「世にも奇妙なループ」ペナルティループ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
世にも奇妙なループ
当初は鑑賞予定には入れてなかったのですが、予告で興味をもち、公開2日目に鑑賞してきました。そこそこおもしろかったのですが、ラストにちょっとモヤっとしてしまい、後味はいまひとつでした。
ストーリーは、恋人の唯を殺された岩森が、犯人である溝口への復讐を企て、計画通り殺害を実行し、死体を遺棄するものの、目が覚めるとなぜか殺害実行日の朝に時間が戻ってしまい、戸惑いながらも復讐を実行する日々が繰り返されるうち、二人に奇妙な関係が芽生えるが、やがて最後の復讐の日を迎えるというもの。
タイムループものは大好きで、そこにどんな秘密が隠されているのか、ループの中でどんな変容がもたらされるのか、本作でもそのあたりがとてもおもしろかったです。星新一さんのショートショートや「世にも奇妙な物語」を観ているような雰囲気で、その手の作品が好きな方ならきっと楽しめると思います。
本作に用いられたアイデアもおもしろく、近い将来には現実に起きそうな内容だと感じます。倫理的な問題は多分にありますが、この「実際に起きそう」と思わせるアイデアやオチが、えもいわれぬ不快感や恐怖をうまくかきたてています。
また、溝口にも前回の出来事や痛みが記憶として残っているという設定は、斬新でおもしろいです。これにより次回の行動や岩森との関係に変化が生じ、興味深く展開していきます。ただ、オチがわかると、果たしてその設定は必要だったのか、逆になぜ岩森にループ前の記憶がないのかと、ちょっと疑問が残ります。
他にも、殺された唯にまつわる秘密も語られず、溝口の素性も結局わからなかったのも気になります。また、ラストの事故の意味は何だったのでしょう。自身もリアルに痛みを知ることで、アンチテーゼとして描いていたのでしょうか。まあ、このすっきりしない感じも含めて、「世にも奇妙な物語」的であったと言えなくもないです。
主演は若葉竜也さんで、しだいに狂気に染まる岩森を好演しています。脇を固めるのは、伊勢谷友介さん、山下リオさん、ジン・デヨンさんら。伊勢谷さんは久しぶりにお見かけしましたが、いい俳優さんだと思うので、これからは真面目に励んでほしいです。
こんばんは~。案外面白かったですよね。
私もタイムループ、星新一大好きです。
眉村卓とかも。
でも、タイムループではなかったですね。
伊勢谷友介さん、やつれていましたね