「『映画に愛された男』ではなくて、『映画を愛し、映画に関わる人をこよなく愛する男』」クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
『映画に愛された男』ではなくて、『映画を愛し、映画に関わる人をこよなく愛する男』
タランティーノに天賦の才能があり、誰よりも映画を愛していることがわかる。そんな映画人はいっぱいいるが、俳優やスタッフに愛され、彼らとの絆を大事にすることに関しては映画界随一ではないかと思う。
タランティーノ本人ではなく、俳優やスタッフの熱い語りがそれを証明している。しかも彼らは、タランティーノを教祖のように崇める訳でもなく、かけがえのない映画仲間として最大にリスペクトしている。
タランティーノの黒歴史となってしまったハーヴェイ・ワインスタインとの関係も避けずに語られているが、若干の歯切れの悪さも感じる。
劇中で使われているアニメーションが秀逸。タランティーノの表情を上手くデフォルメしたり、ワインスタインを絵でこき下ろしたり、アニメだけの編集バージョンを見たくなる。
映画がますます好きになる作品でございます。
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