「感想」ほつれる ティム2さんの映画レビュー(感想・評価)
感想
前置きとして、不倫反対派の感想。
犬注意報!
不倫反対派だけど不快感なく見た。
エンタメ性のない、実録のような静かさの映画。
門脇麦演じる綿子は浮気をしてる。でも、彼女より夫の方がイヤだった。回りくどい言い方で気分が悪い。冷静に話そうとしてて、怒らないように気をつけてるけど不満は漏れてて、自分のモヤモヤを話したくないようなぶつけたいような、わかるけどウザい。
途中まで、彼に落ち度はないように見えてるのに嫌いになる。
綿子の浮気の理由は後半でわかる。
事情を聞くと(最近覚えた言葉→)エンパシーを感じることができた。
浮気性の夫は結婚向いてないと自覚を早く持った方がいい。子供を新しく持つなんてもっての外。今いる子を大切にしろよ。今後も付き合った相手を傷つけそうな男だ。関係維持の努力をしてるようで、犠牲にするのが子供と自分の母親で、誰がよろこぶよ⁉︎幻滅じゃない?
綿子は相手の子供や親への気遣いはあって、思いやりもある。でも浮気の選択肢がある彼女は浮気への抵抗感が低く他の人と出会っても幸せになれないような。
自分が浮気されても関係はすぐ終わらないし、自分もするし。
染谷将太は付き合いが長いから責任とって結婚したのかな。不誠実なら意味はないのだけど、知らぬが仏という考えか。染谷父も何で奥さんに言っちゃうのか。自分が秘密を抱えるのは辛くても、奥さんは死なれた悲しみと裏切られてた事実と、過去の思い出の意味が変わるのと、もういろいろ可哀そうすぎる。それがいっぺんに来るのに。父は自分のとこで食い止めてよ。
浮気をする人たちは上手くいかなくなった。二人に問題があるとき、解決より我慢してしまい浮気で紛らわせても良くはならない。
この夫婦はどちらも浮気歴があり、外で息抜きし何とか続けてる。
最後まで関係の秘密が少しあり、それはダメになるしか結末がなかったような二人だった。
リアリティがある感じで、修復しようとしてもダメになるのを丁寧に描いてると思った。
少し経って考えて…。染谷将太はいい人生だな。
生前は妻にバレず。浮気相手とは恋人のように楽しく過ごして、誰にも責められないし、いざこざも経験しない。死ぬのは悲劇だけど、それまでは、事故死前まではいい。死後に不名誉でも痛くも痒くもなく、気にする人でもないでしょう。
タイトルは、相手の奥さんにも自分のパートナーにも浮気を結局言ってしまい、彼が亡くなった後で解決もない状態で終わるから「ほつれる」ってついてるのかなぁ。あ、気持ちがほつれるの方?
見終わった後、そんなタイトルだったかと思った。