春画先生のレビュー・感想・評価
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つまんない
クソみたいな映画。 観て損した。 時間と内野聖陽の無駄遣い。内野さんなんでこんなものに出たの?なんかガッカリだよ。 北香那はただひたすらにうざいだけ。もっと売れたくて仕方がないんだろうなって感じの芝居。犬みたいにキャンキャン喚いてるだけで、演技に全くペーソスや奥行きがない。そんなんで立派にやり切った私ドヤ!感出してんじゃねえよ。 どうせなら是枝裕和監督の「空気人形」みたいな、思い切り中二病なファンタジー系に振りっ切っちゃった方がよかったんじゃなかろうか。そっちのがよっぽど切なそうだし泣けた気がする。 もしくは柄本佑と北香那の配役を逆にするくらいの気概が欲しかった。 こんなんただの監督の願望&性癖発表やん。 塩田明彦センスなさすぎ。
真剣で純粋な変態の物語
採点3.8 劇場では間に合わなかったのですが、これは面白かったです。 エロをすごい掘り下げた作品。古来からの営みに物凄いリスペクトに溢れていました。 何というか、真剣で純粋な変態の物語。 ゆっくりとした内野聖陽と北香那の絡みが見事。 合いの手を入れるような柄本佑も素晴らしい、「火口のふたり」もだけど、テーマに合いますね。 ただ、思いっきり合う合わないが別れるでしょう。 実にじんわりとした、面白い作品でした。
内野聖陽はなんでもできる
ちょっと世間の常識からは浮いている「先生」を 内野聖陽は見事に演じている。 ヒロイン役の女優も、若い女の子の戸惑いから、大きく成長(開花?)する 様子を現代の等身大な感じで、ちゃんと演じきれていたと思う。 柄本佑って、どうしてちょっとエロい役が多いんだろう。 あの筋肉を感じさせない裸がそもそもエロく見えるけど。 内野聖陽の軸がしっかりしているから、 ヒロイン役もがんばっているなーと、好意的に観られた。 全体的にピンク映画によくある なんか笑っちゃう感じがあったけど、 それは狙ってなのかしら。
よく作り込まれた映画
そっと秘めた部分を覗き込むような、奥行きある画面づくりが美しかった。 すべてを見せずに、あえて隠すことで、そこに表現された豊かさに気づかせる。そんな春画の鑑賞の仕方に通じる演出だろう。 よく作り込まれた映画だった。 咄嗟に和装をするのも、本枯節をあれだけきれいに削るのも実は難しいと思うのだが、弓子はそれを難なくこなせるということを、先生は最初から見抜いていたということか。 春画のことは正直詳しくなかったので、映画がとてもよいガイドになってくれた。しかも、全体を通して、きちんと春画愛が感じられるつくりがされており、猥褻さと風雅さの対比というのが、所々のエピソードでも描かれていることに好感を持った。 ラストにかけての展開は、賛否があるかもしれないが、自分は賛。 すべてをひっくるめて、おおらかな人間肯定の映画だと思う。 キャストも、適材適所で素晴らしかった。
散漫に撮り散らした印象。
令和に性愛を撮らんとする意志は買うが。 主役の造形含め何処か的を射ない。 散漫に撮り散らした印象。 主役女子の恋心の乙女チックな古さ、 最初から何故か春画好きなど、難点。 塩田昭彦、そろそろ復調を。
「春画とワインの夕べ」
これ、イベントのタイトル。 この妙な取り合わせと言ったらないね。 学究に夢中な、大真面目なる春画先生の様が、クスクス笑いを誘うのだ。 人は、時として 思いもかけない出逢いをなすものだ。 「緊急地震速報」の警報音と共に始まる、カフェの女給= ユミコの新しき世界。 「春画と ユミコの夕べ」。 そう、あの日 ― 私の人生にこの先、 面白いことなど 何ひとつ起こらないだろうと 感じていたあの日、 あのとき、 私の人生が 大きく揺れ動いたのです (映画冒頭のユミコの独白) まさかの春画、 まさかのお宅への招待、 そして まさかそれに応えてしまった自分の、新しい世界への「まさか!」。 激震と、胸の高鳴りだ。 いい掴みで始まった本作品。 あけすけなタイトルで敬遠していたのだが、こんなによく出来た映画 (特に前半) だとは思いもしなかった。 構成といい、演出や、俳優や、舞台となる旧家のロケハンまでいい。 そしてカメラが美しい。 恐らくは、ほかの鑑賞者さんたちも (評判などの前情報無しには)、あまり期待もしないで、この新作邦画のスクリーンに向かったのではないだろうか。 人は、持って生まれた性格やら得意分野の路線に従い、そこにのっとって、彼らは進学し、勉強し、その人生の進路図を描くものだ。 けれど予想だにしていなかった「まさかの世界」へのダイブが、これが生きることの醍醐味だ。 説明抜きで。 説得力なしで。 理屈もすっ飛ばして。 「春画研究のススメ」。 「やってみない?」、 「やっておくれよ」。 この突然の「お誘い」が、来し方を振り返ってみれば、 僕の人生においても、進路図の急旋回を繰り返し喰らわせてくれる ― それはもう「あみだくじ」のようなものだったし、 右へ左への 不思議な転職の引力だった気がする。 柄本佑も言っていた ― リミッターが解除されるときに、 自分を縛っていたリミッターに気付く。 いつも何ゆえか、いろんなツテやら、知り合いからの「誘い」の連絡が引きも切らなかった僕。 印刷工場の立ち上げに呼ばれて、見に行ってみたならば「取説」を手渡され、そのままその日から印刷主任となり、 600坪の畑を突然に預けられ、はァ? でも町イチの収益の花卉農家となって、俄然、花を航空機に乗せ続け、 誰も弾かないオルガンを見せられて、請われてパイプオルガンの奏者となり、 手を貸してくれと言われて特養の介護職員にもなり、 身寄りのない人たちへの宿の提供や、その人たちへの葬儀のために教会に住み込んでの働きもした。 その後ワインを作ったあとは、僕は、今ではなんと10トントラックの運転手なのだ。 ぜんぶぜんぶが、外界から突然に訪れた、予想外の初体験だった。 ならば、あのユミコにだって、春画の誘いくらいはあるだろう。 この映画は 「春画」の奥深さをレクチャーする作品として、もちろんその点で傑出しているのだが、 ウエイトレスのユミコが、行く先の案内も無しに、まさかの「冒険」をしたこと、 ・・そこが、それこそが、観ている僕には大変に面白かった部分なのだ。 画面は、 古風で浪漫の調べあふれる衣装と、着物。 バックで流れるBGM、 フォーレのレクイエム、 グレゴリオ聖歌、 心臓の高鳴りを示す太鼓。 そして、性行為を誘イザナ う鰹節削りのリズム。 敢えてチープだったり、重厚繊細だったり。演出はよく計算されていて周到。 真の滑稽のためには 登場人物が笑ったりするシーンなどは皆無でも良いのだと、 けたたましくない映像から、十分に人の生き様の愉快さを楽しませてもらった。 そして思ったのだ、 しとねよりも、枕元のペンが欲しい。そう!ひらめきを優先としたいのだ ― 僕も、春画先生と同じメモ魔だからだよね? 以上、 映画の前半の、ごくごく“さわり"の部分だけに絞ってレビューしました。 後半? 「翔んで埼玉」ふうのギャグ展開で、学究からストーリーが離れてしまったのは、ちと残念。 先生には、最後の最後まで弟子には溺れないで、振り向かないでいて欲しかったのです。 その点、「女よりも料理」を当然のごとくに選んだフランス映画 =「ポトフ」のプロットが、僕はだんぜん好み。 もしくは、 あるいは三崎あたりの温泉宿で、 二階の座敷から海を見ながら、「笑い絵」の二人になっていれば、 文学作品としては、それこそ風雅なまとまりになっていたのではないかな。 河岸でタコと赤魚をみつくろって。 宿の窓辺。 この関係がいつまで続くかわからぬ不安を、海原に感じながら。 ·
性愛は少子化の時代のキーワード。歴史も学べて、小品ながらいい映画です。
意外と悪くないと言ったら失礼ですが、 割と退屈せず2時間あっという間でした。 日本の古典大衆文化を愛でるような知的好奇心がくすぐられる人なら 鑑賞する価値があるのでは。 たぶん監督が手練れの人なので 淡々とかつ独特の間と、クスクス笑えるようなコメディと 和テイストな絶妙な外し感のBGMで彩られるストーリが癖になります。 春画という非日常なテーマを明るくカラッと 安心してみれるコメディに成立させるのって結構難しいと思われますが 違和感なく、自然に見れますね。 まぁ、大作映画のような派手さは無いので 正直いうと2000円の価値があるかと言われれば、ちょっと微妙ですけど ペイパービューで鑑賞する分には全然お得、アリよりのアリだと思います。 キャスト陣は安定してます。 内野聖陽や安達祐実はさすがの入り込み具合です。プロフェッショナルな演技です。
評価?そんなものは …..
この映画を見て、笑えて面白いと思った人はIQの高い人? 興味深くて面白いと思った人はEQの高い人? 顔を顰めて下品だと思った人は⁇ 私は最初笑って、中盤興味深いと思い、最後はくだらないと思った凡人❓ 真の画家や彫刻家は、自分の作品を見る人がどう思うかを気にして、筆や彫刻刀を手にするのではなく、自分の描きたいと感じたもの、彫り出したいと思ったものを目にした時に、作品を生み出すのです。 映画も然り‼︎ 監督が思い描いた構図を自分の言葉(絵)でフィルムに収める。評価は後からついてくる。それで良いのです。多分、反論もあるでしょうが…. アーティストは己れの作品に酔い、更に、その作品がビジネスモデルとして成功すれば、尚良い。 そう思って歌い、演じ、作画するものなのです。ある意味、自己中であるかもしれません。良い意味で「ego」なのです。 自己主張の苦手な方、見る価値がありますよ。
表情や目で語る俳優達が素晴らしかった
春画を軸に物語が進んで行くんだろうなと思っていましたが飛躍してとんでもな展開で 面白かったです 俳優の方々の役が生きている感じが表れていて素晴らしかった カメラのアングルや構図もとても美しくて 心理描写や対比として活きる画となっていてとても良かった。 これだけ言葉を語る先生が弓子に惹かれていき弓子もまた先生に惹かれていくのが あぁ愛なんだなと特殊な関係性の中に確かなものがあった
春画にのめりこむ女子、師匠となる研究者、周囲の人々の模様を描いた物...
春画にのめりこむ女子、師匠となる研究者、周囲の人々の模様を描いた物語。 様々な春画に没頭する人々、没頭のしかたが愉快だったり、過剰だったり、研究者あるあるのような場面も。 お色気もありつつ、むしろ愉快というか、 楽しいコメディでも観させていただいているような感覚にもなりました。
春画について講釈していたときは良かったけども
ラブシーンあんなに必要だったかな〜。 そして、あと一つ一つの場面で北香那の息遣いがエロい(笑)。 兎にも角にも、結構激しいラブシーンを集団で見る不思議さ。 ここから追記です。 舞台を見ているような感じの映画だった感じはします。 一日経った位に思い出してあとを引く映画かも。
ラスト30分で春画先生と弓子が逆転する面白さ!
こんな変態恋愛系の純愛が有っても良いじゃないかしら?! ラストの意外な展開に、呆気に取られつつも、痛快だった。 ラストで北香那の実力を知らされた。 内野聖陽とガップリ四つに組んで力負けしなかった。 身体は小さいが声がデカい。 見くびっていたが、なんとなんと実力も根性もある。 声(台詞の声音)が素晴らしい。 特に素晴らしいのは、 “あえぎ声“ オーディションでこの声でキャスティングを勝ち取ったのでは? というほどの“艶やか、大胆、色っぽくて劣情を煽る“ 春画先生が“あのこのエクスタシーの声を聞きたい“ その願いに見事に答えています。 男性って自分が愛する女性に“性の喜び“を与えているのか? けっこう気になるんじゃないでしょうか? 逆に女性はそこまで自分を解放することが“可能“でしょうか? 疑問に思うところですが、 そこに【笑い絵】つまり【春画】あり。 蛸に犯されたり、 身体が“赤い大きな魚“に変身して、 男に抱かれたり、 春画は、「性の解放」に大きな役割、 諧謔を与えてるのではないかな?分からんけど!! この映画、原作・脚本・監督を塩田明彦が勤めている。 この監督は《何色!!》と言えない過去の作品リスト。 系統がバラバラ。 ロマンポルノから「黄泉がえり」「どろろ」 合唱部の男の子同士のLOVEを描いた「月光の囁き」まで 実に幅広い。個人的には「さよならくちびる」の脚本が好きだなぁ。 この映画は「春画先生」 色っぽくて、ちょっと気弱で、変態な、春画に取り憑かれた男・ 芳賀一郎(はが・いちろー) 内野聖陽の新境地。 内野さんだから品よく、嫌味なく、愛せる可愛らしい春画先生。 ナイスキャスティングでした。 浮世離れした春画先生に対して、浮世の汚れや世渡り上手な 編集者役の柄本佑が器用にこなして笑いを誘う。 ブルーのTバックには、ニンマリ。 春画先生の意外な性癖、 マゾ・・・だったんですねー。 オネエのケンジから今度はマゾな春画研究者。 鞭打たれるシーンのビビリ感が、後退りするへっぴり腰が最高。 でもなんとも愛すべき可愛らしさ。 安達祐実も久々に水を得た魚・・・こちらも新境地を開いた。 昼は和服に白い割烹着で、かつお節をすりすり、お出汁をとり、 夜は変身して鞭を振るって、快感を与える【サドの女王様!!】 男性の願望が込められてますね。 内野聖陽さんは対談で、R15に収まって 本当に安心したと仰ってました。
疾走するヒロインが心地よい
「春の画 SHUNGA」と公開時期が重なったのは良かったのか悪かったのか。レビューを読んでいても今一つどんな映画なのかよく分からなかったので「春の画」の後から観に行った。変わり者の春画研究者を描いた映画だろうと思っていたのだが、意外にも春画はモチーフの一つでしかなく、いわゆる艶笑譚、セックス喜劇に属する作品だと分かった。 これは褒め言葉である。1970年代ぐらいまでは日本映画にもセックスを題材にして明るく笑い飛ばす映画が多かった。それ以降は一部のピンク映画を除けばセックスは苦しい恋愛や深刻な不倫をテーマとした映画の添えもの扱いとなり性行為を大らかに楽しくとりあげた表現は後退することになった。海外でも同様な傾向がありウディ・アレンなど一部を除けばセックスを楽しく表現する映画作家はいなくなった。(韓国のパク・チャヌクはそれができる監督の一人。本作とパクの「お嬢さん」は似通ったところがある。春画の鑑賞会からの単純な連想かもしれないが) 本作はセックスをテーマとした、明るく楽しく柄の大きな作品である。 大きく貢献しているのがヒロインの弓子を演ずる北香那。柄本佑演ずる辻本が劇中で弓子のことを「感情ダダ漏れ」と評するが実に直情径行の疾走型ヒロインである。文字通りの疾走であって終盤姿をくらませた春画先生が彼女をラブホテルに呼び出すところ、走って走ってホテルに突入し回転ベットに飛び乗って「はいどうぞ」といいながら服を脱ぎだすところ爆笑してしまった。 実に気持ちよい弾けぶりである。この映画のヌケが良いところは彼女の演技に依るといっても過言ではないと思う。ファンになってしまった。あまり期待していない映画だったのだが収穫があったと思っている。
性愛を描いているのに、エロティシズムが皆無
主役の二人、一郎と弓子が惹かれ合う経緯に、説得力がまったく無い。弓子のほうは若い女性なので、風変わりな先生に勢いで恋してしまうのは分からないでもないけど、先生のほうはそれなりに年齢も重ねて、人生の修羅場もくぐって来ただろう大人の男なのに、まだ知り合って日も浅い弓子に、彼女なしでは生きていけないほどのめり込むというのは、ちょっとあり得ないかなと、、、 なので途中からは、春画に絡めて、登場人物たちの多彩なセックスがメインテーマになっていくけど、エモーショナルな要素がほぼないので、まったくエロティシズムを感じず、単なる運動のようにしか見えなかった。それならそれで、もっとコメディに振り切ってしまえば良かったのに、変に情緒的エピソードを差しはさんだりもしてきて、中途半端。 さしもの内野聖陽の演技力をもってしても、あの人物像に説得力を持たせることは難しく、期待していた作品だっただけに残念だった。
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