劇場公開日 2023年7月21日

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「この国の行く末が気になるなら」世界のはしっこ、ちいさな教室 ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5この国の行く末が気になるなら

2023年7月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ずっと楽しみにしていたドキュメンタリー。分かってたことだけど、感動的(という言葉は好きじゃないけど他に思いつかない)…
5つもの言語が使われるブルキナファソの辺境の村と、トナカイの遊牧のため移動生活をするシベリアの遊牧民の集落、半分が水没してしまったバングラデシュの村、それぞれで初等教育に携わる女性教員の姿を捉える傑作。
彼女らが皆分かってること。教育は可能性であり選択肢を与えること。選択肢こそが未来であり社会そのものをも豊かにする。
選択肢を持ちながら持ち腐れてきた阿呆な二世三世政治家ばかりのどこかの国の政府と同様に、政治だけはそれを理解せず結果的に国の発展を妨げている(ブルキナファソは違うかも)…
ねえ皆さん、僕らはそれを変えられるんですよ。それが民主国家なんですよ。現場の努力を全て無駄にする阿呆な政治家にさよならが言えるんですよ。それをあらためて知らされた1時間半。この国の行く末が気になるなら観なくてはならない1時間半です。
だってさ、親だって子供が憎くて勉強させないわけじゃない。親の生活が苦しいあまりに「選択肢」が見えてないから。だから見えてる中での最適解を選ぼうとする。子供のために良い選択が出来るのならそりゃあ誰だってそれを選ぶよね、ということをヤスミンのママは教えてくれた。
彼女らが戦っているのと同様に、僕らもこの国の将来のため、子供たちの教育のために戦わなくてはならないと思いますよ…

ぱんちょ