劇場公開日 2023年10月20日

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「混沌とした」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 雑で薄い感想語りさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0混沌とした

2023年11月9日
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鑑賞方法:映画館

難しい

 ディカプリオといば苦境に合わされてひたすら困った顔してるの最大の特徴だと勝手に思っているので3時間以上に及ぶ対策でひたすら困り顔さらすのかな?って思ってたら思ってた以上に困り顔をさらしていた。とても満足。
今作ディカプリオ演じるアーネストは先住民の土地でオイルマネーを受理するために糖尿病の妻を病死に見せかけて殺害し保険金得ようとしている真っ黒な悪人なのだが
何故か見ていて彼が憎めない。
何故なら彼の本心に偽りがないからだろう。
保険金が欲しいかと聞かれれば迷いなくウンと首を振るだろうし、妻を愛してるかと聞かれば迷いなくウンと答える。良くも悪くも裏表がない人間。
妻を愛する気持ちと虐殺の命令者である叔父に逆らえない気持ちで板挟みになり自分で毒を盛っておいて妻を看病するという矛盾の行為を行う。
傍から見れば狂人だが彼の心に偽りはない。
妻を愛したいという欲求と叔父逆らえないという保身と金がほしいという欲望。すべて同時に存在しすべて行動に移しているだからアーネストは序盤ちょっと過ぎた辺りから常に余裕がなくて悪人だがとても人間らしく見える。
元々FBI捜査官の設定でオセージ族不審死の謎を暴く話からオセージ族視点からみないとダメだろってことでディカプリオはこの配役になったが白人側の傲慢な差別意識とオセージ側の文化や心情を写しにはこれ程適した役はないと思う。

雑で薄い感想語り