劇場公開日 2023年10月13日

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「性愛を描いているのに、エロティシズムが皆無」春画先生 レアチーズさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5性愛を描いているのに、エロティシズムが皆無

2023年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

主役の二人、一郎と弓子が惹かれ合う経緯に、説得力がまったく無い。弓子のほうは若い女性なので、風変わりな先生に勢いで恋してしまうのは分からないでもないけど、先生のほうはそれなりに年齢も重ねて、人生の修羅場もくぐって来ただろう大人の男なのに、まだ知り合って日も浅い弓子に、彼女なしでは生きていけないほどのめり込むというのは、ちょっとあり得ないかなと、、、

なので途中からは、春画に絡めて、登場人物たちの多彩なセックスがメインテーマになっていくけど、エモーショナルな要素がほぼないので、まったくエロティシズムを感じず、単なる運動のようにしか見えなかった。それならそれで、もっとコメディに振り切ってしまえば良かったのに、変に情緒的エピソードを差しはさんだりもしてきて、中途半端。
さしもの内野聖陽の演技力をもってしても、あの人物像に説得力を持たせることは難しく、期待していた作品だっただけに残念だった。

レアチーズ