「もっと見ていたかった夢の世界」北極百貨店のコンシェルジュさん ニャンダムさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと見ていたかった夢の世界
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全く前情報無しに、映画館のポスターだけを見て鑑賞しました。
導入の心象風景のような無人百貨店内のイメージからアニメーションらしい目まぐるしいアクション→動物たちで賑わう華やかな百貨店へとの流れに一気にこの世界に引き込まれます。
お客様はすでに絶滅してしまった動物たち、それも「人間の欲で絶滅した動物」
ここから、この物語が単なる擬人化物語ではなく、百貨店自体も「この世ならざるもの」である事情が見えてきます。
「動物たちが擬人化して暮らしている世界で百貨店に買い物に来ている」のではなく「人間の欲で絶滅させられた動物が、その原因である大量消費を体験するアトラクション」であるということ。
動物たちが買い物中に語る事情も生活も、実際はこのアトラクション内で演じているだけなのではないか…もしかして人間も既に?
という想像を裏付けるかのように、ラスト百貨店周りの全景が映し出されます。
根底に重いテーマがありつつも、それ以上の楽しさと明るくふんわりした画面。
まるで目が覚めたとき、もっとあの世界に居たかった…と思わせる素敵な夢のような映画。
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