ボーはおそれているのレビュー・感想・評価
全271件中、41~60件目を表示
物語はひたすら横にずれて行く
精神疾患(不安症)の話?
精神疾患(不安症)の人から観た世界の話だと思って観てました。
とにかく現実と妄想の境界線が分からず、かなり困惑しました。
「あなたの本当のお父さんよ!」と言われて、
チンポのお化けが出てきたり・・・ラストも全く分からない!
正直、訳が分からない!訳分からないが面白い!
なんだか分からないが面白い!そこを考察して楽しむ作品なのだろう。
ただ、長過ぎる!3時間はちょっと・・・きついかな?
これをもっと短く2時間15分くらいにまとめたら
もっと面白く感じたと思う。
ホアキン・フェニックスは相変わらず上手い!
どんなタイプの役も難なくこなしてしまう。
本当に良い俳優だと思う。
3時間不思議な映像
めっちゃ面白かった
母親は極めて巧妙なやり方で、子どもを依存的な幼児のまま支配し、思う通りにならない時は報復として子どもに罪悪感を植え付ける。
昨今、過指示・過干渉・過保護に育ったの多くの人が大人になってもなお、脳内母親の支配に苦しんでいる。
本作は超猛毒級の毒親育ちのボーの物語。同時に、満身創痍のボーを通して現代のアメリカが表現されていて面白かった。支配者の猛毒にやられた庶民の生活は完全に破綻し、倫理も宗教もヒッピーも機能しない。企業だけが儲かる社会。狂った幼児性。
さて。
「チャンネル78を見て!」え?トゥルーマン・ショー?だけど、ボーはここではまだ自分の人生が母親にスパイされてることに気付かない。
森では、ひょっとしたら実現できていたかもしれないパラレル・ワールドを体験する。あれ?愛する三人の息子がいるのに、オレはセックスしたことないぞ?
そして、帰宅して全てを理解する。ボーの人生の関係者はみな母親の会社の社員だったこと。屋根裏部屋に閉じ込められていたのは自分の半身と男性性(父親)だったこと。
子どもの愛情は全て母親が享受すべきものだから、マーサを排除し、エレインを排除。息子に対する母親の恨み節を炸裂させる。そして、自分に愛を注いでくれなかった息子を告発し、厳粛なる裁きを陪審員に求める。
ボーの人生の関係者はみな母親の会社の社員なのだから勝ち目なし。
唯一の味方の弁護士が居なくなり、ボーの精神は崩壊した。
ところで、どんな映画もこれから始まる映画が何を語るのかはオープニングで表現される。本作は、羊水から出た直後の主観ショットだった。
母親が子どもを出産した喜びが全く伝わってこない。怒り、苛立ち、鬱屈とした思いだけ。
一人の人間として存在することを祝福されなかった男は、母親の羊水に呑み込まれておしまいということか。
誇張しすぎ!
気になっていた作品をやっと鑑賞。
アリア・スター監督作品は確実に覗いたらダメなような感覚にさせられる。だから見たくなる作品がクセになる。
やっぱり、誇張しすぎた世界観とボーを観ているとこちら側も何故かイライラさせられ、作品もやたら長く正に修行を体験している感覚になる。
作品も4部構成になっている。
まずボーが出産するシーンから連想するに、母親がかなりのヒステリーな母親だと理解出来る。
1部は完全なるコメディーに振り切っている。ありえない世界観が何故ボーみたいな人間がそこで暮らして住んでいるのか?
2部はサイコパス的な家族に助けられ監禁?状態になっていく。えっスリラー的な展開になるの?えっここの母親は味方?敵?長女の部屋がまさにサイコだし、何でボーみたいな男性を選ぶ?
3部になると急な展開になって森に逃げ込みミュージカルの世界観にボーを投げ込む。ここの場面がまさに苦行だった。しかし、ボーの幼少期の出来事や、母親との関係性が見えてくる。
しかし、父親ってあのおじさん?
4部はファイナルで正にホラーです。ボーにとって母親が正に怪物の存在であることを証明する。
ボーは確実に発達障害がある様子?でも本当にそうなのか?母親が勝手に思い込み、自分の会社の薬を息子に飲ませて会社のPRに利用していた?
旦那は本当にセックスの最中に心臓発作で亡くなったのか?
まぁとにかく母親は成功して巨大な富があり、1部でのボーが住んでいたアパートもクスリも添加物たっぷりな冷凍食品もカウンセラーも母親が絡んでいる。2部での登場人物も母親の部下の模様。
そりゃボーはそうなるとある意味では関心までしてしまう。
終盤のチンコモンスターには笑うしかありません。
まるで舞台演劇を見ている様でラストはしっかりドン底に突き落としてくれる監督にはあっぱれです。面白かったです。
なんじゃこりゃ?
ボーは人生に不安で畏れて困惑してる
不幸な母と息子の長い長い確執と決着を
描いてました。
ボーはいかにも被害者面をしていますが、この男の弱さは嫌らしい!!
中年過ぎなのに働かず、仕送りを受け、セラピーで薬を処方されている。
精神疾患に罹ったのも母親とのストレスだらけの
関係性のせいかもしれない。
そんなポーが何故か《帰郷すること》になる。
すると過度に緊張して、眠れなくなり、
妄想は募り、
ドアの下にはメモが差し込まれる、
「音量を下げろ!!」
ラジオもテレビも音楽も聴いていないのに、
そんなこんなで寝不足になり寝坊、
慌てて支度をして出かけると、
忘れ物を思い出し戻ると、荷物を持ち去られ、
鍵を盗まれる・・・
飛行機の時間に遅れて、途方に暮れてママに電話する。
ママは呆れ返って怒って電話を切る。
とことん反りの合わない親子。
お互いに不幸なこと・・・だ。
ボーは生まれた時から、母乳を飲まない赤ん坊だった、と
母親のモナは愚痴る。
それが母親が最初に傷付けた事。
(でももしかしたら、母乳にアレルギーがあったのかも知れない。)
そりゃあ、傷つきますよ、母親は。
私は困惑する
この長い長い【母への旅】は結局、羊水の宇宙へ帰っただけなのか?
兎にも角にも【回りくどい】映画でした。
母親がシャンデリアの下敷きになって死ぬ。
(ボーが帰郷を取りやめたと電話で話したすぐ後・・・)
そこから地球3周分くらいの回り道をして、
逃げ惑い困惑して、近付くほどに遠ざかり、
彷徨うボーの旅路(帰郷まで)
ラストの40分で、締めくくりのエンディングへ向かう。
その中間の2時間超えに母親との直接の確執は描かれない。
不思議な白日夢?
森の中のコミューンの舞台劇・・・
精神的疾患の人間の脳内構造で見る妄想(一部事実も含まれる)
ラストの2人の《本音のぶつけ合い》
屋根裏部屋の双子の兄弟や巨大な男根!!
これだってどこまでが事実か?
妄想なのか?
アリ・アスター監督は、
「みんな、どん底気分になればいいな」と、笑顔で発言。
私はどん底気分より、面白くもない身の上話を聞かされた気分。
人生には有益な回り道と無益な無駄話がある。
この映画は大いなる徒労感を感じる。
家族や人生と折り合えないボー・ワッサーマンの
冒険譚?
憤死?
羊水に還った?
ナポレオンより楽しそうに演じてましたね(笑)
月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好き。
なので専門的過ぎないライトな紹介を書いてます。
====================
最初っから最後まで、ま〜〜〜〜悪夢!の連続。
遠くの街に住むにお母さんから帰ってくるように電話があって
何とか飛行機のチケットを取って帰ろうとするボーなのだが、
家を出るようとすると何者かに部屋の鍵を盗まれ
出るに出られな状況になってしまう。
もとより家の外の世界は、ホームレスがまるでゾンビのように闊歩し
スキあらば何かを奪おうとするわ、部屋に入ろうとするわ
とにかく狂った世界観が、恐ろしいを通り越して
笑ってしまう悪夢的な世界。
常に何かに振り回されるボーは行く先々で
不穏で常軌を逸した物事に遭遇しさらに
憔悴してゆくのだけど〜〜〜
本当にこの先、ボーはどうなってしまうのか?
観るものの想像を遥かに超えてくる展開にあんぐりするしかありません。
ハマればめちゃくちゃ笑えるけど
乗り損なうと????の連続。
さて、あなたはどっちに転ぶでしょう〜〜〜。(笑)
でもほんと、ホアキン・フェニックスは楽しそうに演じてましたね。
ナポレオンがあんまり笑わない人キャラクターだからでしょうが
今作のボーはとんでも無い状況ながらもやってる本人は
何だか楽しそうでした。
アリアスターの魅力が満載。ストーリーを真面目に考えるのは後でいい。
ストーリーとしては分かりにくく、前作前々作と比べたら一般向けの映画からは遠ざかってしまったかも?
今作は基本的にカメラが主人公であるボーから離れず、時折一人称視点での映像が差し込まれるのでボーと一緒に冒険しているような気分を演出してくれる。(監督自身が映画を"体験"してほしいと語っている)
私達はボーと共に旅をした相棒、もしくはボー自身の立場で物語を体験することが出来るようになっており、ストーリーを深く考えるより彼のこだわりの演出や表現を探しながら観る方が私を含む大多数の人間にとっては楽しめると思う。
こういった表現はアリアスター独自のものなので、彼の持ち味を存分に発揮したこの映画を是非楽しんでほしい。
アリアスターの魅力は予想を裏切る展開と、意味不明な世界観、自分が映画を体験しているような臨場感だと思っているので、今作は今までで一番好きな作品だった。
性器の描写やカルト映画的な表現が出てくるので、カルト映画を好んで見る人なら違和感はないはず。
ストーリーに関しては視聴後にYouTubeで町山智浩先生の解説を見ることをお勧めします。
ホラーというより不条理コメディ
主人公ボー(ホアキン・フェニックス)が必死であればあるほど滑稽な不条理コメディ。
怪死した母のもとへ帰省しようとする男の「オデッセイ・スリラー」と題されていますが、ほとんどコメディです。
ホラーを期待して観る人はがっかりするかもしれません。この監督の過去作とは趣きが異なる作品だと思います。
章立ててシーンが大きく展開していきます。
冒頭のシーンがサイケデリックでぶっ飛んでいてめちゃくちゃ面白いです。この世界観で1本映画にしてみてほしいくらいです。
冒頭の勢いが良すぎたので中盤失速したようにも感じられました。
終盤は母子の関係に迫り、待っていましたというシーンがやってきます。ゾッとするような、心臓がギュッとなるようなスリルがあります。
冒頭から最後まで何から何までおかしいまま、納得できるような回答はない(と思う)ので、観る人は選びそうな気がします。
ボーが感じている世界、観ている世界を体感するような作品なのかなと思います。
全271件中、41~60件目を表示