劇場公開日 2023年12月15日

枯れ葉のレビュー・感想・評価

全180件中、61~80件目を表示

4.0カウリスマキ・イズ・バック!

2024年1月24日
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鑑賞方法:映画館

難民3部作(2部作?)をもって引退宣言していたカウリスマキが、お得意の小市民映画を携えて帰ってきた!
ミニマムなセリフに無表情、屋内の色使い、ロックと歌謡曲、そして過去の映画の引用(ジャームッシュ、ゴダール、ブレッソンに、数々の映画ポスター)と、まさしくカウリスマキ節健在で、おもわずニンマリしてしまう。
何より、昨今の風潮に反して、90分弱で人生を描ききる手際が見事。これからも変わらす作品を届けてほしいと切に願うところ。
今作では、旧式ラジオから流れるウクライナ侵攻のニュースも。ロシアと国境を接するフィンランドに住む者として、取り上げないわけにはいかないということか。
いつものように出演者は少ないが、みな好演。なかでも、年上の友人役がいい味を出している。ヒロインの相手役は、ちょっとライアン・ゴズリングに似てて、要注目。
それにしても驚いたのは、ミニシアターとはいえ、観客が溢れんばかりだったこと。しかも平日昼間の回だったこともあり、ほとんどがシニア層。皆さん、何に惹かれてこの作品を観に来たのか、大いに気になった。

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山の手ロック

4.0知らなかった監督、アキ・カウリスマキ。この監督作を観るという楽しみ...

2024年1月24日
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知らなかった監督、アキ・カウリスマキ。この監督作を観るという楽しみが増えた。
ほとんどのシーンが一発撮りらしく、女優アルマ・ポウスティ(『TOVE / トーベ』にも主演)へのインタビューでは「撮影方法での苦労話は監督がリハーサルをさせてくれなかった。俳優同士でも、ひとりでも。」と困った様に語っていた。
劇中で演奏をしているMAUSTETYTÖT(マウステテュトット)アンナ・カルヤライネン(ギター)とカイサ・カルヤライネン(キーボード)姉妹(バンド名はフィンランド語で「スパイス・ガールズ」の意味)。
♪「SYNTYNYT SURUUN JA PUETTU PETTYMYKSIN(悲しみに生まれ、失望を身にまとう)」

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ナイン・わんわん

4.0とても良かった

2024年1月22日
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どんぐり

3.0人は誰かといたいのだと思う

2024年1月22日
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とても評判が良かったので観賞。
独身の中年男女のプラトニックなラブストーリー。

一人で生きることにも慣れ、大きな不自由はない。だけど心のどこかは寂しくて、誰かといたい。でも失敗するのも怖いしプライドもあるし。
そんな二人の距離ややり取りが、現代とは思えないすれ違いやハプニングが起きつつも、淡々と静かに描かれていました。

個人的にはあまりハマれなかったのが正直なところ。でも二人への共感もあり。
もう少し味わってみるとまた感想も変わりそうな気もする、そんな作品でした。

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まだまだぼのぼの

4.0カウリスマキの社会派しみじみ映画

2024年1月21日
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1 一組の男女の姿を通して「今」を描く

2 主人公は、冴えない男と女。二人とも若くはなく、女は仕事が不安定で金欠。男はアル中。生活に潤いのない、生きずらさ。そんな二人が出会う。男が女の連絡先のメモを無くしたり、過度な飲酒から失職したり、事故に遭ったりと様々な障害が立ちはだかる。そして、二人の行方は・・・。

3  時おり、女性の家のラジオからロシアの侵略のニュースが流れる。そして、生きずらさを抱える主人公の男女。この映画は、二人の行状を通して、現代を生きることは戦争や貧困、ストレスなど多くの社会問題と隣り合わせであることを示している。そして、その中で救いとなるのは人と人との絆や思いやりであり、そのことが笑顔につながると説いている。

4 映画の語り口はいつものカウリスマキの型。話の筋は、boy meet girlをベースにしたすれ違いものだけど人物造形がちょっと変わっている。初デートでゾンビ映画に行き、おおいに笑う人たち。脇役にもカラオケ好きで美声と自賛したけどそれほどでもないおじさんがいたりする。

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コショワイ

4.5good times bad times

2024年1月21日
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この監督には一貫したテーマがあるのかな、と思う。
どの人の日常にも紆余曲折があって、それぞれにドラマがある。
良いこともあれば悪いこともあるし、自分でなんとかできることも、どうしようもないこともある。
当たり前だけど、それを乗り越えていく人もいれば、乗り越えられない人もいる。
このふたりはどうなんだろう?

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哲也

5.0男はみんな同じ鋳型。ブタに乾杯🍻

2024年1月20日
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やっと公開された〜なのに1日一回って…そら満席やわな。
なんやろ、このはじめてなのにどこか懐かしい感じ。地味やのに野暮ったくない、ほぼ無表情やから最後のアレだけで全部伝わってくる。小物のビビットな色遣い、後を引く画づくり、そして溢れる映画愛。まさかのジャームシュ!しかもデッド・ドント・ダイ!確か勝てない(^^;;
そして箇所箇所で入ってくる現状への怒り!
こら〜浸るしかないわ。恐れ入りました。
ぜひ次もお願いいたします!

しかし今日観た三本とも英語愛に溢れてたな〜

12 I-4

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shige12

4.0決して明るくはないが上質なユーモアを交えた良い映画でした。でもウク...

2024年1月19日
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決して明るくはないが上質なユーモアを交えた良い映画でした。でもウクライナ戦争の放送は入れない方が良かったように思う。

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Mr. Planty

5.0ああシャンソン 恋のうた~

2024年1月19日
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楽しい

幸せ

枯れ葉
神戸市の元町映画館で鑑賞 2024年1月17日(水)
パンフレット入手

フィンランドの首都ヘルシンキ。古いアパートに一人で暮らすアンサ。街中のスーパーマーケットでゼロ時間契約で働いている。友人は少ない。スーパーマーケットから持ち帰った賞味期限切れの総菜で夕食を済ませるつましい生活。
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ホラッパはブラスト工として金属工場で働いている。人付き合いが苦手であり、生活の中心は仕事、漫画、酒であった。いつしか勤務中にも隠れて飲酒するようになった。
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ある金曜日の夜、カラオケバーへ行ったホラッパは、アンサと出会う。一目で運命の出会いと感じたが、シャイなふたりは視線を交わすのが精一杯。
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警備員の密告で廃棄食品の持ち帰りを咎められたアンサは事前通告なく解雇された。職業安定所で見つけたのは”パブ・カルフォルニア”の皿洗い。アンサの初の給料日にオーナーが麻薬の密売で逮捕されたところ、ホラッパがビールを飲みに来たのだ。
リッツという映画館へ「デッド ドント ダイ」(ゾンビの映画)を見に行くことに。
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帰り際に、また会いたい言うホラッパに、アンサは電話番号を書いたメモをわたした。アンサはホラッパの額にキスして立ち去るが、メモを失ってしまう。
さらに勤務中の飲酒がばれてホラッパは解雇となる。
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すれ違いの末にようやく映画館の前で再開したふたり。アンサはホラッパを自宅でのディナーに招く。心地よい食卓だが、「アル中はごめんよ」と戒める。弱みをつかれたホラッパは「指図されるのはゴメンだ」と言い出て行ってしまう。
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ある日アンサは職場に迷込んだ犬を引き取ることに。「チャップリン」と名付ける。アンサの孤独を和らげることに。
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酒をやめたホラッパはアンサのもとに電話をかけると「すぐ来て」と、だが、交通事故で意識不明となった。
アンサは寄り添ってやがて眼を覚ます。
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退院の日、秋の枯れ葉舞う中を、アンサ、ホラッパ、犬のチャップリンが前へあるいて行く・・・
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フィンランド生まれのアキ・カウリスマキ監督作品
音楽をふんだんに使用し、作品のシーンに合わせた選択で 歌詞が流れるという特徴がございます。
パンフレットには使用された音楽がすべてかかれています。
最後の楽曲が「枯れ葉」
フランスのシャンソンの曲を、フィンランド語で歌っているものです。

アンサ、ホラッパ、チャップリン、これからもどうか、お幸せに 日本の映画館から、そう伝えたいと感じた。

「ああシャンソン 恋のうた~」

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大岸弦

4.0木洩れ日の次は枯れ葉

2024年1月19日
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満席で入れず観られなかったシネマカリテで今回は事前に席を予約で確保して観る。
ここ何年か北欧の映画に注目していて、作品に触れるたびに書いてきたが、本作もフィンランド映画だ。
「PERFECT DAYS」同様に小津の影響が感じられる映画で市民の日常を淡々と描く。
フィンランドのカラオケバーは、司会のおばさんがいて皆の前で曲紹介されて唄を歌うらしい。そこで出逢った二人の物語。初めてのデートで行った映画(名画座?)が「デッド・ドント・ダイ」。この映画館が旧作のポスターが色々貼ってあって前を通る度に作品が変わっていて仲々面白い。
この後、二人は再会を約束するが、彼女は名前も住所も教えず電話番号だけを教える。彼はそのメモを失くしてしまい二人は再会出来ない。そして、やっと再会したものの、…。
監督は小津とチャップリンが好きらしいが、ラストはチャップリン作品的だ。出演者が皆んな無表情だが、それだけにラストの彼女の微笑が際立つ。
木洩れ日の後は枯れ葉だった。

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Mr.C.B.2

4.0 映画愛溢れる映画‼️

2024年1月18日
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幸せ

随所随所のラジオから

   またカラオケバーから

     流れる音楽が 心情を彩り

        心に染みる素敵な作品です!

           ゆっくりした時間を、味わいながら観れました!

 自分の忙しさの中で、見落としている何かの大切さ に気づかせてくれました‼️

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ウェーブストレッチリング

4.0懐かしい恋愛物語なのですが‥

2024年1月18日
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幸せ

時代設定が現在らしい?のですが
いい意味で古くさくてレトロな雰囲気が魅力的です。
ストーリーはよくあるものですが、
あまりにもアナログ的な状況設定や
表情の変化があまり多くない役者さんの演技とか‥
良い意味で違和感があって逆に新鮮です。

気持ちが暖まるとても良い作品でした。

渋い色調の中に
色彩がとてもカラフルで綺麗なのと
メロディーが繰り返し頭の中から離れなくなる
不思議な音楽です。

とても個性的な印象の作品。
上映時間が短いのもいいです。

良い作品に出会えて嬉しいです。

やたらと喫煙と飲酒のシーンが多いです。
しかもめちゃくちゃうまそうなんです。
なので、断酒とか禁酒、禁煙されている方
我慢されている方には向きません。

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あすパパ

3.0アキ日和

2024年1月18日
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台詞もアクションも尺も少ない、相変わらずミニマルな文体のアキ・カウリスマキの映画だ。
(“アキ・カウリスマキ”は以下“アキさん”と略。“ミカ・カウリスマキ”を“ミカさん”にすると、叶姉妹みたいだ。)

ラジオからロシアのウクライナ侵攻が伝えられるから現代の話なのだろうが、「竹田の子守唄」や「マンボ・イタリアーノ」が流れたりする不思議な世界。ロシアと1,300kmにわたり国境を接し、何度か占領された歴史も持つフィンランドにとっては、現在の切迫感は日本とは桁違いなのだろう。
映画館にはロベール・ブレッソンの「ラルジャン」やジャン=ピエール・メルヴィルの「仁義」のポスターが貼られていて、こちらも名画座だからなのかもしれないが、単なるアキさんの好みという気がしないでもない(寡黙な作風が共通する)。
主役の女性は、かつてならカティ・オウティネンが演じていた役どころだろう。マッティ・ペロンパー似の人物もいたので、もしやと思ったが、彼は既に1995年に亡くなっていた。合掌。
主役の二人が初めて会った時のまなざしのラリーが奥ゆかしい。アルコール中毒の心情にはあまり寄り添えなかった。フィンランドは世界幸福度ランキングで1位になっているけど、アキさんの作品ではあまり幸せそうな人は登場しない。
私が見た回はほぼ満員だった。上映回が少ないせいもあるだろうけど、アキさんの映画で映画館が満員になるなんて!とびっくりした。

p.s.アキさんの映画では「真夜中の虹」が一番好き。

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梨剥く侍

2.5静けさ

Kさん
2024年1月17日
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K

3.5大きな世界の小さな世界

2024年1月17日
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《枯れ葉》
ラジオから流れてくるのはウクライナの戦況。あいまいな"大きな世界"の裏にはっきりと流れている"小さな世界"。ふとした出会い、風のいたずら、山程の吸い殻、新しい食器を揃える、そんな"小さな喜びやときめき"は誰にも止めることは出来ない。。

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つっちぃ

5.081分のシンプルな美しさ

2024年1月16日
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泣ける

幸せ

ハリウッド大作が沢山の楽器で構成されるオーケストラだとすると、この映画は音数の少ないピアノ練習曲のような研ぎ澄まされた構成。

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はらいそ

3.0数字

2024年1月15日
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ロシアがウクライナを侵攻して、死傷者がメディアによって数字で表現されても、人の一生は数字でなんか表現できない。失業した女、アル中の男。私の周りには人の数だけ物語がある。そして、そんな市井の人々の生活を壊す権利は誰にもない。そんな当たり前な静かな怒りを感じました。

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ミカ

3.5独特な素朴と独特なユーモアと独特な間

2024年1月14日
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笑える

単純

幸せ

とにかく余計なものを削ぎ落としたラブストーリー。今時、こんなにシンプルな映画があるなんて。

アキ・カウリスマキ監督作品が見せる素朴の表現と独特のユーモア、そして間。それはもうカウリスマキ節とでも表現するしかないのでしょう。多くを語らない登場人物たちに「なんでこんなに台詞がないの?」と思いますし、その台詞回しは半世紀以上前の映画作品のようです。

ただよくよく考えれば、我々の普段の生活で他の映画のようにベラベラ話す方が珍しいのだとも気付かされ、この作品のような会話こそ、人々の日常を捉えたカウリスマキ監督目線の際たるものと言える気がしてくるから不思議です。

シンプルゆえに美しいようでもあり、一方では物足りなさも感じてしまう、決して「古き良き」を描いているわけではないのですが、それを感じずにはいられない、そんな作品。

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Yutes79

2.5悲恋のままで良かったのでは?

2024年1月14日
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知的

幸せ

 最後まで結ばれない二人であって欲しかった。
私は始めてアキ・カウリスマキ監督の映画を見ました。私は数十年前からミニシアター系の映画も鑑賞していて何時かは、同監督の映画を見てみたいと思っていました。
同作品を鑑賞される方はビム・ベンダース監督さんの作品と比較しつつ鑑賞される方もいらっしゃるのではないでしょうか?

あまのじゃくの私からすると当作品の中で主人公、ヒロインの人生の厳しさ不条理さを見せつけられる中で最後ハッピーに終わると今までが何だったのかと思いました。
最後は結ばれないか別々のパートナーと結ばれる方が作品の重さに繋がるような気がしました。
当週に上映されていたビム・ベンダース監督の「PERFECTDAYS」の方が何も足さない何もひかない抑揚のない作品で印象に残った。

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ユメノトチュウ

3.0ユーモアが理解できなかった

2024年1月13日
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これは観ているこちらの問題だが、監督のユーモアを理解する能力が欠けていたため静かに没入することができず、これはユーモアを理解すべきシーンなのだろうかなどとつまらないことを合間、合間に考えて集中が途切れるような状態になった。
穏やかで単調な作品だけに雑念に振り回されるとキツイ
もっと自然体で鑑賞できるようであれば良かったのに残念
ヘルシンキの普通の人々の暮らしぶりはしっかり感じ取れた
終始グイッと控えめなトーンでした。

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Toshiya