「日々訪れる小さな喜びを積み重ねる幸福」PERFECT DAYS たつのこさんの映画レビュー(感想・評価)
日々訪れる小さな喜びを積み重ねる幸福
あんなにセリフが少ない映像の中でも、表情や動きで表現出来る役所広司さんが何とも素敵です。淡々とした日常の繰り返しの中で、自分の仕事であるトイレの清掃を黙々と丁寧に務める平山さん。そんな何の面白味も無いような日常でも、小さな喜びはいくつも存在します。木々を眺め写真に収めたり、迷子の少年との一瞬の出会い。同僚の幼なじみや女友達との出来事。仕事終わりの一杯。なじみの飲み屋のママの元旦那さまとの会話など。そして姪っ子ニコが家出したことからの日々と、ニコの母である自分の妹との再会。何でもないような出来事の中にも小さな喜びはたくさん有る。そして辛く悲しい出来事の中にだって隙間から射し込む光がきっと有る。そんなささやかな喜びを見い出し日々を生きる事の幸せ。それが今の最高の日々の送り方。そんなことをこの作品から感じ、教えてもらいました。麻生祐未さんの妹との会話で「ホントにトイレの掃除やってるの?」。きっと平山さんはそれまでとは全く違う生き方を今はしているのだろうな?そして今の日々がきっと大好きなんだろうな?そんなことを考えました。別れ際妹を抱きしめた後の平山さんの涙は、心ならずも疎遠になってしまった家族への溢れる想いだったかな。素敵な映画でした。
迷子のお母さんとか、麻生祐未が演じた妹さんとか、実際のトイレ清掃員は下に見られることもあるのがわかるからこそ、寡黙にひたむきに仕事に向き合う姿勢にしびれますね。
こんにちは♪共感していただきましてありがとうございました😊
平山さんの過去が気になりますが、平山さんは今の仕事が好きで誇りを持って創意工夫もしてられる。素晴らしい職業人ですね🦁
ニコを妹に引き渡した翌朝に前日のようにコーヒーを二つ買う姿は、内心にはある人恋しさや姪っ子が頼ってきてくれたことを嬉しく思っていた気持ちだったのでしょうね。ルーティンをもくもくとこなす彼の一面が垣間見えるシーンが微笑ましく感じられました。