劇場公開日 2023年8月25日

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「美しいという公務があるのね。」エリザベート 1878 iccoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5美しいという公務があるのね。

2023年8月26日
iPhoneアプリから投稿

これはフライヤーの王妃が中指立ててるポーズが気に入って、観に行こうと思って楽しみにしていた作品。

先日観に行ったエルツおもちゃ博物館のミニチュア展でも、ドールハウスの壁にかかっていたエリザベートの肖像。
美しさと憧れの象徴のような女性だったんだろなと思ってみたのだけど。

映画の中の彼女は美しさをはじめとする自分の公的な役割と、自分らしく生きられないことの生きづらさで、とてもとても美しいのにとてもとてもしんどそうだった。
目に映るどこまでも美しい世界観とは反対に、我慢と忍耐の日々に耐えかねて息抜きしようとすると、それも裏目裏目に出てしまう。なんとも言えない閉塞感の中、ただただ美しい彼女。

これを観て、私は美女に一生なれんと心から思った。(まず美女に産まれるかどうかは別としてよ!)
食欲を捨てるという選択肢を死んでももてないから。
死ぬほど相手が好きかお金と権力が好きなら楽しい世界なんかもしれん。。
楽しいと美味しいを自由に楽しめない世界で生きていけないので、観てるだけでしんどかったわ!

昔話にでてくる美しいお姫様も表向きは幸せに暮らしました、だろうけど、裏側まで取材したらこういう我慢があった、かもしれない。
ラストシーンは幸せになったのか不幸になったのか私には分からなかった。
面白かったので、是非ご覧になってください。

icco