「恋愛下手な今の若い人たちへのメッセージ」四月になれば彼女は 仙さんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛下手な今の若い人たちへのメッセージ
厳しめのコメントが多いようですが、私は良い映画だと思いました。この映画のテーマの一つがマリッジブルー。本当にこの人で良いのだろうか、うまくやっていけるんだろうか、という不安を抱えたまま、結婚が間近となった女性が突然、姿を消す、というミステリー要素もあり、映画全体の構成は凄く良くまとめられていて、少なくとも展開で飽きるようなところは一つもありませんでした。姿を消した女性だけでなく、主人公の男性も、そしてその元カノも、みんな何かを踏む切って前に進むことに躊躇する人たちです。実は、これは今の若い人たちだけでなく、日本人全体がそうなのでしょう。昔はお見合い結婚が多くて、無理やり踏み切ることを強制されて、それで結婚していたわけですが、そうした強制が無い現代の日本では結婚に至る人が減る一方です。作者は、一歩前に進むことを多くの若い人たちに伝えたかったのではないでしょうか。
長澤まさみさんは、最近の作「パレード」でも抜群の安定感を見せていました。佐藤健さんは、今一つ優柔不断で恋愛下手な男をうまく演じていました(難しい役だと思います)。そして、森七菜さんは、この映画を見て、改めて今後の日本映画に欠かせない女優の一人になっていくと確信しました。
ここのレビューを見て、映画館に行くのを躊躇する人はもったいないです。ぜひ映画館でご覧になって、自分の目で確かめてください。
コメントする
トミーさんのコメント
2024年3月24日
良く考えると弥生さんは二度のマリッジブルーに襲われたんですね。二度目の相手が精神科医じゃあ逃げ出すしかなかったのかも。でも結婚に(結婚後は別)職業はあまり大きな意味を為さないような気もしますね。