「予定不調和、極まれり」ボーはおそれている bionさんの映画レビュー(感想・評価)
予定不調和、極まれり
へー、純愛でクローズするんだと思ってからの、物語の進み方がダッチロール。あまりの乱高下で、酔いそう。
しかも、プロローグと韻を踏む、キレイなエンディングと思わせてからの、断末魔プレイがすごい。◯◯オチであってくれ!
そうボーが思ってもおかしくはない。
こんなヤバいヤツしか住んでいない街から引っ越しできないんだったら、善行を積んで、来世に期待するしかない。
とにかくヤバさのレベルが違う。全身タトゥーの追い剥ぎからダッシュで逃れないと、自分のアパートにたどり着けないし、全裸の殺人鬼もウロウロしている。ホアキンさん、ジョーカーに続いての全力疾走、お疲れ様です。
一番ヤバかったのは、ゴスロリ感のあるトニちゃん。全身にトゲがあるような感じで、絶対近づきたくない。
少年時代のトラウマが、ところどころでインサートされて、ポーの母親の輪郭が徐々に見えてくる。毒親に人生を狂わされた男の物語には間違いないが、予定不調和な展開で、怪我したボーを世話する奇妙な家族、ファンタジーな劇中劇、阿鼻叫喚なシーンなどたっぷりとしか時間を使って観客を惑わせる。
鬼才アリ・アスターと怪優ホアキン・フェニックスの組み合わせは、とんでもない作品を産み出してしまった。
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humさんのコメント
2024年2月23日
bionさんのレビューのスピード感が作品を脳内自動再生させてくれました。私もあの町には住みたくない〜。
トニちゃんのヤバさも、ある意味ボーと同じく深い闇の被害例でしたね😭
NOBUさんのコメント
2024年2月17日
こんにちは✨😃❗️
アリ・アスター監督の新作もホアキン・フェニックスとのコンビになるそうで、楽しみです。では。今、超絶なる珍品を観て、驚愕したNOBUでした。