「アメリカ映画史に残る一本」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン keytonさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ映画史に残る一本
レオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロのハリウッド二大巨頭俳優を芸術的に映しているのは映画監督の巨匠マーティン・スコセッシの最新作。200分と長ーい映画ですが先住民のインディアンとヨーロッパからやってきた白人系移民の石油ビジネスから生まれた資本と略奪を丁寧に描いたサスペンス映画。
意外だったのがディカプリオがここまでボンクラ男を演じていたことに衝撃を受けました。私が抱いていたディカプリオのイメージは頭のキレるクールな印象でしたが、今作の役は主体性がなく、叔父の言いなりのヒモ男。皆さんのレオ様が崩れ落ちること間違いなし。ただし、ビジネス結婚とはいえインディアンで妻のモリ―との間に生まれた子供達を真剣に愛しており、良き父親になろうと努力している姿勢はスコセッシ監督の人間味をうかがわせられる演出でした。
そして、モリ―役のリリー・グラッドストーンの表情や目くばせが巧みで彼女の思っていることが言葉を使わなくても伝わる演技は派手なアメリカ映画のイメージを覆す印象でした。スコセッシ監督といえば漢クサいダンディズムの印象でしたが女性をフォーカスした演出も最高でした。
今回はたまたまサービスデイだったのでIMAXで観賞しましたが、通常版でも問題ないと感じました。
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