ボーはおそれているのレビュー・感想・評価
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なんなん?この映画?でも飽きない
たぶん難解で面白くはないんやろうなぁ…と思いながらもアリ・アスター監督なんで観に。
全編にわたって悪夢のような出来事の連続。
話の中に何組もの家族が出てくる。
そしてどこの家族もいびつな関係性を持っている。
レビュー見ると宗教的は事を描いているという意見もあったけど、私個人としては家族の関係の物語としてみた。
なんなん?この映画?とは思いつつ、最後まで飽きさせないのはさすがアリ・アスター監督。
不条理コメディの味わい
急死した母の元へ向かう主人公ボーの行く手に、次々と不可解なトラブルが立ちふさがり、一向に前に進むことができない。
わけのわからない奇怪さと必死だからこそのおかしみが混じり合った不条理コメディの味わい。例えるなら、コーエン兄弟が作るコメディ作品のようなテイスト。
最初のボーの住まい周辺のシーンから、なぜ?なぜ?の連続だが、過剰で意味不明な出来事を追っていくうちに、これは主人公ボーと同じく、観客も身を委ねて追体験するしかない、ということがわかる。
全体で4部構成になっているが、特に第3部の舞台劇とアニメーションが混じり合ったパートが独創的で面白い。「オズの魔法使い」を連想させる。
しかし、最後に謎解きと答え合わせらしきものを見せるのには、納得感とは逆に、散漫で薄っぺらな印象を持った。あのまま奇怪で意味不明なまま、観客を突き放してもよかったのではないか。
ホアキン・フェニックスが、ジョーカーの時とは全く違って、太ったさえない中年男に成り切っていて、さすがと感心した。
序盤は好きだけど
「ボーはどう生きるか」
退屈しない3時間でした。
観る価値ありです。
「自分の思っている現実が揺さぶられ、おかしなノイズが段々発生してくる」系の映画ですが、エピソードがどれも可笑しい。
天井に小太りのおっさんが張り付いてる画を始め、色々面白い。
プールの死体は「サンセット大通り」ですね。
最後の断罪スタジアムは「トゥルーマン・ショー」(これはうろ覚えですが)でしょうか?
他にも色々ありそう。
背景的なものに「マザコン(コンプレックス=抑圧)」があるのかなと何となく思いましたが、宮崎駿の「君たちは…」も「マザコン」的に読めるとこもあり、世界同時発生マザコンブームが感じられました。
最悪の事態を次から次へと観させられる変な映画
次から次へと起こる最悪の事態を、なぜか僕は自分の人生になぞらえていた。考えようによっては僕の人生もこんなものなのかもしれないなんて、とんでもないことを考えながら(しかもくすくす笑いながら)観ていた。この不思議な感覚、分かるかな。怖いんだけど、それ以上におかしいやら、せつないやら、不思議な映画だなと。こんなこと、考えながら観てた人いるかな。ただ2時間過ぎて母親とのやり取りが始まって、そういった感覚は薄れ、バカバカしい(それほど悪い意味じゃなくて)コメディになっていった感じ。ヘンテコな映画でした。★4つ。十分楽しめた。この映像体験は僕の頭の中に何かしらの爪痕を残したんじゃないかな。…★4つ半でもいいかもしれない。
気が変になりたい人には向いてるかもね。
長かったのだけが星ひとつマイナス。面白かった!
ユダヤ教の文脈で読み解くのか
劇場予告編と公式あらすじでこちらが想像しているストーリー展開が、常に想定のナナメ上に進んでいくトンデモナイ映画。いったい何を観せられているのかという感じ。
とにかくシュールでブラックなギャグが満載の不条理コメディで楽しめた。
H.フェニックスが見せる当惑顔は、R.ニーソンの困った顔と双璧か。
と、表層的に鑑賞していたが後日、町山智浩氏が監督インタビューを踏まえてユダヤ教の文脈で読み解く解説をされていて(YouTubeの「町山智浩の映画特電」)意味不明だったいろいろな箇所が腑に落ちた。
とは言え、林家三平の小噺みたく「いまの噺は何が面白いかというと...」みたいな解説が必要な映画はちょっと面倒。
胸くそ悪い。けど、高評価。
前触れ込み情報全く無しで鑑賞。
感想
本編が始まり、最初のうちはとんでもない、気分の悪くなる映画を観てしまったと思った。
一言で言うと胸くそ悪い映画を観てしまったと。
話が進むにつれ、人には知られたくない、自己の醜い感情のもつれや、現実なのか、妄想なのか区別のつかない事態が次々と発生していく。今や日本にまで波及しつつある深刻な社会問題である薬物過剰摂取がテーマの一端である事は明らかだ。
歪な親子関係がきっかけとなり、成長の過程において自己肯定感が低く、発達障害が認められ、
過剰な薬物摂取の挙げ句、現在は境界性人格障害になっているのではないかと思われる男。
その男の闇深い深層心理を見事に映像化して観せているのだ。話が進むにつれて、それまでの胸くそ悪い気持ちが、不思議と面白いと感じるようになってくる。男の父親のイメージには大爆笑。
制作者の意図に自然に乗ってしまっている自分に驚いた。お、恐ろしい。それが一番怖かった瞬間であった。監督の演出手腕。恐るべし。
アリ・アスターさんごめんなさい。今作を観るまで存じ上げず。将来が楽しみな監督さんの一人に。◎ミッドサマーも観ます。
場面説明一切なし。シチュエーションで攻め続けた
上映時間2時間59分は気にならず。
忘れてた。オレ、この手の映画意外とイケるんだ!
往年のスプラッタームービー大好き。物体Xや、トワイライトゾーンなどに代表される不条理ストーリー好きにはたまらない作品。
脚本 ◎
映像・画面構成 特殊効果 ◎
主演 ホアキンの演技素晴らしい ◎
共演 若き日の母親役、男女子役が印象的。◎
アリ・アスター感動だから許される事
性愛や家族愛のグロテスクなとこ詰め合わせ
これまでにあまりホラーを見たことがなくミッド・サマーも伝聞のみであったので、これを機に挑戦してみるような気持ちで映画館へ
身構えていたような恐ろしさやジャンプスケアの類いはあまりなかったけれど、苦い物を奥歯に噛んだような、吐き気に似た気持ち悪さが持続するような、怖いというより気持ち悪い映画だった
たぶん元々そういう映画として作られ、そのように味わうものなのだろう
全てが作中における真実だとは到底思えない
けれどもどこからどこまでが嘘や幻覚や錯覚であったかというと、これも分からない
答え合わせはしない、というのが答えなのだろうと思う
だから考察をするし、どうすべきだったのかを考える
考えている内に次の材料が出てきて、どんどん積み上がり、答えはあくまでも示されない
思いつく限りを越えてイヤなこと、悪いことが引き起こされていくのに、思考しながらだからか意外なほど時間が経つのが早い
これを 引き込まれたと表現するのなら紛れもなく引き込まれていた
精神医学や心理学を学んでいたらより面白く分析できたのかもしれないな、と思う
ネタバレは避けつつ、ある程度の前評判は小耳に挟んでいたので「自分はこれから気持ち悪い思いをしに行くんだ!」と覚悟を決めて視聴に向かったところがあるけれど、やっぱり気持ち悪いのは気持ち悪かった分で星一つ、全体的にキリスト教的な宗教観やアメリカの国柄に立脚した感情の揺さぶり方が主体となっているような感じで、日本の辺境に住んでいると現実味に乏しく感じられて、多少やむを得ないけれど没入しきれないところがあった分で星半分を減らしてある
真実はどこにあるのか、ボウはどうすれば良かったのか、一部始終を見た自分は何を得たのか
おそらくは答え合わせがないという答えが出ているので、見た人間次第でどんな答えを出してもいいのだろう
もう少し、この奥歯に挟まった苦い物を噛みしめてみたい
視聴翌日、追記に合わせてレビュータイトル改訂
この作品の気持ち悪さに通底する物はこれだったのかなぁと漠然と思う
愛情そのものやその美しさをことさら否定するわけでもないけれど、醜悪さも同居する物としてより強調するかのようにむぎゅっと詰め込まれている
作中の真実と虚構の境目も曖昧であるように、愛情の美しさと醜悪さの境界もシームレスに繋がっている
精神状態や元々持つ価値観によってはクリティカルヒットを食らうことになりそうだと思う反面、自分は軽傷で済んだ部類だったのだろう
……作品の味わいを隅々まで享受できなかったことを惜しむべきか否か、迷うところだ
ざわざわ大喜利が凄い…けど長いよ…
なんの意味もない3時間
2024年劇場鑑賞37本目。
予告で変な映画そうだなぁと思っていましたが思ってたより悪夢みたいな話でした。
じゃどこからが現実でどこからが悪夢なのか?
普通の映画ならある程度の境目が見えるのですがこの映画には見当たりません。
これは自分の解釈なのですが、この映画の前に普通の家に住んで普通の生活を送っているボーが眠りについて、この映画の後に目覚めて元の生活に戻るのではないかと。
とすればこの映画でどんなめちゃくちゃな事が起きても夢の話を延々されているだけなので何の意味もないな、と思うのです。フィクションであっても、そのフィクションの中ではリアルの出来事でないとフィクションとして楽しめないと自分は思うので。
そうでなくても実の子を親があそこまで醜く責め立てるのは不愉快でしたので、こういう解釈をしないと耐えられないというのが正直なところです。
ブッとんでイカれたA24らしい映画。ホアキン・フェニックス演じるボ...
統合失調症的な世界
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