「ヲタク論のヤツ」グランツーリスモ たけ(c)さんの映画レビュー(感想・評価)
ヲタク論のヤツ
凄いぞブロムカンプ、おもしろエンタメとして、何も持たない若者が何かを掴む絶対面白いヤツとして描き切った。
彼の作品は第九地区とかチャッピーとか見てるけどブロムカンプがヲタクだってのは過去作見てれば解りますよ、メカとかSFとかゲームとかアニメとか好きなんでしょ?仮想現実はリアルと等価値って信じてんでしょ?
で、今作誰にも伝わりやすい成功物語スポ根モノ、と思わせながらスゴイの作りましたね。
コレってヲタクにしか解らないマイノリティとしての実感、ヲタクが感じる差別を描いてると思うんですよ。
ゲームで1位になったからったって実生活じゃ何の役にも立た無いし、ゲーマーは所詮ゲーマー、チンコとジョイスティック握ってろ、って感じだし、アニヲタは現実逃避だし、アイヲタは異性に夢ぶつけてる異常者だし、ヲタクはヲタクってカテゴリに分別されたままなんですよね、多分ウメハラがずーっと語ってた事もそこなんだと思いますよ。
本作はヲタクが現実で頂点に輝いた実話に説得力を担保してるんだけど、ブロムカンプは名も無きヲタクにも寄り添ってくれたんだと思いたい、だって彼の作品は移民とか貧困とか弱者にいつも寄り添ってくれてんじゃん。だからやっぱ彼の次回作も見たい、今作ラスト近くコーナーをアウトラインから刺すシーンは最高だったし、脳内でマシンがCG可する意識へのダイブはヲタクそのもの象徴に見えたし、チャッピーがヒュージャックマン許すシーンも最高だったからまた作ってよ。
でも、パリピ会場とか成功の舞台で恋人とキスするのがヲタクの夢って描かれるのは切ないしクソ恥ずかしいなってねw
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