「イタリア幻想文学ですね」墓泥棒と失われた女神 ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
イタリア幻想文学ですね
実はロルヴァケルははじめて観る。
古い時代のガジェットがたくさんでるが、時代背景も古く、さらにダウジングなんて今どきの子は知らないような古くさく怪しい技を駆使してジョシュオコナーが墓を暴いていく。もちろん古代の墓を。
スクリーンサイズも入れ替わり、カメラも逆さになったり、コマ落とし的バカっぽさもちょいちょい混ぜ込み、レトロな風合いを現代的にミックスしていく。青いクルマがいい感じのスピードで砂煙あげて走ってキュッキュッと停まるのがいい。音楽はかなり現代的ではある。変な踊りのシーンもよかったな。なんだか最先端のテクニックを見せつけられている感じもあるが、チャレンジャーズもよかったジョシュオコナーは絶好調。で、あのおばさん、イザベラロッセリーニだったのか!は、終わってから気づいた。
お話、というかテーマ的にはやはり「過去」というもの、閉じ込められたもの、というのはあるのだろう。そもそも80年代で、なんだかマジックリアリズムな感じもあり、赤い糸で絡め取られる、いまここにいない何か大事なものが壊され、空気に触れ、壊され、湖の底に沈んだりしながら、新たな帰る場所が見え、と思うと、、確かにイタリアのいにしえの奔放な巨匠たちの血筋は感じた
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