劇場公開日 2023年10月27日

  • 予告編を見る

「やや物足りない」ドミノ あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5やや物足りない

2023年11月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ここのところ「ジョン・ウイック コンセクエンス」とか「キラーズ・オブ・フラワームーン」とか長尺な映画を観てきたため生理的には94分という尺は有り難い。でもキュッとまとまっておらず尺の割にはダラダラした印象を受けた。
ひとつには主役のローグが家族を取り戻す話なのか、人の頭を乗っ取り別の記憶を与え現実とは異なる知覚経験をさせる特殊能力を徹底して描くのか、クリストファー・ノーランばりのVFXを見せるのか、ポイントがバラバラで散漫な感じがあること。シークエンス毎に出てくるキーマン、例えばリバーとかエレミアとかの人物像が薄く印象が残らないことにも原因はある。もちろんウイリアム・フィクトナー演ずるデルレーンは魅力的に魔術師っぽいのだが組織がなんだか違う。なんか国立衛生研究所みたい。そんなところに魔術師はいないでしょ。浮きまくっている。もっと呪術的に禍々しく組織像を設計しないと。
そう、この映画の敵役組織は一体何を企んでいるのか、人体実験がしたいのか、ドミノとは結局はどういったオペレーションなのか。韓国映画を散々観てきた自分にとってはこの映画内組織の目的性の薄さと組織運営能力の低さ、目的貫徹力のなさはちょっとがっかりです。
で、敵役がだめなら映画自体の魅力も当然下がります。ベン・アフレックの無駄遣いかな。

あんちゃん