Four Daughters フォー・ドーターズのレビュー・感想・評価
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映画っていろいろな手法があるものだなあ。
オルファさんの家は、結婚初日から家庭崩壊している感じだった。
日本でも家庭崩壊している家の子どもはいると思うが、日本にも同じような組織があれば、すぅーっと組織に飲み込まれる子もいるのかもしれない。
予想とは全く違う話だったが、最初に席を交代した場面では涙が出そうになった。
そういう視点か〜
結局、母の関わり方?
母子家庭だからとか、ではなくそういうフィルターいらないかも。
でも、やはり世代間連鎖は否めないのか。
後半は、そういうことが〜と。
しかも、娘たちの幼いこと。
娘たちの身に起きたことがあいまいにされたままの後半投入。
母の奔放な人生に振り回されただけじゃないの?
壮絶な虐待と母の独特な価値観。それに振り回される子どもたち。
なんともやりきれない。
チュニジア版「どうすればよかったか?」
一言でいうと姉2人がイスラム国に洗脳されて取り込まれるチュニジア版「どうすればよかったか?」
ドキュメンタリーなのだがイスラム国の洗脳手法についてはほぼ触れられず、ひたすら機能不全家族がいかに脆弱かを描いている。おそらく、相手がイスラム国でもカルト宗教でも同じなのでは。
モラハラATMな父親と虐待養父と養父を庇うシングルマザーの母親…と役満すぎる機能不全家族。これでぐれないほうが謎だよ。なのに反抗期の娘をホースで鞭打つなど、表現を間違った愛情は逆効果、ということをこれでもかと見せつける母親。
ヒジャブを着ない母親をイスラム法を盾に地獄に落ちると脅す娘。母娘の力関係の逆転。ゴス服着て髪染めてた頃のが遥かにマシだったと思わせる娘2人の変わり様。
シングルマザーのお母さん、初夜で乱暴な花婿を殴るほど強気なのはいいけど子育て下手すぎるし男を見る目がなさすぎる…。そして年下の彼氏に頭ポンコツになって彼氏が娘を性虐待してるのに彼氏を庇うという、欧米でも日本でも山ほど見たクソなケース、チュニジアも同じなのかと頭抱える…。娘に性的虐待してた彼氏との出会いを楽しそうに思い出語ってんじゃねーよと。そこは娘に土下座するところだろ。
母親に飽きたら娘を性虐待してた母親の彼氏のことを語りながら娘2人が復讐心と憎悪をぶつけるシーン、娘2人は涙こそ流しながらも淡々と撮影してるのに彼氏役の男優の方が先に根を上げて撮影中断したので男のメンタル弱すぎだろ…と思ったよね…あと彼氏は母親に秋田から手を出したんじゃ亡くて、最初から目的は娘だったように思う。
「ひどいことをされたがそれでも父のように慕っていた相手を憎めない」と語る娘が気の毒で仕方ない。
下の娘2人が「施設に保護されてなかったら娘4人ともイスラム国に行ってた」と冗談めかして言ってるのを母親はもっと重く受け止めろよと。あとどっかにいるはずの養育費すら払ってないクソな父親何してるんだろ。イスラム国怖いというより機能不全家族怖いってドキュメンタリーだったな。「どうすればよかったか?」並に胸糞。
「母親にされたことを娘にしてしまった」「選べるなら自分の親を選ばない」という母親のセリフが全てだと思った。どの国にもダメな親というのはいるものだ。そして虐待の連鎖をなんとかして止めることを義務づけられた下の娘二人が何とも気の毒だ。
一番可哀想なのは父親がテロリストで既に殺されてて物心ついた時から母親もずっと刑務所っていうまだ幼い娘である…娘達が言うように、少なくともこの娘が将来母親を憎むのは止めようがない…
親が見るには辛い映画だろうが、「どうすればよかったか」と同じく全国の親と、親になる予定の人、親になりたい人に見て欲しい映画である。
(オンライン試写会は内容に関係せずネタバレ扱い)現在の事情を扱っている点は評価できる
今年71本目(合計1,613本目/今月(2025年3月度)5本目)。
いわゆるイスラム国の抗争はご存じと思いますが、少し離れたチェジニアという国からその抗争に参加したいという2人の少女の決断と、その決断を肯定も否定もせず見守る家族を描くストーリーです。
映画自体は完全なフィクションになりますが、このイスラム国の抗争において多少離れた国(チェジニアを含む)から志願兵が集まったのも事実で、チェジニアで女性(16~17歳の女性)が参加したかについては確固たる証拠はないものの、実際に志願兵がいたであろうことは推知可能ですし、イスラム国の抗争については史実になるので、フィクションものとドキュメンタリーものの境目(やや後者の割合が高いか)というところだろうと思います。
日本ではくしくもロシアによるウクライナ進行がはじまって、イスラム国の抗争等はほとんど報じられることがなくなってしまったところ、それでもそのようなことは現在進行形でも起こっているわけであって、ニュース(NHKしかりYahooのニュースしかり)で取り上げられなく「なった」(が、抗争としては依然存在する)こうした「過去の少し前の実際の事件」について再度アンテナを張りなおす良い機会になりました。
完全な「ドキュメンタリー映画」ではないものの、映画館で一般的に流される映画で「ここで笑って」というようなシーンもないので、典型的に見る方が限られてくる映画ではありましょうが、正規の公開日にこうした「硬めの内容を扱う映画」を入れてもよいのでは、といったところです。
採点に関して特段気になった点までないのでフルスコアにしています。
当日の公開日にはおすすめな一本ですが、どうでしょうか?
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