「合わない」四月になれば彼女は ばんさんの映画レビュー(感想・評価)
合わない
予告で観た時から、
「自分には合わなそう」と思っていた作品。
それでも意外と良かった!と思う作品も過去にあったのでまずは鑑賞。原作は未読です。
が結論、やっぱり合わなかった…
最近の邦画は120分越えのものも多く、
合わないとその時間が心底しんどい。
これは108分と最近の邦画にしては短めですが、
でもそれでもしんどかった。
作品がつまらないとかではなく、自分に合わないのです。
個人的に恋愛にすぐ病気や死を結びつける作品があまり好きではありません。
都合よくヒロインが事故に遭って、ついでに記憶障害になるみたいな作品も苦手です(Netflixの First loveなんかまさに)
今回の春がアイスランドの海で倒れた演出から
「でた、このパターン」と一気に興醒め。
どうせこの後死ぬでしょと先が読めてしまいました。
弥生が緩和病棟のスタッフになるのも
春にそれを伝えて「なんとなく気付いてましたよ」的な返しもシンプルに怖いです。
元彼を想い、病気と共に過ごす日々の中で世話するスタッフがその元彼と現にお付き合いしてる人とかホラーでしかない。
藤代が写真を現像してるところで、弥生の笑顔の写真が出てきた時なんて「昔台湾の映画でこういうホラー映画見たなあ」と思い出し、これってホラーなの?と途中から早く終わってほしいと思いました。
と好き勝手言いつつも、良かったところもあります。
まず、音。
ウユニ塩湖を歩く水の音、雨の音、シャッター音、波の音、パイプオルガンの音など。
とにかく音がよかった。
どれもいい音だな〜と思いました。
次に映像。
映像が綺麗でどこを切り取っても絵になる。
個人的に雨宿りしている藤代と春の後ろ姿がよかった。
最後になんと言っても主題歌。
藤井風の曲が素晴らしい。
予告で観てみるかと思った理由の一つにこの主題歌の存在です。途中で帰りたかったけど、藤井風のこの曲をスクリーンで聴きたくて我慢したと言っても過言ではない。
藤井風のこの曲はこの先も自分の記憶に残るけど、
物語はあまり記憶には残らないだろうな〜と思いました。