「A24✕アリ・アスターにしてはソフトな作品」ボーはおそれている フクメンさんの映画レビュー(感想・評価)
A24✕アリ・アスターにしてはソフトな作品
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相変わらず色々分からないまま終わる、そりゃこの組み合わせならそうだろう。でもヘレディタリーやミッドサマーよりは過激な描写は少ないので、色んな人が見られるかなと(年齢制限あるし理解できるかどうかは別だけど)。
とりあえず何が現実で何が夢なのか判然とせず、言ってしまえば『劇団mw』にひと芝居うたれたボーなのだが、あまりに謎が多すぎる。(たぶん)無意味にフルチンの殺人鬼も、ボーの部屋になだれ込んだ街の連中も、看病してくれた医者一家も、森の中の謎の劇団も、ヒッチハイクで拾ってくれた男も、みんなみんな母親の指示のもとに動いた存在だったのだろうか。屋根裏にいた『父親』を語るマーラ様は幻なのか?最後の裁判シーンはどういうことなのか?少なくともまともな現実世界ではないのだろうなと。
経営者として優秀ながら抑圧的な母親、対してADHD(示唆するシーンあり)で自己決定が苦手で周囲に判断を委ねてばかりの息子、その対立が終盤のテーマになるが、ここがまぁ見ていてしんどくなるほど。親子間でそういった出来事があった人には結構キツイかもしれない。
とりあえずホアキン・フェニックスは『ナポレオン』に引き続き体張って怪演してます。お見事です。
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