劇場公開日 2023年9月15日

「樂しいけど、全てがちょっとづつ物足りない」グランツーリスモ じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5樂しいけど、全てがちょっとづつ物足りない

2023年9月22日
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プレステのカーレースゲーム、グランツーリスモの勝者がGTレーサーになる話は映画化に最高の素材。
カーレーサーを夢見るゲーマー、そこに家族ドラマ、友情、ライバル、挫折、成功と青春スポーツドラマの要素は全て盛り込んだ。
「トップガン」もその点は同じで、いくつもの試練を乗り越えての成長がドラマだった。
「グランツーリスモ」が「トップガン」と一番違うのは実話であり、つい5年前の話である。ソニーはもちろん、日産のバックアップがあり、実在の人物やモデルがいる。そのせいかやや忖度したような描写が多く、ドラマとしてのエゲツなさが弱い。簡単に言えば、日本映画の製作委員会方式の映画に近く、八方美人なんだよなー。
ただそれでも前述の通り、青春スポ根ドラマのポイントは抑えているし、カーレースのシーンは大迫力。ゲーム↔サーキットのモーフィングシーンは新鮮な映像と映画としての楽しさはたっぷり。
ニール・ブロムカンプ監督なので黒人差別問題など社会性があるかと思ったら皆無。珍しく、完全に雇われ監督したのね。

じゅんぢ