劇場公開日 2023年12月15日

ポトフ 美食家と料理人のレビュー・感想・評価

全100件中、41~60件目を表示

4.5五感に訴える作品でした

2024年1月4日
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鑑賞方法:映画館

スクリーンから香りが溢れ出そうなキッチン。
次々に出来上がっていく料理の数々。
畑や庭やテラスで揺れる植物たち。

みずみずしい果物と裸体の対比。

どれをとっても、目が離せない。映像。
とりわけ、個人的にはキッチンや部屋の設えが、たまらない。
光の入り方。
階段、廊下、ドアノブすら計算されているかのようなセット。

絵になる映画。

ジュリエット・ビノシュが美しい。
フランスが好きになる。
もっと好きになる。

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ミツバチば~や

鑑賞動機:お腹すいた10割

2024年1月3日
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鑑賞方法:映画館

お腹が空いたから観たのか、観たからお腹が空いたのか。睡眠不足だったつもりはないのだが、何度も睡魔に襲われては覚醒して「美味しそう…」の繰り返し。ムニャムニャもう食べられなーい。
ビノシュとマジメルがまた本当にいい感じの寄り添い具合で素晴らしい。大人だ。大人の恋愛だ。
結構移動する人物を長回しで撮ってる場面が多いのも好き。

着信音が何度も何度もいやがらせのようになるのには閉口したけど。

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なお

5.0「世界の朝ごはん」が好きだった人にオススメ!

2024年1月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

萌える

昔、TBSで放送していた「知っとこ!」内の“世界の朝ごはん”というコーナーが好きだった人に観てもらいたい映画!どんな人にオススメかな〜と考えたときに、“世界の朝ごはん”を思い出した。あのコーナーみたいに美味しそうなご飯がたくさん出てくるし、恋愛要素もある!

内容は大きく分けて3部構成かな〜と。

①料理編
台詞はほぼなしの料理シーン。ずーっと料理を作ってる。
料理が好きな人はもちろん、物が出来上がる工程を見るのが好きな人は飽きずに楽しく観れると思う!

②ウージェニーとドダン編
恋愛パート!
ウージェニー(→→→)→ ←←←←←〜(省略)~←←←ドダンという感じ!
ドダン(男)、ウージェニー(女)のこと大好きすぎんだろ……となる。こういう関係性好き。

③ドダンのこれから
ウージェニーとなら皇太子も満足させられるポトフを作れると思ったドダンが、ポトフ作りにチャレンジ!そして神の舌を持つポーリーヌ(少女)と共にこれから──。

物語全編通してですが、ほとんどBGMはなく実際の調理音や生活音、環境音。
パンフレットを読むとメインの俳優2人共が料理の動きを「ダンスのようだった」と表すほどですが、そこから発せられる音もまたゆっくりとしたリズムで視覚も聴覚も心地よかった。

料理を作るのも“愛”、食べるのも“愛”だなと感じた。

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トウマ(20代/女)

4.0胸やけしそうになりました。ポトフで充分です!

2024年1月2日
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楽しい

幸せ

食文化で有名なフランス映画、美食家に応える料理人が味覚を追求する姿、そしてまるで調理の手本を見せてるような構成が凄かった。
観ただけでも満腹感をうかがえる豪華なメニュー!
その裏腹に美食家と料理人の美談と悲しみが包み込むと言う映画でしたね。
食を楽しみ映像を通して感じる料理への情熱、良かったです。

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倭

4.024-005

2024年1月2日
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鑑賞方法:映画館

美食家と料理人の信頼と愛の物語。
互いをパートナーと認めながら、
尊重し合って互いの言葉に耳を傾ける。

夫婦ならば
この関係にはならなかっただろう。
妻ではなく、
料理人として認めていたからこそ
尊敬と信頼で結ばれているのだろう。

美味しそうな料理のオンパレード。
最高に幸せな気分になれた作品でした。

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佐阪航

4.0優しい映画

2024年1月2日
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2本目。
角のない、優しい映画。
亡くなった後の流れが、自分の好みではなかったけど。
もうちょっと、ヴィオレットを大事にして欲しかったかな。

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ひで

3.0The plot of this movie is obscure.

2024年1月2日
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詠み人知らず

4.0映画の帰りにフレンチでディナーしよう

2023年12月31日
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映画の冒頭、田舎の屋敷の厨房で次々と食材を鮮やかな手順で調理し、美しく盛り付けられた料理になっていく一連の30分に及ぶショットに感嘆しました。その一方で、食べる前からウンチクを語る村の名士の俗悪ぶりと、素直に料理の美味しさを理解する下働きの少女の純粋さの対比が印象的です。美食家と女性調理人が、ユーラシア皇太子の晩餐に大衆的な料理のポトフを出そうとするお話しだけど、むしろこの二人の料理を通じた心の結びつきがテーマのようでした。とにかく、迫力のある調理シーンや蝋燭だけのディナーなど、光と影のコントラストを強調したカメラが美しく魅力的です。ただ、美食家と調理人の主人公としてのバランスがイマイチ取れていないのと、ポトフがそのうちどっかに行ってしまうのもちょっと肩透かし感があります。役者では、ジュリエット・ビノシュの独断場だけど、この役には少し年齢が高いような気がします。むしろ、下働きの少女役のポニー・シャニョー・ラポワールがかわいらしく光っていました。ブノワ・マジメルは、往年の美青年ぶりを残しながらも恰幅がいい渋い感じが魅力的です。

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シネマディクト

3.5とにかくフランス料理、もうそれだけ!

2023年12月31日
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単純

知的

寝られる

オープニングから、とにかくフランス料理作っては食べて。もうそれだけ!
BGMも無ければカメラもワンカットのつなぎ。
聞こえてくるのは料理を作る音と鳥のさえずりと呼吸音。
まあ、こんなに丁寧にフランス料理作ってくれるなら料理には1万円以上の価値はあるな。
でも、ストーリーは「考えるな感じろ」。
もうちょっとエンターテイメントしてくれても良いんじゃないの?

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キブン

4.0多くを語らない恋愛映画

2023年12月31日
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フランスの恋愛映画。料理が色鮮やかで魅力的。前半〜中盤は鮮やかで楽しい映画だった。後半はストーリー的に少しもったりするのは仕方ないが、もう少し盛り上がりは欲しかったなぁ。

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あいわた

5.0全てが美しい作品

2023年12月30日
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ハァ~。
全てにおいて、ため息が出るほど美しかった。

交わす視線が互いを想う慈愛に満ちていて、
スクリーンからも温かい空気が流れてくるようで、ため息。

ジュリエット・ビノシュの洋梨のようなバックヌードも素晴らしくて、ため息。

愛に溢れた料理の数々に、ため息。

台所の装飾、衣装、光の加減、二人が交わす言葉、料理を作るときの所作、
そして、
大人の恋愛をここまで美しく描いた監督の素晴らしさに、感動のため息。
食が、いちばん欲望に近い、ある意味、官能的な作品だと思う。

「青いパパイヤの香り」のトラン・アン・ユン監督と後から知って納得。
映像が素晴らしく美しかったことが心に残っているもの。
この作品も、本当に美しい、という言葉がぴったり。

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hkr21

3.5ベッド上でのビノシュの存在感あるバック

2023年12月30日
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知的

幸せ

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Yoppy

3.5主役の二人が、、

2023年12月30日
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長いキャリアのピノシュとマジメルの二人が、今だ健在でしっくりいってるなあと思ったら、お付き合いしてたんですね~。特にマジメルは、同じフランスの名優ドパルデューの変貌ぶりに比べると、二枚目路線を守っていて偉い!映画は、見終わったらちょっと贅沢しても、フランス料理を食べたくなるようなビジュアル的に非常に魅力的。今ドラマでも料理を作る場面が見せ場の作品が多いですね。

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かぜ

3.0静かに淡々と続く人生というもの

2023年12月30日
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ふじみ

3.0やや長かった感はあるかな でも食が美しい 次から次へと手際よく仕上...

2023年12月29日
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やや長かった感はあるかな
でも食が美しい
次から次へと手際よく仕上げられ出来上がっていく美味しそうな料理たち
それと厨房に注ぐ柔らかい日差しの感じが、より料理の見栄えを引き立てる

ポーリーヌが、ソースだけで、食材を言っていくのは、さすがに驚いた
すごい味覚の持ち主だし、それぞれの食材の味を知らないと言えないよな、と

そして、ウージェニーに待ち受ける運命が予想外の展開
てっきり料理を中心に話が進んでいくんだと思っていたから
けれど、結果的に料理が中心だったんだな
食と生、なのかなと

淡々と進んでいくような感じがあるし、展開していく感じも強くないし、時間の問題もあって、やや長い感じはさてしまった

それでも、季節や自然、陽の光、人の生、そういったものを料理を中心に美しく描いた作品だったと感じた

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yukarin

3.5その一言が…

2023年12月28日
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悲しい

幸せ

美食家である主人公と、確かな料理の腕をもつ長年のパートナーとの物語を垂涎モノの料理シーンを通しながら描いた作品。

パートナーと言っても、結婚している訳ではない模様。ドダンは常々結婚を申し込んでいたようだが、ウージェニーはぼんやりとそれに応じず。

ある時、お偉いさんを饗す話が来て息巻くドダンだが、そんな折ウージェニーが病に倒れ…。

料理メインというよりは、2人の関係性を軸にしたドラマ作品ですね。とは言え、ジュージューと音を立て作られる料理の美味しそうなこと…。

こんなにピッタリな2人なのに彼女は何故中々結婚に応じなかったのか。実はこうなるってことをわかってたからなのかな?何て思ったりもしたが…。

昨日も結婚観に関する深い作品を観たが、ある意味本作はそれ以上かも。基本的には終始、料理をじっくり作るシーンばっかりで、長いな〜なんて思っていたが。

しかし、ラストシーンは最高だった。
もしかしたら今年1かもというくらい。

そこはそう答えるか〜、、、なんて思いつつ、ウージェニーの料理人としてのプライドは、愛するドダンにとってそうであってこそ1番の幸せだったのかな。

なんて無理矢理解釈しながら、最後の最後でガツンと効かせてくれた作品だった。仲間達の心強さもグッドですね。

そして本作にもまた…ヴィオレットさん儚くて美しすぎる!ここへ来て今年No.1ヒロインのデッドヒートが始まってしまった(笑)

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MAR

4.5美食倶楽部

2023年12月28日
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ひたすら料理と食事シーンが続き、それを通して物語の背景が語られる

あんな広い台所があり、それを作る(食べる)愛しい人がいることの幸せ

ジュリエット・ビノシュが相変わらず美しく、「ショコラ」でも絶品チョコレートを作っていた事を思い出す

主人公の二人は実生活でも夫婦だったらしい(それもフランス人っぽい)

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うんこたれぞう

4.0予告と全然違います

2023年12月26日
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泣ける

知的

幸せ

美食家ドダンと、彼の料理人ウージェニー。ウージェニーはドダンのイメージを的確に掴み料理に反映してくれる天才です。もう20年も共に過ごしています。ある日彼女が原因不明の体調不良で倒れます。死ぬほど心配したドダンは、どんなに彼女を大切に思っているかを示そうと、彼女だけのために腕をふるいます。彼の渾身のコースを口にしたウージェニーはついにプロポーズを受け入れます。2人は仲間の祝福の中結婚しました。その幸せはずっと続くものと思われましたが、病魔はウージェニーを蝕み続けていて…。

予告だと「高貴な人をポトフでもてなす事にしたわよ!何!?ポトフなんて家庭料理じゃあないか。貴人に受けるのか?試行錯誤の結果宴席は大成功。停滞していた美食家と料理人の仲も深まり結婚に至る…」と言う物語を想像したのですが、全然違いました。貴人の話はメインではありません。何と言うか、人生と友情の話に感じました。

実際ドダンの仲間の紳士達は信じられないほどいい人ばかりです。ウージェニーを女と見下すことなくリスペクトしています。ウージェニーの焼き菓子に群がるところなんて可愛らしいかったです。美味しいものの前では、みんな素直になってしまうのでしょうか。終盤、打ちひしがれるドダンの為に何くれと無く尋ねて世話を焼いてくれるし、どうしたらこんな良い友人に恵まれるのかと羨ましくなりました。

悲しいことがあっても、生きなきゃいけない。ずっと悲しみに浸っていたくても、いつか自然と受け入れる日が来てしまう。辛いけど、そういうものなんですかね。それとも友達や知人がいてくれるから乗り越えられるのか。少し考えてしまいました。

この映画は料理が出来上がる過程がとても丁寧に描かれています。畑から野菜を吟味して収穫し、切って、焼いて、こして、また焼いて。スープやソースや肉のローストを作るのに幾つもの工程があり、それらをつぶさに見せてくれます。そしてそれらをホストの美食家が切り分けて、客が美味しそうに食べるところまで。多分見る人によってはいささか長くかんじるかもしれませんが、私は没入できました。YouTubeで時短料理ばかり検索してるけど、休日だけでもひと手間、ふた手間かけてみようか。そう思わされました。

それからジュリエット・ビノシュの洋梨のシロップ漬けのような肢体(本人ですよね?もし別のモデルさんとかだったら恥ずかしい。)美しかったです。ダイエット民の洋梨体型では無く、横たわった時の体の線です。

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頼金鳥雄

5.0カメラワークと映像美、脳内美食で満足。

2023年12月24日
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ビノシュ初めて見たのはカラックスの「汚れた血」。あのころドレピューの方が好きだったなぁ、、
もう遥か昔のことじゃ、、、、。

話は料理研究家?と料理人の話。
大人の愛、プロの信頼関係、友情と少しの蘊蓄。
若い子や食に興味の無い人やエンタメ好きの人には物足りない映画だと思うが、わたしにはドンピシャ(死語)だった。

鬼のように美しい映像と流れるようなカメラワーク。押さえた演技とドラマチックにしない演出。
余計な説明のない脚本もよいのかも、、
なんかいいバランスだ!カッコいい!自分を大きく見せてなんぼという最近のビジネス潮流にうんざりしてるんで、作って勝負みたいな職人の世界に憧れる。
素材のハーモニーって言ってたけど、この映画もガチャガチャしない良いバランスで大人の味だった。
音楽はほぼ無しで牡蠣の殻外してる所とか料理の音と料理人の息づかいが生々しく胃袋直撃です。

アーニャテーラージョイに似た才能の塊みたいな女の子ボニーシャニョーラボワールが出て来て希望を繋ぐ。
どっちも名前長いなぁ、、。

はい、目が離れてる子が好きですがなにか?

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masayasama

4.5料理・フランス映画が好きな方にはおすすめ。

2023年12月24日
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今年432本目(合計1,082本目/今月(2023年12月度)33本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 タイトルの「ポトフ~」については、確かに料理としてのポトフは出ますが、それ以外の料理も多く出てくるし、「ポトフ映画ではない」点に注意です。またフランス映画であり、「ポトフ映画ではない」とはいえ実質「料理映画」には分類されうるのでいい匂いがしそうな(映画館からはしませんが…)タイトルです。

 ただそのことは日常生活パートがかなり多く、映画の中で何か大きな「事件」が起きるわけではない(少なくともアクション映画とは絶対に言えない)わけで、一応いくつか区切りになるイベントはありますが、物語自体がきわめて平坦に進んでいくという特徴的な部分を持つという特殊な映画ではあります(何かキーになるイベントはあるといえばありますが、それとて話が極端に変わるわけではないし、実質2時間、フランス料理を色々見たり食べたりをずっと見ている状態の映画と考えたほうがよさそう)。

 ただこの点はそういう趣旨の映画もあるのだろうと思うし、フランス映画は何らかの意味で余韻を残す映画(趣旨は自分で考えてね、というもの)が好まれ、この映画も展開が平凡「過ぎる」ところはありますが、この映画にこめられた主義主張は何なのか…は一人ひとり答えは違うのではないかな…と思います。

 個人的には100年か150年かくらい「少し前」のフランスにおいて、肉も魚もじゃがいもほか野菜など「食べられるもの」を全て「料理として昇華して食べつくす」という、「この意味における」、日本にいう「いただきます」の文化が流れているのではないかな…と思ったところです。

 採点は下記が明確に気になったところです。

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 (減点0.3/クレメンス6世のいわゆる「アヴィニョン捕囚」について)

 この話、および、グレゴリウス11世によってこれが終わること(歴史としては70年続いた)ことがいきなり話題になるところ、料理と一応「結び付けられて」登場しますが(フランス料理のトリビアのようなものとしての扱い)、この点は高校世界史でちらっと学習するにすぎず、このあと(=グレゴリウス11世による捕囚の終了)の「教会大分裂」(当時のフランスはカトリック教が主流で教会は一つだったが、派閥ができたりして混乱した時代があった。これも40年続いた)の話も、一応は高校世界史で学習しますが趣旨的に後者はミッション系学校で扱うのではなかろうかというような内容のレベルで、一応、映画の趣旨である「フランス料理」に関するトリビアの一つとしての扱いで出る(換言すれば、どうでもいいところで突然出てこない)点で何とかなるかなのレベルで、ちょっといきなり(料理映画でいいなぁ、と思っているところに)この字幕でこの話題は厳しいかな…といったところです。
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yukispica