「妻の大きな愛の話ってだけではない」青いカフタンの仕立て屋 ごまんたさんの映画レビュー(感想・評価)
妻の大きな愛の話ってだけではない
同性愛が犯罪となる国で、夫がゲイであることをミナはいつから知ってたんだろう。ハリムがミナを人として愛しているのは本当だけど、ただ女として性的にみることができないからセックスのシーンはとても苦しそうで見ていてもつらかった…
もちろんミナの愛はすばらしいけど、美しい面だけではなくて嫉妬も妬みもするドロドロした感情も包み隠さず表現している点がよかったと思う。
三角関係のピリピリした状態が、ミナの病状の悪化により3人の関係が言葉で簡単には言い表せないほど深く強固なものになっていく過程がとても丁寧で、ミナのやせ細り変わり果てた姿を見て感情の行き場をなくして泣き崩れるユーセフの姿は胸にくるものがあった。3人で踊るシーン、本当に大好き。この瞬間が永遠に続けばいいのに、って初めてかみしめるように思った。
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