「日本人にうける理由とは?」オオカミの家 カメさんの映画レビュー(感想・評価)
日本人にうける理由とは?
個人評価:3.7
本国チリより、日本人の方が本作を見ているとの解説がなんとも興味深い。
何故、アリ・アスター同様にこの手の作品が日本人にうけるのか?
宗教・政治・民族学などをホラーの枠組みを使い描く作品。
無宗教・政治無関心の日本人にとって、この手のテーマに免疫がなく、否応もなく魅かれている。
平和な国で育った日本人には、異文化として取り入れたい知識が詰まっている。
本国よりも興行として成功しているのは、そんな部分もあるかもしれない。
本作は無防備で見ると、自身の別の扉が開く。
オオカミの誘惑のまま、不安も恐れもないユートピアに身を委ねたい。
まさに見ようによっては、そんな気分に陥ってしまう。
抑圧された資本主義社会からの解放。学生運動時代のインテリな若者が北朝鮮にあこがれた様に。
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