劇場公開日 2023年10月27日

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SISU シス 不死身の男のレビュー・感想・評価

全224件中、61~80件目を表示

4.0ストイックな決意と粘り強さ

2024年2月24日
PCから投稿

タイトルのsisuとはストイックな決意と粘り強さをあらわすフィンランドの概念──だそうだ。

1944年の9月から1945年の4月にかけてフィンランド、ドイツ間でラップランド戦争というのがあった。
映画の舞台はそこだが前線から離れたところで初老の男が愛馬とテリアを連れて金鉱脈をさがしている。
ラップランドは花崗岩などがごつごつした荒蕪な丘陵や平野で構成され、じっさいゴールドラッシュがあった場所だそうだ。
男は大金脈を掘り当てるが帰途でドイツ軍に遭ってしまう。

第二次大戦末期にやけになったナチスが小隊ごと無頼漢になって人品をかすめとったり婦女を暴行したという話があるがここに出てくるのもそういう落武者化した連中だった。
すでに前線に戻る気はなく慰み用に拐かした(かどわかした)女たちを連れてあてどなく徘徊していたところへ金塊をもったじいさんがまろび出てきたのでこいつはカモネギだとばかりにいただこうとする。

ところがそのじいさんはソ連軍に家族をころされ復讐鬼となりやがて敵からイモータルと呼ばれるようになった伝説の老兵コルピ(Jorma Tommila)であった。

コルピはヴァイオレットエヴァーガーデンばりにファンタジーな男で、なんしろ弾があたんない。地雷をふんでもしなない。水中でもだいじょうぶ。吊ってもしなない。墜落してもしなない。──という感じでドイツ軍の残党をことごとく翻弄する。

その戦闘描写が映画のメインになっており、ナチス愚連隊の卑劣さやごろつき感を強調しつつ、かれらを挫く一騎当千の活躍がランボーのようにピンチとチャンスを経由しながら活写されていく。

じっさいに監督のJalmari Helanderはインスピレーション元としてランボー(1982)とフィンランドに実在した伝説のスナイパー、シモ・ヘイヘを挙げていて、食い気味のアクション描写によってアドレナリンが分泌するし、全編英語も手伝って「フィンランド映画」という感じはなく、米韓のように完成されたエンタメに仕上がっていた。

ただしファンタジーエンタメとは言っても映画sisuにはドイツやソ連といった列強からつねに足蹴にされてきた小国フィンランドの遺恨がこもっていた。(ように思う。)

ドイツ軍を全員憎々しく、むさ苦しい外観の者たちで揃え、観衆の敵愾心を煽り、結果みなごろしが痛快さにつながっていた。

ゲーム的といえるこの昂揚には、メタルギアシリーズやデスストランディングのデザイナー小島秀夫が反応したそうだ。

『2023年8月1日、ゲームソフト「メタルギア」シリーズで知られる日本のゲームデザイナー、小島秀夫監督がツイッターにメッセージを投稿し「シス」を高く評価して「これはもはや戦争映画ではない。恐ろしくかっこいい男たちの戦いを描いたMADグラインドだ。不死身のおっさんのランボーを凌駕する戦いのアイデアの数々!」と絶賛した。なおメッセージの最後に、小島監督はこの映画の主人公のゲームを作ることに興味を示した。』
(wikipedia、sisu(film)より)

imdb6.9、RottenTomatoes94%と88%。

余談だが、このキャラクターのモデルになったシモ・ヘイヘは少なく見積もった公式カウントでさえ500人超の敵兵を殺害した狙撃兵だが、本作で主人公を演じたJorma Tommilaの屈強で苦み走った感じとは異なり、虫も殺さないような柔和な顔をしていた。

『ヘイヘは戦時中の功績を決して自慢しない控えめな人として知られていた。彼は戦争や自身の体験についてほとんど語らなかった。1998年にどうやってそんなに優れた狙撃兵になれたのかと尋ねられたとき、彼はただ「練習」と答えた。96歳の誕生日直前の2001年12月、ヘルシンギン・サノマット紙による独立記念日のインタビューで、ヘイヘは自身の戦争体験について語った。彼は、これほど多くの人を殺害したことを後悔しているかどうか尋ねられた。彼は「私はできる限り、言われたことをやりました。やらなければ、フィンランドは存在しなかったでしょう。」と答えました。』
(wikipedia、Simo Häyhäより)

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津次郎

4.0辺境の地ラップランドに立つ孤高の戦士

2024年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2022年。フィンランド。
甘さのない戦士、それも年老いて皺だらけの痩せた爺さん。
ジジイの戦闘スキルは凄まじい。
死ぬもんか!!
罰を与えてナチスは皆殺し!!
その殺意はブレない。
殺して殺して殺しまくる。
決して自分は死なない。
不死身。

荒涼としたラップランドの地。
金塊を掘り当てたアアタミは馬に乗り犬をお供に両替所に向かう。
金塊を狙うナチスの兵士たち。

どれ程の砲弾を浴びせられようとも、爺さんは対抗する手段を持つ。
地雷には地雷で!!
素手には素手で。

驚くことに戦いは「陸」「海」「空」と続くのだ。
たかがジジイひとりにナチス兵100人。

ランボーの精神の後継者。
ランボーは一人軍隊。
ジジイも一人軍隊。
不死身のジジイに、
犬のウッコが可愛いかった。

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琥珀糖

4.0コント

2024年1月26日
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鑑賞方法:映画館

笑える

不死身すぎて、笑ってしまう。
B級感がスゴい。
血飛沫、肉飛び散り、アリアリの極みだが、最大の見どころは首吊りでも死なないところ。
もはやコントの領域。

20240121 新文芸坐

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デビット・ボーイ

4.0強すぎ

2024年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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WELOVEMOVIES

4.0ドキドキしない!のに泣ける!

2024年1月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

興奮

そうだよね、こうなるよね、という展開。
主人公がほぼ台詞なく、ドラマを排除してるから、彼の肉体が語る物語に釘付けになる!

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アメリカの友人

5.0決めたら最強!

2024年1月5日
iPhoneアプリから投稿

決めたら死なない、とはいいつつケガはするし痛そうだけど、地雷原で馬が爆発しても吊るされても飛行機が泥沼に落ちても、俺は決めたから死なないんじゃー!の復活がもはや爽快。

敵もレディースも強くて良かった。
あと犬死ななくてよかったね。

ヤツは何故死なないのか!?それは死なないと決めたからさ!自分もそうありたいものです。

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Peinyo

4.5フィンランドのゴールデンカムイ

2024年1月4日
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雨雲模様

4.0乾いた冬の大地に、老兵が迸る

2023年12月11日
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楽しい

興奮

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Uさん

4.0最強オヤジ!気合いだ!!

2023年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

単純

興奮

病み上がりに観たせいかオヤジの孤軍奮闘ぶりに元気をもらいました。
敵役の描き方がイマイチ。もう少し人となりが分かるようなエピソードを入れてもよかったのでは?でもどうせ皆殺しにされてしまうのでヘンに感情移入しなくて良かったのかも?
ワンちゃんや女性の捕虜もいいアジ出していました。
続編として前日譚の対ソ連編も是非製作希望!
公式HPで、RRRに対するフィンランドからの回答、というコピーがあったけど、それとはまた違うでしょ、と思いました。

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TomTomClub

3.0少々、足りなかった「そんなアホな」

2023年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

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リュウジ

5.0特殊な部分はあるが推すことは可能な作品。

2023年11月25日
PCから投稿

今年398本目(合計1,048本目/今月(2023年11月度)30本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 10月末の作品でしたが実は拾い忘れで今日見てきました。

 フィンランドが舞台の映画というのも珍しい気がします。フィンランドどころか、スウェーデンやノルウェーが舞台の映画も珍しい気がします(広く見ても「ロスバンド」くらいしか思い浮かばない)。

 多くの方が書かれている通りやや特殊なストーリーの映画で、主人公にせよ敵にせよのセリフが極端に少なく(あるいは出るとしても「やってしまえ」とかそんなセリフしかない)、字幕の出ないバグ映画なのか?とすら思えてしまう点はあろうかなというところです。またそういった事情からストーリー展開もかなりわかりやすく(巻き戻し処理等はほぼ存在しない)、一応推せるかなといった感じではあるものの、この「セリフのなさ」は結構特徴的で(もっとも仮に出てきたとしてもフィンランド語なので字幕翻訳も苦労しそうですが…)、「この点で」人を選ぶのかな、といったところです。

 ただそのことは「あまり考えることもなく映像「だけ」を見ていればストーリーが理解できる」ことも意味しますので、同時に利点でも欠点でもあるということもでき、極端には引けないだろう、といったところです。

 現地フィンランドやノルウェーほかのこの手の国はこういった映画がある意味流行りなのかな…と思ったくらいです(当然こういう事情なのでパンフ等まるで存在しない一方、同じ北欧系の映画の「ロスバンド」は音楽バンド映画でセリフ量は結構多かったので、何が相場かはわかりにくい)。

 積極的な減点幅まで見出しにくいのでフルスコアにしています。
ただ何にせよ「ある程度人を選ぶかな」というのは重ねて書いておきます(ジャンルがわりかし何なのかもよくわからないのも…。まぁしいていえばアクション?)。

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yukispica

4.0不死身の男の最後の戦い

2023年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

老兵・コルピが愛犬と共に銀行に行く道中で不良軍人に絡まれる話。窓口の受付時間内に辿り着くことができるのか。

近年流行の「おじさま×過激なバイオレンスアクション」映画である。
このジャンルの作品では主人公が暗殺者やエージェントとして密かに敵を排除するパターンが多いが、本作では戦火が通過した後の人気のない荒野で堂々とやり合っている。加えて第二次大戦末期の設定のため、武器も機関銃から地雷・手榴弾、果ては戦車に輸送機と、種類も豊富で威力も大味である。
超人的な生への執念と尽きることのないアドリブの戦法を駆使し、コルピが広大なフィールドで大火力を相手に孤軍奮闘するアクションが目新しかった。
ところどころ西部劇風のBGMや演出が挟まれるのは、男の戦いやマッチョイズムの表現なのだろうか。

かつてワンマンアーミーとして恐れられたコルピ。家族を奪った戦争は終焉に向かい、敵を失ったコルピは安息を求めているらしい。どうか落ち着いた余生を送って欲しいものだ。
またこのジャンルの重要なポイントとして、本作でも犬は無事である。

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うぐいす

4.0これぞ映画!!

2023年11月24日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

今年1かもしれない。
こんな映画らしい映画を観たのは。

評価をたまたま見て何も情報得ぬままだったので
なにか超能力的なキャラクターなのかなぁと
想像してましたが、
フツーの生人間でした(笑)

ストーリーはほんとシンプルでやることもシンプル。ひたすら戦い、意地でも生き抜いてみせるという精神。
ずいぶんとオッサンだけど、ほんと映画にピッタリの人です。

映画館での迫力が加わってたのもあったからか
引き込まれるというより、すごく楽しんでる自分がいました。

これこそ映画!って感じです。

映画館で観て正解でした。

※エンドロール後のおまけはありません。

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よしザイル

4.5フィンランド映画

2023年11月21日
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鑑賞方法:映画館

単純

興奮

フィンランド映画は初めてですが、良かったです。
久々の戦争アクション映画ですが、凄いアクション映画です。
ランボウー以上でしょう。

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こえん

3.0どっこい生きている

2023年11月20日
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鑑賞方法:映画館

しぶとく、決して屈しない、あの粘り強い姿に勇気が貰える。
もう理屈なんていらない。

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asa

4.0もはやジェイソンレベルで不死身

2023年11月20日
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鑑賞方法:映画館

アアタミの殺しっぷりサイコーです。
金塊の執着がすごいどんだけ不死身⁉️
主人公の背景が描写が少ないので感情移入出来ない。ドントブリーズの盲目じいさん思い出した。

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ムロン

4.0ツルハシ一丁

2023年11月19日
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鑑賞方法:映画館

死のうとしないから死なない。

身体能力とか技術力が高いとかが核心ではないところがよかった。

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Pocaris

4.0余計なストーリーは省くという潔さ

2023年11月16日
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鑑賞方法:映画館

フィンランドの映画を観たことあっただろうか。ほぼほぼ記憶にない。
本作は第二次世界大戦の終盤のフィンランドが舞台。ロシアとナチスドイツに攻められたというだけでフィンランドの苦境がうかがい知れる。焦土と化したフィンランドで金掘りをしているジイさんが実は凄腕の兵士だったという設定はなかなか面白い。
あのジイさんが本当に不死身なのか、なにか特殊な訓練を受けたのかといった背景的なものはほとんど触れない。金を掘る目的もはっきりしない。金を掘り当てた道すがら、ナチス軍に遭遇しちょっかい出され、それに抵抗するというだけの話。主人公の背景とかどうでもよくてアクションだけで勝負するということか。ここまで潔いのも珍しい。
でも、それがシンプルな面白さにつながっているのかもしれない。ナチス軍をただただ倒していくという彼の姿がとにかく痛快だった。思ったよりも激しめの暴力表現があって驚いた(いい意味で)。もちろん、そんなことあるかい!ってシーンもちらほらある。ただ、それさえも笑って楽しむのがこの手の映画の鑑賞作法なんじゃないか。どことなく西部劇のようなさすらいのアウトロー的な描かれ方もカッコいい。
いいねフィンランド映画。こんな映画ばかりではないと思うけど。これは続編を期待してしまう。可能性は十分あるはず。

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kenshuchu

1.5死すだけど不死身の男

2023年11月14日
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鑑賞方法:映画館

個人的にはもっとエグいゴア描写とか期待してたんだけど物足りなかったです。バイオレンスアクションとしても中途半端だと思いましたが役者さんみんな渋くていい感じだったのとあとからジワる場面結構あったのはよかったですけど

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自称こうちゃん

5.0評価はこれしかないでしょ。

Mさん
2023年11月14日
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M