劇場公開日 2023年8月4日

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インスペクション ここで生きるのレビュー・感想・評価

全56件中、1~20件目を表示

3.5実話らしい現実的なラストに胸がつまる

2023年8月4日
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鑑賞方法:映画館
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ニコ

4.5セーフティネットとしての軍隊

2023年8月31日
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鑑賞方法:映画館

アメリカにとって軍隊とはどういう場所なのかがよくわかる作品だ。一言でいえば、軍隊は社会のセーフティネットになっていて、マイノリティや貧困に苦しむ人が生活や人生の糧を求めてやってくる。本作は監督自身の実体験をもとにしている。主人公である黒人のゲイの青年は、母親に見捨てられ10年のホームレス生活の後、海兵隊に入隊。当時の米軍は同性愛者であることを公言してはいけないというルールがあったから、主人公は自分を隠して生きねばならない。「こんな自分でも軍隊で死ねば英雄になれる」という動機で入った彼は、そこで様々なマイノリティと出会う。実社会以上にひどい差別も経験しながらも、仲間と絆を育んでいく様子が描かれる。非常にアンビバレントな体験だろう。酷い差別をしてくる連中とも苦楽をともにし、何らかの弱さを抱えていることに気づくと、絆は生まれる。分断社会を乗り越えるための、非常に貴重な実例を示した作品だと思う。 性的マイノリティはしばしば、シスジェンダーよりも貧困に陥りやすい。軍隊は差別的であるにもかかわらず、そうした人々のセーフティネットとして機能していたという矛盾は、社会の理不尽から生じていることもよくわかる作品だった。

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杉本穂高

4.0ゲイを否定的に受け取られかねない要素を敢えて入れた誠実さ

2023年8月3日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

本作については当サイトの新作映画評論のコーナーに寄稿したので、ここでは補足的なことを書いておきたい。「インスペクション」で長編監督デビューを果たしたエレガンス・ブラットンは、自らがゲイであること、同性の配偶者がいることを公言している。自身の海兵隊訓練期間の体験や母親との関係に基づくヒューマンドラマであり、差別やいじめ、しごきに屈することなくアイデンティティーを貫き、周囲の考え方を変えていく様子が描かれる。感動的であり、啓発効果もあるだろう。 だが、ブラットン監督が自ら手がけた脚本は、決して自画自賛や美談の類ではない。驚かされたのは、大半の教官や同期生が同性愛者を嫌悪する中、例外的に優しく接してくれたロザレス教官とのエピソードだ。フレンチがロザレスに対して抱いた好意は、性的な妄想や淫夢に発展。彼が妻帯者だと知りながら、ついには思い切った行動に出ようとする。 こうした“赤裸々な告白”ともとれるエピソードは、「同性愛者は同じ性的指向の相手を恋愛対象にするもの」という一般的な認識から外れ、観る人によっては否定的な感想を抱くかもしれない。それでも本作は敢えて、主人公を100%善良で優等生のゲイとして描くのではなく、理性より欲望に負けそうになる弱い部分も持った生身の人間として描写している。そこにブラットン監督の誠実さと勇気を感じる。

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高森 郁哉

4.0かつて味わったことのない視点で描かれた海兵隊ドラマ

2023年7月31日
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A24の手掛ける作品群はいつも、これまで被写体となる機会のなかった人や物事に光を当てる。その光は、こうあるべき、こうでなくては、と我々をがんじがらめにする意識の鎖を取り除き、身軽にしてくれるかのようだ。その持ち味は本作でも変わらない。冒頭、主人公が地下鉄に乗り、街をゆく。たったそれだけの描写でも、彼の身にまとう赤い衣服が鮮烈に映え、都市のこれまで見せたことのなかった表情が浮かび上がる。そして彼がやがて海兵隊を志願する理由も、我々の固定観念を鮮やかに突き崩すものだった。なぜなら彼はセクシャリティを抑圧して他の兵士と均一になろうとするのではなく、むしろ厳しい訓練に耐え抜くことで胸を張って「自分らしく」生きようとしているのだから。その意志の強靭さ。思考の柔軟さ。仲間や上官との交流も味わい深い。アニマル・コレクティヴの音楽がまた素晴らしく、色とりどりの響きが主人公の生き様に祝福を与えるかのようだ。

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牛津厚信

3.5Marine Training Video

2023年7月4日
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鑑賞方法:試写会

This generation's Full Metal Jacket. It could almost be a remake, but interestingly it's an autobiographical tale from the director. Throughout the story, the character finds himself challenged by two friction points: opposition to his homosexuality at home and in uniform, and what it means to be a dedicated Marine. Beyond that there's insight into the harsh discipline needed to become a warrior.

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Dan Knighton

3.5今はどうなんでしょうね?

2024年11月24日
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フルメタルジャケットの頃と全然変わってないじゃんと思ったけど、ブッシュ政権とか言ってるから現在ではないんだね。でもジェンダーに関わるところじゃない基本的な指導方法はこれなのかもね。don't ask don't tell聞いたことあります。実際に描くとこういう感じかー。聞きもしない、言いもしないけど、頑然と差別はある、という謎状態ね。お母さん、ただのヤク中アル中の毒親なのかなと想像してたら最初の登場でも警官みたいな制服着てて、あれ?ちゃんと働いてんの?しかも別れ際も出生証明書を親子の絆って言ったりして、愛がないわけでもなさそう、どういうこと?と思ってたらやっぱり宗教なんだなー。宗教って結局世界を不幸にしかしないじゃん、信者の逃げ口を作るだけの機関としか思えないのだよ。修了式であんなに喜んだのも同性愛が矯正されたと思ったのね、性的指向は癖でも病気でもないんだよお母さん。とまあそんなに目新しくもないテーマだけどこのお母さんが良いスパイスでした。悪人ではないんだけどね、親子お互いに可哀想でした。仲間や教官が心をひらいていくって解説には書いてあったけど、そこはイマイチ描き方がヘタだった、最後の殴り合いで突然?って感じもしたし、配属先をその殴り合いの相手だけは微妙な表情で明かさないし、私何か見落とした?全体的にケチつけるところはいくつもあるんだけど、やっぱりお母さんの表現が秀逸でした、これが映画全体を引き上げてくれてたかな。

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三毛猫泣太郎

2.0お母さん 頑固

2024年7月29日
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見聞

4.0半生ならではの

2024年7月16日
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悲しい

難しい

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映画イノッチ

4.0【”海兵隊であれば、死ねば俺でも英雄になれるだろう・・。”ゲイゆえに実母から関係を遮断された男が、海兵隊の新兵訓練のしごきに耐え、自らの生きるスタイルを諦めない姿を描いた作品。】

2024年4月22日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

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NOBU

3.5ホームレス時代にメンタルの強さが培われたのか。

2024年4月18日
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鑑賞方法:VOD

母親との関係がうまくいかず、16歳でホームレスになり、10年後に海兵隊に入隊し卒業するまでの話。しかも、フレンチはゲイでそれもあって仲間づくりにも苦労する。 人としての扱いをされないほどのつらい訓練は戦争に行くための人間形成には必要なものではあるんだろうけど。。。

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キッスィ

3.5ゲイでもいいじゃないか

2024年3月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

当時の時代にしては周りは案外優しかった気がする。母は昔の人で許してくれなかったね。まあまあ楽しめた作品。

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ノブ様

3.5監督の覚悟と母への想いが詰まった真摯な作品

2023年9月18日
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yookie

3.5軍隊より母親が一番の強敵

2023年9月10日
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鑑賞方法:映画館

ゲイのため母親に捨てられた青年が海兵隊になるはなし。 アメリカで海兵隊になるって一人前になる象徴みたいなものなのね。 上官からひどい仕打ちを受けたり、同期からいじめを受けたりするが、基本耐えるのみでやり返したりしない。 実話に着想を得た物語とのことで、そういったリアリティがある一方、スカッとする展開があるわけでもなく、もやもやが残ったまま物語は終わる。 海兵隊のパートと母親とのパートの配分が物語に対してバランスがよくないような…。 結局海兵隊は手段でしかなかったわけだし、母親とのパートを掘り下げられなかったかな? 良作ですが、ちょっと中途半端に感じた。

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ひとふで

2.5親の愛

2023年9月10日
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みき

3.5(原題) The Inspection

2023年9月8日
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本当はもっと好きに生きる道もあるべきなのに、性指向、母の為、自分が自分であるための選択肢が限られている行き場のない主人公…人を受け入れるって難しい。

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AYK68

4.0超低予算。でも観客に訴えるモノがある。

2023年9月8日
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超低予算。キャストは無名だし、撮影場所も遠景は避け、周囲が映らない狭い空間or顔のアップばかり。 でも主人公の心情、葛藤が伝わる。

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みっく

5.0息子がゲイで困る理由は宗教観ではなく母親自身の自己愛から

2023年8月28日
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「参った」がこの映画の一言。母親(Gabrielle Union)の身勝手さと息子,フレンチ(Jeremy Pope)の成長過程についてだけ感想を書く。 母親はゲイである息子を受け入れることができず、息子は16歳から家出をしてホームレス生活をしている。上官であるロサレス(Raúl Castillo自分の性的好みで迷っている)に車の中で「ホームレスでゲイだ」だからマリーンMarine Corps に入ったと。そして、ホームレスでゲイで死んだら、何もないと。でも、マリーンに入って軍人としてサービスをして死んだのなら、「名誉」の戦死で名を残すと。これが、きっと母親に残こされるたったひとつの息子へのプライドなのだと思う。母親はかなりのクリスチャンで(映画から南のバプティスト)かと思ったが、ニュージャージー2005と冒頭にでた。調べてみないとわからないが、母親は正統のクリスチャンであるらしい。一般論だが、熱心でないと仕事から帰ってきて、(行くのかもしれない)テープ(ラジオ)で説教は聞かない。母親の仕事は制服からして守衛のようで、人生に疲れているように見受けられた。こんなふうに判断した状況で、息子を愛しているようだが、南バブディストの信者として、ゲイの息子を受け入れられないんだと思っていた。ところがどっこい。南カロライナのマリーン( Marine Corps Recruit Depot Parris Island )の卒業式の時、息子は母親に、軍人になっても「自分のアイデンティティーは変わらない」と告げる。この時の母親の態度は卒業式の家族が和気藹々とした雰囲気をぶち破った。この母親はなぜこんなに......理解に苦しんでしまって、より息子に同情した。でも最後に答えが出た。息子がゲイで困る理由は宗教観ではなく母親自身の自己愛からなのである。息子は自分を証明したくて、こんなひどいマリーン・トレーニングをうけ、母親のために自己啓発してきたが。母親は16歳で息子を産んで、自分が認められない環境に育ち、自分中心の考えから自己愛が強くなってしまってるのではないか。母親の『What about me? What about I want?』 には愕然とした。これが母親の望むこと。クリスチャンでなく自己中だ。 フレンチの成長過程だが、彼は、16歳からゲイのため、ホームレスになってしまった。シエルターで年配のホームレスに「なりたいと思えば、何にでもなれるよ」と言われる。確かに問題意識が持てれば、この悪夢のような状況から抜け出ることができるr。彼の場合は軍隊へ。マリーンでの過酷な訓練、それに、仲間との一体感、上官の愛の鞭?などこれらによって、彼が磨かれたと言ってもいいかと思う。ここはゲイでもなくホームレスでもなく差別がない場所(現実にはある。イシマイルEman Esfandiのようにモスリムでなくても)で、マリーン総力体制で国のためにサーヴィスするところ。ここで「私にもできる」という達成感が生まれたのだ。私的なら1抜けたでやめるが、フレンチには行くところがない。また、ホームレスに戻ったら悪循環なのだ。最後のシーンで部屋に入ってきた制服の人が「国のためにサービスをしてくれてありがとう」といった時、フレンチはニコッとした。全てが報われた。これからの自分があると感じたに違いない。ゲイでホームレスとして路上で死なない新しい自分を見つけ出したと思う。

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Socialjustice

3.0最後は…

2023年8月23日
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泣ける

悲しい

ゲイが母親にバレ、16才から勘当された息子が母親に認められようと奮闘する内容 今一番注目されている内容ではあるが、最後は…僕が同じ立場だったらオカンはどうするか 聞いてみよう ま、ゲイには到底なれないけど🎵

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ろくさん

3.5生きていく手段を手に入れる

2023年8月22日
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差別と偏見と嫌がらせを受けながら、自分を変えるのではなく、自分らしく生きる力を手に入れる(=死に場所を探す)ために試練を受けようとする主人公の姿が、見どころ。 ゲイだからって、その矛先(行為や執着)が、その気のない人間に向けられるのでなければいいだけの話だと思うんだが。 それを許さないのは宗教と歴史と時代によるものか? マイノリイティは叩いていいという集団意識によるものか? この手の「生きるのがつらかった」回顧的な内容は、重要なことは理解しているけれども、映画として多く存在しすぎて少々食傷気味ではある。

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コージィ日本犬

3.5独創的かつ超個性派エッジ集団「A24」の呪縛に囚われなければオッケーな作品です♪

2023年8月22日
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悲しい

難しい

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松王○