「ベン・アフレックは、ウィリアム・フィクナーの夢を見るか?」ドミノ かぼさんの映画レビュー(感想・評価)
ベン・アフレックは、ウィリアム・フィクナーの夢を見るか?
予告編でウィリアム・フィクナーが出てきて、
監督がロバート・ロドリゲスで、
脳をハッキングするって言われたら、
見るしか無いでしょう…主演苦手だけど。
ヒッチコックというより、フィリップKディック的虚実錯綜感と、SFペーパーバックのB級感(ロドリゲス流)で、80年代SF映画(大作では無い)の味わいで、見て正解でした。
冒頭5秒で騙されるって言われたら、構えて見てしまいますが、
実際は、冒頭5秒でセラピストが持ってるペンでリズムを刻む時点で、催眠を示唆していて原題のヒプノティックからも、騙すって言うよりどストレート勝負って感じでした。
エレベーターのボタンの妙な配列など、細かな違和感を積み重ね、幻視強制者フィクナーの能力描写で、現実が揺らぐサイキックを見せてからの、主人公の現実が瓦解する描写は、心地よかったです。
幻視強制者フィクナーの能力描写で、所謂インセプション的な列車が空まで〜って言うのは、
余計だったかなあ、無い方が良い気がする。
記憶を戻し12回も自白を誘う幻視を繰り返されて、13回目が始まった時の舞台装置や、セットに俯瞰ショットは、映画というフィクション内のフィクションの入れ子構造という、大好物な展開で、嬉々とスクリーンを眺めてました。
12回も繰り返して、写真のFIND LEV DELLRAYNE のアナグラムも解けない機関自体のお間抜け感は否めませんし、娘登場からの、サイキック強者の暴れっぷりには、ちょっと邪悪さも感じてまだとんでも展開あるかってヒヤヒヤしましたが、中々満足いたしました。
後、
主人公が現実を疑い、
コンピューターの検索で、
dominと打った後、間を開けてiqueと
打った時に、邦題ドミノで正解❗️と
思いました。
おまけ映像は、続編の示唆と言うより
何となく終わらないよー悪夢は、って
言う、お決まりの締めだと思います。
続編は、要りません。
文字修正済 24.3.12