「薄い…」ほつれる 赤福餅さんの映画レビュー(感想・評価)
薄い…
冒頭、主人公の女が不倫旅行後、あることがきっかけにうっすらとした日常が崩れていく。
全員が自分の事を棚にあげ、他人を攻撃しまくる…そんな映画でした。
シチュエーションは若くして金持ちのイシキタカイ系の人が中心で、私としては全く感情移入ができませんでした。こんなに何でも手に入る生活をしていたら、不倫ぐらいしかすることがないでしょうよ。
『たとえ金持ちであったとしても人の心は買えないのだ』などとはおっしゃれないでしょうが、『一概にそうでもないかもよ』と思います。
優しさを持った人が全く出てこない。唯一黒木華さんの安定した演技が救いでした。
監督さんは人に恨みでもあるのでしょうか。この映画に人はいません。
タイトル『ほつれる』よりも『ほぐれる』で良かったような気がしました。
(ほつれるだと意味的にだけではなく耽美にきこえる)
あと、スタッフロールにもちゃんと音楽を入れてくださいね。演出上入れなかったのかもしれませんが、映画の余韻に浸ることなく無音の館内にいるのは正直つらかった。(みんな帰っていくし)
コメント&共感ポイントありがとうございます
私のレビューに対してお気を患わせる醜悪な文章でしたら改めてお詫び申し上げます 今作に於ける一般的反応を鑑みるに仰ることは至極当然であろうと認識しております
私が単に昔のATGとか日活RP的な、倫理観欠如的パラノイア世界観、ハッキリ言えば悪趣味的要素の強い内容に心を持って行かれる癖があるのだと思います
そして、それを自覚しているのならば、こうしてコメントする事自体憚られるでしょうから、ひとえに私の間違えでした 大変失礼しました
貴殿のレビューのように、今作は『優しさを持った人が全く出てこない』 もしかしたら黒木華の役柄も、ラストは車を出してくれなかったところから離れていったかもしれないという解釈が生まれるでしょう
因果応報という四文字熟語が浮かび上がる"わ"ナンバーのレンタカー、そしてご指摘の通り、劇判の無いエンドロール、まるで悪夢のような作品かもしれませんね
そんな中、私の評価点と貴殿の評価点が同じという奇遇さも、大変興味深く感じます アプローチが違っていても数値はそれを物語らないということが証明されたのではないでしょうか
私は映画に収まりの良い着地点を望んでおりません 日本中、否世界中に"映画制作"という、生活の上でエッセンシャルワーカーとは対極な労働だからこそ、最大公倍数に訴える作品では掬えないマイナーな作品は、それだけ自分のような人間に重ねる事が可能な安心感を与えてくれるのです
ですので、今作は私にとっては『何も無かったこと』とは到底思えず、人間の闇の部分としての描写を、バイオレントに引っ張り出すのではなく、しかし攻撃し合い、自分の弱さを上手く隠し、そして結局開き直るという悪手に至る過程に、体よく言えば『悪趣味さ』を演出してみせた内容だったと思います
そんな内容に対して、私は自分なりの考えとしてテーマを勝手に考えた次第です
決して、制作陣が発表しているテーマではない事を改めてご承知願います
記載しているネットの題目も、記者若しくはライターが考えて掲げているだけで、制作者の公式ではありません
「本当は奥深いのにそれがわからんのか」等とは一切思いませんし、私のような人間自体マイナーだと自覚しております
ですので、改めてお気持ちを害する内容の記載に対してお詫び申し上げます