北極百貨店のコンシェルジュさんのレビュー・感想・評価
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さぁ!グッと!
北極百貨店の新人コンシェルジュ秋乃の話。
従業員は人だけど客は動物、その百貨店に勤めるコンシェルジュ秋乃、客の動物から無理な注文と、お客様の要望は対応してあげたいと思う秋乃、無理な要望も「必ず」何とかします!と言ってしまい自分の首を絞めちゃう秋乃のストーリー。
ちょっと痛客のアザラシおばさん!
無理な要望と注文、金払えば何でも許されると思っちゃダメ!ダメ!(笑)
「お客様は神様だ!」とか自分で言っちゃう客って痛いですよね(笑)
そのアザラシさんから土下座しなさいと言われた秋乃、土下座しようとするも止めた先輩コンシェルジュの対応、あれが正しい対応よね!と作品ながらにも納得!
だけど一生懸命お客様に対応してあげようとする優しい秋乃さん良かった!
May I Help You?
Can I Help You? でもいいのだろうが、「何かお手伝いすることがございますか?」なんていう問い掛けなんて、自分の人生の中で一度も出会ったことがない 普段の生活でも仕事上でも、自分宛文章だって然りだ
日本語に訳せば「いらっしゃいませ」になるらしいが、どうもしっくりと受け取れない やはり直訳の方がピッタリするのだ 多分、それは欧米人に於いて、社会階層がしっかり確立されている中で、裕福層に対する最大限のサービス意識を、受け身ではなく自分から能動的に勝ち取りに行くという姿勢なのであろう いや、勿論日本だってそういう世界観はあるだろうが、一般的には其処までのあからさまな態度は示さないと思う これも悪い慣習かも知れないが、「訊かずに察しろ」って事なのかな? ま、あちらは"チップ"という制度が多分に影響を及ぼしているが、外国人がよく日本人は親切という言葉を聞く度、違和感しか感じないのは自分だけではない筈だ 世界中でこれだけ不親切で不寛容な国は無いのだから・・・
今作は所謂『お仕事ジャンル』というカテゴリであろう ファンタジー要素をベースにしており、原作漫画からの映画化なのだが、自分は未読である
その昔、フジテレビでこういうお仕事モノのドラマ番組が百花繚乱だったが、あれは恋に仕事にドタバタって感じの緩さが仕事や暮らし疲れの視聴者に程良い夢心地を与えたものだが、今作はピリッと辛口も織込んでいる仕上げになっている
そのスパイスとは人間が乱獲した絶滅危惧種や既に地球上からいなくなった動物も含めた、擬人化された動物たちをもてなす百貨店での、人間のみが店員のプロットなのである 劇中に説明されている通り、直接乱獲や殲滅させた人間ではないが、人間全体を代表して、店員が動物達にサービスさせる『罪滅ぼし』、要は人間にとって"罪の自覚"と"購い"を強いる"デパートメント"ならぬ"ジュエル"の建築物なのである
世界最古の百貨店が生まれた年は、オオウミガラスの殲滅が確認された年と同年らしいので、そこからオオウミガラスがオーナーの百貨店が、3代目になり、新しい世界観を模索していく中で、一人の新米コンシュルジュの奮闘を追う内、人間と動物たちがもっと協力する中で、お互いの信用や信頼を構築出来る、その時代が来たのではないかと予感する結末に着陸するストーリーテリングだ シークエンスが細かく区切られているのは、漫画の話数の区切りであろう 一つ一つのシークエンスはそれなりに興味深い接客あるある話になっているし、現代問題のカスハラやリストラ執行人なるデパート内部事情も差込んでいて、中々のささくれだったリアリティを描いているとは感じた
だが・・・ 観賞後のこのモヤモヤ感がずっと抜けないのである ハッピーエンドに終わっているし、長い間接客業に携っている身としては、こんな上客、太客が対象ではなかったので仕事の奥深さを紹介するコンテンツとして勉強になったのだが・・・
それは前述した"罪の自覚"と"購い"の強要を何故に現在の人間に背負わせているのかの説明や構築が不十分なのであるからだ
此処を上手く"料理"しないとそれこそ日韓、日中関係と同じ構図を想起させてしまうし、ましてや動物の擬人化は、まかり間違って件の国の人達を揶揄するようなイメージにミスリードさせてしまう危険性も孕んでいると感じるのは私だけだろうか? 今現在、様々な外国人観光客が来日している中で、金持ち達が好き勝手の傍若無人振りを接客に携る人達にぶつけている資本主義の現実をこうしてメタファー化してしまうような構築に、考え過ぎかも知れないが、何か蟠りが茶渋の様に貼付いて離れない 勿論、本作ではもうそういうステージではなく、今後は客とのコミュニケーションに拠り、単にサービスの授受だけではなく、一緒に百貨店を盛り上げるコミュニティを模索しようという方向性を示唆していて、それは戦略としてのアイデアなのだろうが・・・
「出来ません」「有りません」「知りません」は、コンシュルジュにとっては御法度という、或る意味究極のSM的世界観に通ずる歪んだ関係性を想起させてしまう件や、カスハラに対する対応の不味さを指摘する際の、直ぐに頭を下げてしまうから益々カスハラを製造されてしまう説教も、人はロボットでは無く、言われたからと言って直ぐに改善出来ぬ性格や性質も有っての適切な指導なのか、単にリストラ前提の精神的追い込みなのか、その辺りのフワフワ感が、現問題のリアルをぼやかしてしまうような杓子定規感にモヤモヤしているのだと感じるのだ
とんでもなく根深い問題を、何となく多様性と共存に着床させる事の浅はかさをどうしても否定できない、しかし、アニメとしての表現力の緻密さや、コミカルな動きの信頼度の高さとの折り合いの悪さに、でも、応援したいと考える、何人もの自分が内在しているのを改めて認識出来た作品である
お尻を!!!
作者さんがとても好きなので、映画化と聞いてとても嬉しかったです。とても楽しみにしてました!
ウーリーさん(ツダケンさん)の声がやはりイケメンでした。
メインどころ皆良い人で、観ていて癒されました。
ウーリーさんの、ケーキを受け取る時の震える語尾に一番胸がギュッてなりました。故意ではないとは言えショックは大きいけれど新たな喜びもあった良い話でした。
映像も、導入からまるで絵本みたいで、先生の絵をアニメーションにすると更に素敵になって、紙面の白黒もとても好きですが華やかで本当に良い作品でした。
百貨店側の人間が皆本当に素敵なんですよ…
接客業の辛さもとても現実的で観ていてそこは辛かったですが、ラストにあの方と森さんが笑顔でお話をしてるシーンがあってモヤモヤもいくらかマシになりました。完全に悪い人ではないんですよね。
「お客様は神様です」の言葉をそのまま受け取るのもどうかと思うので、お互い相手に同等の思いやりを持ってほしいと思う。
何故あんな場所に百貨店があるのか、あの親子はどこのレストランに行ったのかとか、あの場所に関する様々な謎はありますが、問題はそこではないのでハッキリ明示はされません。それでも良いと思える作品です。
人間による、人間のせいで絶滅してしまった動物たちへの懺悔の具現化なのかやら、色々考えるだけです。
導入とラストが繋がっているの素敵でした。あっという間の時間でした。満足です。
新人コンシェルジュの奮戦記!
新人…秋乃の奮戦記!!
絶滅危惧種の動物がお客様で、その声優が豪華です。かなり、ほっこりするストーリーでした。秋乃が奮戦する姿をみて、期待して充分でした!謎のペンギン(?)が、キーマンでイケボでコミカルです!
TVシリーズで観たいなぁ…とおもいます!
ハートフルだけじゃない、チクっと刺してくる棘が良い
試写会視聴。原作未読で向かいました。
前半後半でガラリとイメージを変えてくる仕掛けがあるので、原作未読の方はそのまま視聴することをおすすめします。
見終わった後「え?すなわちどういう事だったと思う?」と、話したくなる映画でした。
音楽も世界感とマッチしていて没入感が高まりました。耳障りの良い足音が特に良かった。足音でキャラクターの個性を深めてた。ずっと聞いていたかった、足音。
優しい画面作りに真っ直ぐな主人公。数々のハートフルなエピソードに、応援して、笑って、共感して、うるっときます。
ちょっと不思議な事も、コミカルでメルヘンな設定に後押しされて「そういうもの」とスっと「理解させられ」、後半に差し出された重い題材でガツンと殴られました。
エルルがめちゃくちゃ良かった!
この映画はエルルだ。
2回目の視聴は別視点で楽しめそうな映画でした。
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