「生命のある一瞬の選択」アスファルト・シティ カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
生命のある一瞬の選択
アスファルト・シティ
現実を診るのではなく、生命だけに集中したいが、民族、貧困、宗教、暴力、老害、傷害、数限りないリスクとパニックが救急救命隊に、被災者だけでなく、友人、知人、支援者、利害関係者などありとあらゆるものが横槍を入れてくる。
こんな騒乱の中で、夜勤の救急救命活動をすれば、効率化、合理性、道理と言うものが自動的に育んでくる救急現場。
個人的な職業的倫理観や世界観だろうか⁈
実に危険な選択を先達が選んで行く…
然もありなんだけど…
社会正義で、人を裁くのではなく、
愚直に生命を守り、人命を救けることが必要なんだろうが…
その前に、自分が壊れてしまう。
そんな世界が救急救命隊達の成れの果て、それは殉職ではなく自殺が多いことが物語っている。
それにしても、ニューヨーク・ハーレム街は汚くてオドロシイ環境だわ…
最近の大阪難波界隈がそんな感じだなぁ
ドキュメンタリータッチ以上に生々しくて、ある意味ホラーよりも怖かった。
久し振りに良い社会派の作品を観た。
( ・∇・)
アスファルト・シティ
「ミスティック・リバー」などのオスカー俳優ショーン・ペンと「レディ・プレイヤー1」のタイ・シェリダンが主演を務め、ニューヨーク・ハーレムの救急医療現場の知られざるリアルに迫ったスリラー映画。
犯罪と暴力が横行する混沌の街ハーレム。
医学部入学を目指し勉学に励むクロスは、その一方で新人救急救命隊員として働きはじめる。
腕利きのベテラン隊員ラットとバディを組んだ彼は厳しい実地指導を受けるが、様々な犯罪や薬物中毒、移民やホームレスの終わりなき問題に直面し、自分の無力さに打ちのめされてしまう。
そんな中、自宅で早産した女性からの要請で出動するが、新生児への処置をめぐり、クロスとラットの人生は大きく狂いはじめる。
ベテラン隊員ラットをペン、新人隊員クロスをシェリダンが演じ、「ファンタスティック・ビースト」シリーズのキャサリン・ウォーターストン、「ラストデイズ」のマイケル・ピット、元プロボクサーのマイク・タイソンが共演。ジャン=ステファーヌ・ソベール監督が、元救急救命士の経験を持つ作家シャノン・バークによる実話に基づく小説を映画化。
過酷な救急医療現場で繰り広げられる生と死の極限のやり取りを描き出した。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
アスファルト・シティ
Asphalt City
2023/アメリカ・イギリス合作
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