あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー・感想・評価
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若者向け悲恋映画
戦争や特攻隊、時代背景に少し知識があると遥ちゃんの演じる少女百合の、特攻なんて馬鹿らしいなんで行くの?!、と特攻隊員に投げかける言葉がとても無意味で虚しいKY発言だと感じます。もっと台詞を変えられなかったのかな…と思います。またはもっと反抗的キャラに見える女優であれば…と思います。 特攻隊として招集された人は、日本を守るためだから嫌でも勇気をもって進むと思う人、嫌だけど逃れられない人、いろいろだったと思うけれど、社会で暮らす上で選択肢がない、のが現実だったのでしょう。特攻隊を拒否できなかったという事を伝えるのは脱走を連れ戻すシーンくらい。でも結果彼は生き延びており、逃げれば逃げられた、という誤解につながりそうです。 百合の咲く丘のロケ場面はとても美しく素晴らしい情景ですが、物語は単純化した物語でそこは残念でした。例えば食堂で働く百合にたまには出かけたらと言う女将さんですが、いや、働き始めたばかりでしょ?と思え何日も働き詰めという感じはしなくて、脚本なのか、編集で場面カットしたのか展開がやや残念です。結末も予想通りであっけないものでした。 恋した相手は亡くなってしまった、という若者向けの淡い恋愛ストーリーとして成立って興行成績を上げたのだと思います。同時期公開のゴジラ-1.0の方が戦争映画としては伝えるものがあります。
話題になっていた作品。汐見夏衛の同名ベストセラー小説を映画化。戦時...
話題になっていた作品。汐見夏衛の同名ベストセラー小説を映画化。戦時中の日本にタイムスリップした現代の女子高生と特攻隊員の青年の切ない恋の行方を描いたラブストーリー。 現代の女子高生の視点から戦争を捉えているので、平和の大切さが伝わりやすかったように思う。話題になっていたので観てみたが、福原遥と映画のイメージが合わない気がして感情移入しずらい部分もあった。特攻隊員のキャストは良かったかな。 若い世代でも戦争に関心を持つうえで良作だ思います。
泣けぬ。
公開時観そびれたのでアマプラで鑑賞。 序盤からテンポに乗りきれず、現代の女子高生がタイムリープする意味も必然性も最後までよくわからない。 そのせいか、まいんちゃんの演技もからまわり感がぬぐえず、延々と見せられるステレオタイプの戦時下あるある。 特攻隊員達の運命を変えようとJKが奔走するような、ジパングみのあるストーリーならまだ観れたかも。 ごめんなさい。 カケラも刺さりませんでした。
みんな何考えてるのか分からない。
ボロ泣きした!と知人から聞いて、楽しみにしていたのですが、正直泣けませんでした。 百合に果物を貰っていた男の子が、お母さんがどのように死んで行ったかを語るシーンと、 最後娘が無事に戻ってきて良かったと安堵しているお母さんのシーンでうるっと来たくらい。 百合と彰が恋に落ちた瞬間がよくわからなかった。 最後彰が特攻していくシーンがおそらく感動のピークなんだろうけど、2人の好きとか、想いあってる、みたいな描写も無かったので、何も思いませんでした。 もっと2人の関係にフォーカス当てて濃密にしていけばあのシーンはもっと良くなるんじゃないかと、素人の意見ですが… 百合畑とかき氷のシーンがそれだったら足りない。 演技は、キラキラしてる皆を綺麗にまとめてる様な印象をうけました。 鶴さんと、百合のお母さん、果物をもらった子役の子の演技は良かったなぁと思いました。 自分の心が荒んでるのかと心配になりましたが、結構同じように感じている方がいて安心しました。
生まれる時代が違うだけで
80年の時を超えたラブストーリー。 少しでも何かが違ったら、この映画を観ている私たちもここには生きていなかったかもしれません。 甘い幼いラブストーリーではありますが、きっとこの映画のように昇華できない想いを持ったまま別れを味わった先人たちが多くいたんだろうと想像しました。 彰が百合に、夢と手紙を託してくれて良かった。
アイディアは好感を持てるが映画化で消えたものがある
今まで多くの戦争映画が作られてきた。特に日本の戦争映画には英雄は不在だ。「お国のために……」の裏には悲壮感がある。原作者の思いを知り、その上で鑑賞した。泣いた。 ただ全体的に少女漫画の風味を感じた。 同時に風景や心情のトーンに極端な変化は感じられず、時の落差も無かった。極端な言い方をすれば、衣装を変えただけの現在の人が、映画用の照明の下で演じていた世界を見ていた、という印象だ。願わくば、彼女と一緒にその時代に連れて行って欲しかった、と強く思う。 それでも泣いた。 彼らは英雄ではない 彼らにも未来は有った 今生きている人々の幸せは その消えた未来の上にある。 生きていた証を知ってもらうこと その時、原作者の意図は報われる。 ※
伝えたい事はわかる
評判がとても良かったイメージがあるので、期待して鑑賞。 伝えたい事は伝わるし、感動的だが、戦時中には許されない言動や行動が簡単に認められていて、リアリティを損なった感があり、もったいない。期待して観てしまったため、辛口評価。
ごめんなさい子ども用だった
太平洋戦争モノはもっともっと濃厚な物を見て読んでそして実体験を聞いたりしてるのでこれは私に響くポイントは僅かだった。 水上恒司も 福原遥も まあそれなりで 伊藤健太郎がやっぱり悪くないなあと、なんというか特攻隊顔なんだよね。 特攻の人たちの食堂というのは鹿児島の知覧に実際あって確か今は資料館風になってると聞いた。 聞けわだつみの声 の事を知ったのは多分 中学生くらいだったと思うが学校の図書館で見たのだったが原文が旧仮名遣いで読みにくい上に リアルな文章なので あまりよく理解出来なかった記憶はある。 特攻隊についてはもう語り尽くされて来てるとは言え、若い中高生がこういうものから入っていく事には 大いに賛成である。のでこの作品が作られた意義はあると思う。 そして これに留まらず もっと様々に読んだり見たり聞いたりしていく事によって 先人が守ろうとしてくれた日本を私たちが守っていかなくてはいけないのだというところまで行って欲しいと思う。 今現在でさえ ウクライナもイスラエルも戦時下にあるわけで アフガニスタンもバルカン半島も未だ完全な平和な場所とは思えない。 南米大陸の不穏は言うまでもないが今はもはやアメリカ本土が自国民によって乱れている。 人間とは そもそも そんなに崇高な生き物ではないのだ という事に 気付く事が必要なのだ。 本当にこの先 日本が平和でありますように。 その願いだけは 伝わるといいなと思う。 間違っても 「日本が軍備を持たなければ平和でいられる」なんて呑気な思考が蔓延しませんように。 そしてあくまで アメリカ頼りでない防衛を確立出来ますように。
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
まず主人公である百合の設定を変えるのはいかがなものかと。原作では何に対してもイライラしてしまう中学2年生。という事になっていて、読者からの印象としては随分と心が荒れているなぁ。と言う印象でした。それに対し今作の映画は高校生という事にされている百合。高校生になった事によって少なからず余裕の様な物が生まれてしまった、全く別物の"百合"が完成されています。まぁ要は性格がだいぶ丸くなったってことです。これは百合の母親に関しても全く同じ事が言えます。ぶっちゃけた話、原作での百合母は始終ヒステリックな印象が強かったです。なのに冒頭部分のあれ。あれは一体誰なんだ??全く別人じゃないかと。思わざるを得ないですね。 この物語の良い所はもちろん百合と彰の切なくも温かいラブストーリーです。ですが他にも良い所はいっぱいある。過去を生きて現代に戻って来た百合が今までずっと関係がギスギスしていた母親にごめんなさいと、少しずつではあるけど歩み寄って行こうとする心情変化も見所の一つなはずです。なのに2人の性格や設定が大きく変わった事によってその変化がだいぶ霞んでました。 一言一句すべて同じでありますように。なんて思って無いし、あれだけの量の文字、情報をたった2時間弱の映像に収めると言うことはとても大変だと思います。ただ原作改変にも限度がある。キャストさんの都合上、中学生ではなく高校生にする。の様な事は大方想像は付きますが、あまりにも違いすぎるでしょう。原作を歪めるくらいならキャスティングを見直すだの脚本を見直すだの出来ることは少なからずあったはず。それをしなかったのは何か意図があるのだろうか。正直、ここまで来ると原作者である汐見先生に失礼なのでは?としか思えないです。それくらい、この作品は軽い物でないと言う事。作成陣様方にも理解して頂きたかった。別に投稿主は映画のキャストにつられてこの映画を見たわけじゃ無いです。汐見先生の作品を文字では無い他の形で自分の中にしまい込みたくて見ているんです。そういう方は多かれ少なかれいらっしゃるでしょう。ただ映画を見に来た"視聴者"の満足感と、原作を知っている"読者"の満足感を履き違え無いで欲しかった。主の拙い語彙力ではありますが本当に伝わって欲しいなと思うし、少しでも共感してくれる人が良いなと思います。
定番日本映画
何本も日本の戦争映画を観てきて ネタ切れ感があり展開が想像できた 予算も少なかったのかな? 命の大切さを訴えたかったのかな 命をかけようとしている人に 未来を知っていて後ろ向きな発言をする ヒロインに自己中さを感じた
未だ消えない戦争という悪夢と「希望」
ベストセラー小説の実写化 タイムスリップと主人公の成長という鉄板の組み合わせは未だ健在のようだ。 さて、 主人公の加納百合 現代に生きる彼女のネガティブな感情が平和の象徴だとする概念はよかったが、現代と戦時中の日本との伏線の貼り方はまだ工夫できる余地があったのではないかと思う。 佐久間彰の手紙「百合へ」 戦時中へとタイムスリップした百合は、その場で手紙を読まない設定だが、そこの部分にもう一工夫あってよかったように思う。 例えば、鶴さんが彼らの手紙を預かる場面だけでも伏線とすることができる。 つまり現代の資料館で初めて百合がその手紙を発見するというシーンだ。 また、逃げた特攻隊員が施設で講演会をするのもあり。 お互いが誰だかわかり、二人で手紙を読みながら泣き崩れるシーンを、同級生らが見ているのもありだと思う。 また、 最初のタイムスリップは落雷が原因だと思われるが、2回目のタイムスリップでは強制送還的になっているのが気になった。 つまりSFではない。 百合が現代に戻ってくると、制服になっているのですべてが「夢」ということになってしまいそうだが、「手紙」が残ってしまっている。 この解釈は難しい。 強いて設定する場合、戦時中に百合そっくりの女性がいて、同時に雷によって魂だけが入れ替わってしまったという物語にしても面白かっただろう。 つまり二人の百合が登場する物語だ。 そして、タイムスリップする要因を視聴者に想像させることは必要なのかなと思った。 そうすると、 佐久間との出会いは現代の百合との出会いで彼女の想い出となるし、戦時中の百合が現代の加納家で現代の日本に驚きつつ未来の日本を学び、また母を慰める役割を果たす設定もありだと思う。 いろいろとやりようはあったように思えるが、作家は的を絞ったのだろう。 物語そのものは面白いが、しかしどうしても新しさに欠けているような気がする。 ただ、 それでもベストセラー作品だということを考えると、先の大戦に対する思いが未だ日本人の心の奥底に染みついて離れないのだろう。 特に若くして特攻隊として敵艦に体当たりすることがどういうことなのか、誰しもが考えさせられてしまう。 先の戦争をモチーフにして人々の反響があることは、戦争への関心度があるということだ。 その裏にあるのが二度と繰り返さないという強い意志だろう。 このような作品が作られ、反響がある間は日本はまだ大丈夫だと思う。
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