「80年代、イタリア・トスカーナの田舎町。 英国人考古学者のアーサー...」墓泥棒と失われた女神 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
80年代、イタリア・トスカーナの田舎町。 英国人考古学者のアーサー...
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80年代、イタリア・トスカーナの田舎町。
英国人考古学者のアーサー(ジョシュ・オコナー)は、ダウジングにより地中の墓穴の位置をあて、中の埋葬品を仲間と共に売りさばいていた。
アーサーは死んだ恋人のことが忘れらず、彼女の母(イザベラ・ロッセリーニ)のもとを訪れたりしているのだが、亡くなった恋人の姉たちからは、かなり嫌われている様子。
亡き恋人の母は音楽教師をしており、いまはやや音痴なイタリアという名の女性(カロル・ドゥアルテ)の指導をしている。
盗掘仲間からも慕われたイタリアは、次第にアーサーに惹かれるが、アーサーは未だに亡き恋人のことが忘れられない。
そんなある日、アーサーたちは紀元前に繁栄し、いまは消滅してしまったとされる古代エトルリア人の遺跡を偶然掘り出すことに成功したのだが・・・
といった物語で、あらすじを書いても、とりとめがない感じがするが、そのとりとめのなさ、ぞろっぺえないい加減さが本作の魅力。
映像の画角も素材も自在に変化し、観ているこちらも幻惑させるのだが、それに乗れるか乗れないか。
案の定、途中、ちょっとダレてしまいました。
垢ぬけないが人好きのするイタリアのバイタリティに惹かれて、幻想(これが原題の意)に生きるアーサーが、現実世界に戻って来る地に足が着いた話かしらん、と思っていたら、最終的に幻想の世界に戻ってしまうのは、ロマンチックといえばロマンチックだけど、ちょっと腰砕けといえば腰砕けの拍子抜け。
悪くはないが、絶賛するところまでは至らず。
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