愛にイナズマのレビュー・感想・評価
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うまく言えないけど、心にイナヅマが刺さってきます
それほどマイナーではないけれど、〝うっかり八兵衛〟してると見逃してしまいそうな映画。
それを見逃すことなく、今週末に見る映画のトップバッターに選んだ自分を褒めてあげたい。
最初から最後まで松岡茉優さんの顔演技に引き込まれ続けます。
◦いわゆる〝日本語の通じない相手〟との無限ループの会話での苛立ち
◦怒りを爆発させたいのに、立場が弱いため無理に作る笑顔
◦バーでの窪田正孝さんとの絶妙な演技の掛け合いと顔アップでの感情表現
相手役の窪田正孝さん演じる〝空気の読めない男〟もまた素晴らしい。
◦アベノマスクをメガネのように顔と一体化させることについては、おそらく日本一‼️というかひとりしかいない。
◦一見しただけでは、何を考えているのか分からないけど、大事な人や大事なことを守り抜こうとする真っ直ぐな強さが、いつの間にか周りの人を勇気づける。
他にも、なんて贅沢‼️という使われ方の名優がたくさん出てくるけど、みんな、ちゃんと演じてくれる。
しかも、心から楽しみながら。
脚本◦演出とも「俺が❗️」という主張を抑えて、役者力を信じ切ってる感じがして、とても受け入れやすい。
あー、いい映画に出会えて良かった🤗
でも、ウチの家族は、急にハグなんて言ったら、ドン引きするだろうな。
もしかして、中野さんは親子共演?
ポスターに騙されるな!家族の愛にイナズマ が走る
恋愛映画のようなタイトルにも感じられるが、家族愛の話だ。
作中に、邦画が韓流を越えられないと語られるが、確かにコミック原作、小説原作の邦画が多すぎて、原作の素晴らしさ頼りの邦画だらけの現状。
でも、この作品に関してはオリジナル脚本にして、韓流を超えたのではないだろうか。
序盤はリアリティとは何かで噛み合わない監督と助監督に観ている方もイライラが募るし、コロナ禍の重苦しさ、仲野太賀演ずる若手俳優の自死、監督の交代劇のやるせなさ、辛い現実がこれでもかと描かれる。
これらが、後々バネになって、逆境に絶対負けない強い意志を見せる松岡茉優の素晴らしい表情に繋がってゆく。
劇中で撮影される映画は、母親が消えた真相を題材に撮影していたはずなのだが、だんだんと映画とリアルの境界線が曖昧になっていくところが魅力だ。
ウォン・カーワイ製作、エリック・コット監督作品の「初恋」で金城武が父親をハンディカムで撮影していた姿を思い出す。
この二作品にに共通するのは、家族を撮影することで、家族の思い出が決して消えないものとして形作られてゆくところだ。
だんだんと父親の過去も明るみになってきて家族の形が見えてきた時には自然と涙が溢れていた。
海鮮屋の主が佐藤浩市演ずる父親の真実を語り出した辺りからは涙が止まらなかった。
三兄弟は男男女の構成で、性別は違うものの、カラマーゾフの兄弟のオマージュにも思える。
池松壮亮の長男はかなりミーチャっぽいし、若葉竜也の次男はカトリックの牧師で、カラマーゾフの三男のアリョーシャと同じ聖職者だ。
となると、妹の松岡茉優がイヴァンか。うん、そうだそうだ、曖昧なものは信じない、真実を撮影しようとする一番のリアリストだもの。
妹のことを貶されてWikipediaを見ろと怒るシーンでも、携帯ショップのがんじがらめの規則で、消えた母のスマホの解約ができないシーンでも、海鮮屋で見るに見かねた詐欺集団を殴りに行くシーンでも、長男が男気を見せる。そして、どんどん家族の絆は強くなっていく。
今から一緒にこれから一緒に殴りに行こうか的な絆だ。
松岡茉優が持っていた方のカメラは度々故障して、結局、家族の映像は残らなかった。
だからこそ、もう一度負けずに撮影するのだ!
そして、窪田正孝が撮っていたスマホに残る映像は、奇しくも家族のハグする姿を捉えており、観ている者はイナズマが走ったかのような衝撃を覚えるのだ。
だから、ポスターに騙されるな!
この出会い、1億ボルトなんてコピーと2人が見つめ合う写真だと窪田正孝と松岡茉優の恋愛物語だと思ってしまうではないか。
実は家族の愛にイナズマが走る物語だと気づく頃にはすっかり感動してエレファントカシマシの「ココロのままに」に酔いしてるんだけどね。
隠匿家族
自身の家族の映画の企画で騙された映画監督が、実際の家族を撮影してリベンジをしようとし家族と向き合う話。
wikiにかろうじて名前が載っているけど、自主制作でしか映画を撮ったことがない駆け出し主人公が、偶然知り合った男の人間性に惹かれる最中、仕事の雲行きが怪しくなって…。
どうみてもつまらない作品しかつくれなそうなPと助監に気を使いながらのモヤモヤな前半と、クセがありすぎる非常識家族との対峙に、家族の秘密やそれぞれの想いをみせる後半という流れで、話しが一辺倒にならずテンポが良く感じる。
しかも俳優陣が皆さん上手くて、ベタベタではないけど結構散りばめられたコメディ要素がキレイに入ってくる。
しかし松岡茉優は本当に上手いね。
流石にこんなにハチャメチャではないけれどw、自分の家族と被るところも少しあったし、嘘ついたりごまかしたりしてまで隠したりする気持ちはわからないけど、心根は理解出来るしでとても面白く、140分を全然感じなかった。
ただ、キャラ設定とコミカルさ、俳優陣の力量で面白くなっていた感じで、ストーリーそのものの面白さは絶賛とまではいかなかったかな。
イナズマは走らなかった
違和感と価値観
60過ぎのオジイちゃんの心にイナズマ
♪ジュリアに傷心♪
章立てが流行っているのだろうか?今作も同様の構造の作品である 場面転換が編集し易いのだろうか?
編集と言えば、やたらと手でハサミのジェスチャーをするのだが、あれはほんと観客を不快にさせる秀逸な演出である
上手く立ち回れない不器用な新人女流監督が、プロデューサー子飼いの助監督との嫌がらせに果敢に闘うもしっかり切られて、しかしそれ以上に理不尽な目に合う役者の自死により、復讐の為、実際のモデルになった自分の家族を使って映画を撮ろうとする筋書きである そして、その役者と同居していた良く言えばミステリアス、悪く言えば空気の読めない不思議ちゃんとしての男が、その監督を公私共々助けながら利己主義的な家族の本質を映画造りの中で紐解いていくヒューマンドラマである
先ずは今作、とんでもなく有名俳優の目白押しである それこそ、ここ3ヶ月間の封切り映画に出演している、もっといえば共演している俳優陣の出演に、驚愕しきりである 今作がコロナ禍を描いているバックボーンもあって、なんというか、出演の目詰まりが怒濤の如く吐出されたように感じるのは自分だけだろうか?
そんな中、大変印象に残ったサブストーリーがある 中野親子の共演である 父親中野英雄、子仲野太賀、そして物語が、正に1992年フジテレビドラマ『愛という名のもとに』に対する引用であることにどれだけの観客が気付くのか・・・
"チョロ"の子供が同じような理不尽に苛まれ、自分の不甲斐なさをああいった形で終結させる場面は、観賞していて 肌が粟立つ心地であった 共演といっても同じ場面には出演していないのでその部分は残念だが、劇中、父が「長年やっていて本当に芝居が良いかどうか分らない だから若い監督と一緒に仕事したかった」という台詞はその長年の役者人生の中での真理なのだろうと至極納得な台詞である
色々な要素をこれでもかと詰め込んだ作品なので、切り口は無限にある その全てを論うのはこのレビューでは不可能なので、一つだけピックアップしたい
映画『月』でも同様だが、本音と建前、もっと言えば耳障りの良いお為ごかしと、でも否定できない本心を誠実に作品に投影した監督の真摯さに敬服しか感じ取れない 前作と違いコメディ要素が素晴らしく散りばめられているが、しかしポイントはキチンと踏まえつつ、後半の鬼畜な輩達の会話に我慢ならない家族と男の勇敢さに心打たれ、そして章替えの、まるで父親が参加しているかのような"ハグ"の呼びかけ、でも実は酒を飲んでいて忘れていたが親子達はハグをしていたという件の構成は、伏線回収としてこの上ない出来映えであったと感じた
家族みんながそれぞれを労っての嘘、でも、それを曲解してしまう愛情過多、しかし、馬鹿馬鹿しい程のシンクロニシティである赤い服のカブり こんなに仲の良い家族をここまで演出できる監督の手腕に脱帽である
隠していた"実は~"話の天丼要素が多めのシナリオも、人に寄ってはお腹いっぱいになってしまうだろうが、自分のような欲張りには充分堪能させて貰った
兎に角、ここまで贅沢に旬の俳優陣、実力俳優陣を網羅した今作、有り難く観賞させて頂いたと制作陣にお礼を言いたい
ホームメイド感覚の家族模様にホッとする
【”虚実の人生と真の人生。だが、家族の絆はハグをすれば永遠に続く。”女性若手映画監督のコロナ期のお追従笑いを浮かべながら苦闘の時に出会った恋。そして10年振りの家族の再会と各自の再生を描いた作品。】
ー 章立てで物語は進むが、序盤は”ウーム・・”という感じであるが、中盤から一気に盛り上がる作品である。-
■若手映画監督の、折村花子(松岡茉優)は、自分の家族を題材にした「消えた女」を製作しているが、プロデューサー(MEGUMI)や花子を馬鹿にしたような口をきく助監督(三浦貴大)等のいい加減さや無理解に悩む。
更に直前に監督を降ろされ、落ち込む。
だが、少し前に路上喧嘩の仲裁に入って、殴られた不器用だが誠実な正夫(窪田正孝)とバーで会って酔った勢いもあり、キスをしてしまう。
正夫と同居している落合(仲野太賀)は、「消えた女」に出演する予定が無くなり、縊死してしまう。
だが、花子と正夫は、花子の兄二人(社長秘書で、勝組を装う長男(池松壮亮)とカトリック教会の牧師の二男(若葉竜也)と、父(佐藤浩市)を題材に、自分達で「消えた女」を制作し始める。
◆感想
・今作では矢鱈と色んなシーンで赤色が使われるのだが、何だか可笑しいのである。情熱の赤かな?
・序盤、プロデューサーや助監督に対し、お追従笑いを浮かべながら頑張る花子。だが、監督を勝手に降ろされた事でプロデューサーに対し、落合の葬式の場で猛抗議をするが”上が決めた事だから。”とにべもない態度を取られ、親友を無くした正夫と共に自分達で、「消えた女」を制作し始める。
ー 花子の表情にはお追従笑いは既にない。怒りモード突入である。-
・で、花子は家族を父が住む実家に集め、映画を撮り始めるが・・。
ー 父、長男、次男とも赤い服を着て、殊勝な顔をし乍ら炬燵に正座しており、何故か電気を付ける紐も赤く垂れさがっている。そして、棒読みで台詞を喋る父に対し
”あーもう!駄目だよ、駄目!”と駄目だしする花子の怒った姿。
松岡茉優の魅力が出て来たシーンであるし、彼女が怒っているのは、邦画の名優佐藤浩市である。(ショボンとしている。)あー、可笑しい。
そして、何だかんだ言いながら、皆揃ってるじゃない!
更に笑えるのが、カメラを回している正夫が驚いた顔で言う言葉
”花子さんって、家族の前だと、乱暴な口の利き方になるんですね・・。”-
■徐々に明らかになる花子が小さかった頃、海外に行った母の事。父が家の中で暴れていた理由。
母は実は愛人と駆け落ちしていたが、父は母の携帯の基本料金を払い続けていた事。
更に父の友人で海鮮料理屋の男(益岡徹)の娘が男に騙されて自殺した際に、父がその男を殴りつけ片目を失明させていた事。
それを知り、長男、次男、花子の父を見る眼が変わって来るのである。
そして母は亡くなっていたため、携帯を解約するシーンの携帯ショップの店員(趣里)の杓子定規な対応が可笑しい。
<家族の絆は深まり、海鮮料理屋で隣席に座ったオレオレ詐欺を練っていた男達を殴りに行ったり、家に戻った際に雷が落ちて電気が落ちた際に牧師の二男がコッソリビールを飲んでいたり・・。
そして、癌であった父は亡くなり、兄弟たちは父の遺骨を海に散骨するのである。
更に、長男が”ハグしよう!”と言った時に、正夫が笑いながら”皆さん、もうハグしてますよ。”と言って見せた、雷が落ちた後に酒を飲み過ぎてベロベロになった父を三兄弟が抱きかかえるシーン。
今作は、序盤は”ウーム”だったけれど、中盤から一気に面白くなる作品である。
亡くなった「消えない男」のお父さん、家族一緒に成れて、良かったね。>
もう最高です!
映画監督の花子・松岡茉優と空気の読めない男の舘正夫・窪田正孝が主演を務め花子の父・治を佐藤浩市、長兄・誠一を池松壮亮、次兄・雄二を若葉竜也が演じる。この最高の5人のお芝居だけで延々と幸せな気持ちで観てられます。特に松岡茉優さんは苦悩、怒り、笑い、涙、もう全てが素晴らし過ぎてとても感動しました。
石井裕也監督がオリジナル脚本で描いたコメディドラマということで石井監督、天才かもしれないです。現在公開中の「月」を観た時も素晴らしい監督さんだなと思いましたが、まったく違う作風でどちらも傑作です。他にもMEGUM(卑劣なプロデューサーって、、)三浦貴大(演技とは理解しつつもムカつきます)仲野太賀と父(笑)・⾼良健吾等々と素晴らしい豪華キャストでした。このような素晴らしい作品が興行的にも成功して欲しいです(自分はあと3回観ます)
よくわからない事が生きている中で多過ぎる!
ストーリーがイマイチだった
まっすぐな自分に会いたくなる
★追記をしたのでネタバレに修正しました。
最高のキャストたちが次々と
イラッとさせたり、ほろりとさせたり、ぷっと吹き出させたり、どきどきさせる
それらを浴びて、もう、いろんな感情がいっぱいになる
そうか
生きていれば誰もがそうなのかも知れない
そうだ
仕事、家庭、きょうだい、友達、恋愛、過去、未来、自分、他人
くるくるとまわる日常生活に居て、お互いが演じながら生きている感じ
みんな身に覚えがあるんじゃないか
コロナ禍を題材に取り扱った作品はたくさんあるけど
これには愛すべき登場人物達の魅力が溢れていて
湿っぽくなりすぎず力強く痛快で温かだ
特に
松岡さんのよく変わる表情、窪田さんの朴訥なマイペースさ、池松さんの張り切る兄貴ぶりがいい
口下手な佐藤さんが抑えて演じる父もさすがだ
〝1500万円〟が何度かでてくるのだが、お金の価値を通してわかるみんなの人柄も
わかっちゃいるが、わすれがちなこと
長い時間のなかの一瞬の貴重さ、思いを伝える大切さは
忘れずにいたいと
ぎゅっと詰まっていたもの
そして、ちょっとそのあと
誰かに会いに行きたくなるかも知れない
たぶんそれは
まっすぐな自分に会うためになんだとおもう
【追記】
いろんな不愉快さをたくさん共感し募るストレス。
花子が正夫に何回も言われるほど、実家で口が悪くなるのがみていてスッキリするほど😅。
疎遠になっていた兄妹もみんなどこかで無理をしていて、
印象の悪かった父の生き方が誰よりもまっすぐだったのを知った時、それが兄妹にはイナズマ級だったんだろうなぁ…。もちろんはじめのイナズマは、花子にとって斬新だった正夫との出会い!これなくしては訪れなかった出来事だった。
そして正夫と父の不器用さは同じにおいがしました。
2人の乾杯、ハグがとてもよかった。
消えない男
演技派の役者さんばかり
クセが強めです。
映画は、ちょっと笑えて
胸が締めつけられる場面もあり
見応えありでした。
末っ子の松岡茉優さんが夢を叶える事が主軸
窪田正孝さんとの出会いから
疎遠だった家族が10年振りに実家へ集まり
今までの様々な秘密が明らかに
家族を囲む友達、同僚、上司、仕事関係者
皮肉たっぷりな人や
圧力に抗う人、屈した人
色んな意味で無力だなと感じた…
3兄妹の場面は
ほっこりしたり、ハラハラしたり
最後のハグの場面は最高です。
家族に会いたくなる
映画だと思いました。
仲野大賀親子出てました。^ ^
エレカシの歌よかったです。
映画館に行ってみてください。
いまの自分を好きになる映画かも。
豪華キャストの名演技。
こういう映画が大好きです。
退屈だとか長いとか言う人もいると思うけど、僕は「終わらずにずっと見ていたい、もっとずっと続けばいいのに」と思うほど面白かった。
それと役者の競演がすごくおもしろかった。特に2つ、前半の松岡茉優さんと窪田正孝さんの場面と、後半の佐藤浩市さん、池松壮亮さん、若葉竜也さんも加わった家族が集まる場面は見ごたえがあった。ちょっと贅沢すぎないか?
仲野太賀さんの退場が早すぎて残念。
あと、折村監督が撮りたい「消えた女」(消えない男)がこの作品の内容とリンクしてるところが面白かった。
なぐりこみは元ボクサーと元世界チャンピオンが行けばいいのに。「春に散る」
最近は映画に星を付けるのがおこがましく思えて星は点けないのだけれど、例外もあって、リーアム・ニーソンにだけは無条件で☆5を点灯させる。
この映画も例外で、この作品に星5の明かりを灯さなかったら僕はいったい何のために映画を見ているんだというぐらい面白かった。
ここ2~3年、 映画.comで評論家じゃない人の多くのレビューを見るようになって、映画の見方はホントに人それぞれだとつくづく思うようになった。
最初は、僕が生涯2度目の途中退席した 「ノッティングヒルの恋人」を生涯ベスト1に挙げる人がいることに心底驚いたことだ。逆にすごく感動した実写版「ホリック」と「TOVEトーヴェ」の評価がすごく低かったりしたのがとてもイイ経験になった。
*追記:退席したもう1本は康夫ちゃん原作の「なんとなくクリスタル」。
僕が他の人のレビューで興味があるのは、感想の部分だ。知識部分はなるほどとは思うが、映画論、比較論、技術論、監督論は自分に知識がないのでイロイロ知ってるんだなと思うだけだ。たまにすごく感動してしまうのが、映画のレビューより面白いと思ってしまうレビュアー個人の話だ。映画より面白いってルール違反だろうと思ってしまう。
観たことのない新しい家族映画でした( ; ; )(笑)
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