「安藤サクラのずば抜けた存在感」BAD LANDS バッド・ランズ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
安藤サクラのずば抜けた存在感
安藤サクラ目当てで観に行ったのですが、これが中々に面白かった。
中心となる特殊詐欺に始まり、レイプ・DV・ネグレクト・賭博・ローンダリング・殺人に至るまで、実に様々な犯罪が絡み合う物語。
それら犯罪を登場人物のバックボーンに当て嵌めていて、まぁ皆んな悪人なんですがバランスが良いんですよね。
皆が皆自分の利だけで動くので、そのせめぎ合いがうまいんです。
あと皆の芝居もそれぞれのキャラクターに合っていました。
山田涼介も中々合っている雰囲気を出してましたね。これは姉弟っていう距離感が良かったのでしょう。
それと宇崎竜童のオンとオフの差が魅力的、最後は持ってってましたね。
しかしなんと言っても安藤サクラです。完全に作品をコントロールしていたといって良いでしょう。ずば抜けた存在感でした。
ラストその駆け抜ける姿にも、母親と共に父に捨てられた時間・地獄のような秘書としての時間・捨てた父の元に戻ってからの時間、その全てからの開放が見て取れました。
脚本や芝居はとても見応えがあるし、それでいて最後は何とも爽快。
これは面白い作品でした。
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