ちた際の叫び声って隣部屋の姉や父親に聞こえないってことがあるのかな?
そしてゲームを妹がやるのにあの暗さ。
上げればいろいろ気になる点ばかり。
これが製作陣の描く暗さだったのかもしれないが、ブギーマンというキャラクターとの関係性を構築し描く物語よりも他の雑念が気になり過ぎるホラー。
血が出るなら殺せる!の映画に通づるものがありました。
脅かし要素はちらほらあるけど、そんなに怖いとは思いませんでした。
母親を失った喪失感からブギーマンに狙われたのだと分かりましたが、最初の家族は何で狙わてたのかな?と少し謎は残りました。
でも最後まで楽しめました。
ほとんど最後までブギーマンがどんな姿をしているのかよく分からない状態だったので、姿形を想像するのが面白かったです。
個人的には、貞子3Dに出てくる蜘蛛みたいな貞子を思い浮かべていました。
暴力的な戦いをしてるにも関わらず、命を取る際はゆっくり丁寧なブギーマンがなんか面白かったです。
それに「奴は怪我をしたから倒せる!」みたいな発言、前に見た別の映画の血が出れば殺せる発言をした主人公に通づるものがありました。
ブギーマンとは?
タイトルからして、殺人鬼か何かを想像してたけど
違うんですね。
最後はスカッとしましたが
何をきっかけに、何の為に
どうやって誕生したのか…
そこまで明らかにして欲しかった。
アレの正体が結局最後まで判らずじまいで
ちょっとモヤモヤする映画でした。
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