「無くした感情を取り戻す」四月になれば彼女は ハラマスコイさんの映画レビュー(感想・評価)
無くした感情を取り戻す
近年稀に見る感情揺さぶる良いご褒美映画になった。
ネタバレにならないように書くのはなかなか難しいが試みたい。
物語の進み方は少し難解かも。でもちゃんと全てを最後に回収してくれていて、結局誰が誰に何を願うかって事に気づいた瞬間に(僕は2回)込み上げる感情の波が訪れ目が熱くなった。
人の心をずっと支配し続けるのは皮肉にも手に入らない(その人がいない)時である事
求めていたものを手にした幸せな気持ちの継続する為に、得ようともがいた時の必死さ、その時かけていた相手の気持ちを動かす言葉、行動のひとつひとつの積み重ねがどれだけ大切かという事
どれだけ照れ臭くてももう一度その時の言葉を声に出して見る事
時間は残酷にも誰にも平等で、人によりバラバラで不平等な長さである事
沢山の思う事、感じた事があり、久々に感情揺さぶり系映画でした。
藤井風氏の音楽も最後に添えるだけでかつ歌詞が完全に寄り添っていてとても自然。
むしろ、例えばこういうシーンを描いた時にこんな歌が音楽が浮かぶ世界だったのか、とさらに味わい深い。
予想を超えて期待を裏切り、良き映画。
※最初の幸せしか無い20分くらいは疲れもあってマジ寝かけたけど、シリアスパートから一気に入り込んでいった。
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