「キーワードは“ 木洩れ日・影・人 ”」PERFECT DAYS jazz須磨さんの映画レビュー(感想・評価)
キーワードは“ 木洩れ日・影・人 ”
公開当初は、もう一つ見たいという気にならなかったのに、カンヌ映画祭で男優賞を受賞したと聞き、見る気になったのに、風邪を引いたので、エラク遅い鑑賞になったけど、良い映画でしたネ!
貧しくても、お天道様に恥ずかしくない、まっとうな生き方をしている主人公を、何度も出てくる木洩れ日越しに太陽を見る姿で、象徴している様に思いました
日々の生活を淡々と描写する中で、救われたのが、「トイレの神様」を当然知らないスマホ世代の姪っ子が、トイレ掃除を手伝ってくれた所でしたネ! お金持ちの娘の設定でしたが、まっとうな良い娘でしたね 結婚したくなる程の、清楚な美人だったし!
それに比べて、あの青年は「オレオレ詐欺」の闇バイトをして人生を潰すことになるんじゃないか?と、心配になったのは私だけでしょうか?
主人公は人生経験から帰ってこないお金と分かっているのに、あの青年の儚い夢の為に、持ち金のほぼすべてを貸す人の好さをあれで表したのでしょうね!
最後に突然出てきた三浦友和のお陰で、最終的にはスナックのママと一緒になるかも?!と思わせてくれたのも、この映画を見てよかったと思える設定で、なぜかホッとしました
作者達が言いたかったのは、人は勿論一人でも自由気ままに生きて行けるけれども、人は文字通り「支え合って生きる」ことが大切だ
映画の中程でもでて来た「影」というキーワードが、木洩れ日の影には陰影があり、ぬくもりのある人との影は濃くなるという事を終盤の影踏みを通して表し、ぬくもりのある人と支え合う事が大切だと言っているのではないでしょうか?!