「キメラ「ここ掘れワンワン」」墓泥棒と失われた女神 Jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
キメラ「ここ掘れワンワン」
主人公アーサーの俳優、どこかで見たと思いきや「ゴッズ・オウン・カントリー」に出てたジョシュ・オコナーだったのか。髭生やすと雰囲気変わるなあ。そしてイタリア語も話せるのか(流暢ではない設定のようだけど)。
イタリアって穴掘れば遺跡に当たると言うほど古代遺跡に溢れていて、そのせいでなかなか建築工事も進まないようですね。
映画の舞台である80年代は尚更そうだったようで、主人公アーサーが「ここ掘れワンワン」とばかりに墳墓を当てられるのもそれだけ遺跡が豊富だったからだろう。しかもエトルリア文字ってまだ文字が解読されてないみたいですね。だからこそ余計に謎が深いのかも。
しかしアーサーも、墓を漁るチンピラたちとつるまず、学芸員にでもなるか博物館に能力を売りこめば全うに生きて行けそうなのにもったいない・・・。それだけ妻を失った悲しみが大きかったのだろうけど、正直愛する人を失った男がすさんだ生活を送りつつ、別の女性に癒やされる映画には飽きたなあ・・・と思いながら観ていたのですが(イタリアの美しい風景や地方の祭りなどの眼福な舞台設定があるので退屈はしなかったが)、最後の15分で、ああそうきたか・・・と。
ラストシーンは救いのようでもあり、幻影のようでもあり、人はそうそう変われないという諦念にも似た境地でもあり。
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