SISU シス 不死身の男のレビュー・感想・評価
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激烈でありながら、無駄がなく痛快。全てを集約させたタイトルも秀逸
アクション、バイオレンス、ストーリーともに無駄を削ぎ落とし、それでいて一瞬一瞬の見せ方、振り切れ方によって観る者の魂を堅く掌握する。荒野で初老男が金を採掘する姿は米ゴールドラッシュの時代をも思い起こさせるが、しかしここは第二次大戦末期のフィンランド。ソ連やナチスドイツによって国土を踏みにじられた記憶を根底に置きつつ、奇しくも遭遇した主人公とナチスの戦車隊が壮絶バトルを繰り広げる様をスマートな動線で描き尽くす。老兵は驚くほど言葉を発しないが、体に刻まれた無数の傷跡は雄弁だ。そして彼が強いのではなく、決して諦めず、極限の中にあっても死ぬことを拒み続けるからこそ、死なないのだという論法と、それを裏付ける彼の戦いぶりに不思議と納得してしまう自分がいた。まさにこの精神性こそがシス。序盤の金塊をマクガフィンとして活かし、敵側が執拗に追う理由に繋げているところも巧い。91分間、激烈で痛快なスタミナ注入。
度肝を抜かれ、腹を抱えて笑う稀有な映画体験
戦争で荒れ果てた大地を黙々と踏みしめる傷だらけの戦士。彼は背中に背負ったツルハシで敗色濃いナチスの生き残りを八つ裂きにし、野獣のような唸り声を上げて敵を威嚇する。彼はフィンランドでは知る人ぞ知る元敏腕コマンドーなのだが、見た目がヨレヨレなのでナチスどもはバカにしている。ところがどっこい、その不死身ぶりと言ったら笑っちゃうほど。ディテールは避けよう。ここまで来るとリーアム・ニーソンは勿論、巨費を投じたハリウッドアクションの看板スターたちさえ霞んでしまう。最も近いのは『Mr.ノーバディ』のボブ・オデンカークだろうか。
いや、全編に漂う突き抜けたユーモアはそれ以上。度肝を抜かれ、同時に、腹を抱えて笑うという映画体験なんて、年間を通してそう多くはない。これはその類の作品だ。
アキ・カウリスマキ、マッツ・ミケルセン、バルディミール・ヨハンソン、そして、コレ。つくづく北欧には映画の宝が眠っていることを痛感する。メジャーな俳優は誰一人出ていないけれど、これを見ないで秋は越せない。それだけは伝えたい。
High Quality Brainlessness
A hybrid of Apocalypto, Mad Max: Fury Road, and Rambo in this vengeance tale set in the plains of Nazi-occupied Finland. In the wake of Deadpool and Black Adam, folklore has returned to immortals and watching how they win but without metered poetry. As a grindhouse flick it really does the bloody job. Handsome color correction adds to the sensibility. The film has no shame in its cartoony self.
ツルハシってすごい
ランボーとマクレーンを足して2で割らない
2022年公開、フィンランド・英・米映画。
※Wikipedia(英語版)には、2022年トロント国際映画祭上映、2023年フィンランド公開となっている。
【監督・脚本】:ヤルマリ・ヘランダー
配役
【不死身の男・コルピ】:ヨルマ・トンミラ
1.タランティーノの影響?
『ヘイトフル・エイト』っぽいチャプター仕立てだけでなく、映像、ストーリー展開など随所にタランティーノの影響を感じた。
ラスト近く、ナチス将校との一騎打ち。
爆弾とともに投下するアイデアには、驚くと同時にかなり笑えた。
本作の監督をしたヤルマリ・ヘランダーは、
シモ・ヘイヘというフィンランド軍の伝説の狙撃兵からインスパイアされた、と語っている。
シモ・ヘイヘは、500人以上のソ連兵を殺害したことで知られる国家的英雄だ。
2.見事なまでの不死身感演出
◆自らにガソリンをかけ火を付ける
◆首をくくられても何分も生存
◆ケガはすべて、セルフオペ
◆飛行機ごと地面に墜落しても生存
これは、ランボーやマクレーン警部をはるかに超える不死身ぶりだ。
不死身度合いを測るメーターを、完全に振り切っている。
3.続編もあるらしい
2年以内に続編もリリースされるとのこと。
楽しみだ。
4.まとめ
チープさは感じない。しっかりした映画。
とてつもない不死身のじいさんにより、
高齢化の進む日本にも勇気をくれる作品(笑)。
☆4.0
SF映画と呼ぶべき作品。フィンランド人なら泣けるかも。
撤退するドイツ軍を描くのは、少し斬新
第二次世界大戦末期のフィンランド。ドイツに退却中のナチス軍と遭遇した元特殊部隊のエースが、血まみれの闘いを繰り広げる物語。
余り見ないフィンランド製作の映画ですね。ミリタリーアクション・・・というよりは、バイオレンスアクションの赴きです。
家族の仇であるロシア相手に奮闘し、死神のように恐れられた主人公。
その闘いぶりは、迫力は十分。戦闘のアイデアもあり、痛さも感じられ映画的に楽しめるものでした・・・が、それでもリアルからかけ離れているのも事実。
また、主演俳優のアクションも褒められるレベルではなく、高い評価は付けにくくなりました。
私的評価は普通にしました。
冒頭のみややかったるいが、その後はスピーディーなテンポでさくさくナ...
なんなんだこれは
無口な金掘りおじさんがナチの一個小隊を全滅させるお話
フィンランドの杉元
不屈
ユカイ痛快
全然期待しないでみたけど面白かった!さすがにこいう中二病映画はもう、と思ってたけど死に様の描きかた、敵の適度な間抜け感、所々のイタタタ描写、いやよいやよもって感じで見終わってしまった。何がいいって主人公にこれと言った哲学がないのね。最後まで換金にこだわってるし。それは結局ロシア兵殲滅のための資金なの?お金に執着するような生活してなさそうだし。資金を得て第2弾に続きそうな気配がしたけどさすがに続編は見なくていいよね。
そういえば縛り首にセルフ串刺し、オーディーンか!北欧神話だし。最初スレッジハンマーのスラブの神になぞらえてんのかなと思ったけどツルハシだもんね、あとロシア人は敵だし。アメリカン・ゴッズ見てて良かった。
諦めない男。
面白かった😆❗️
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