「…変わらんだろ??」関心領域 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
…変わらんだろ??
かのアウシュヴィッツ収容所の真横に、ナチス高官とその家族が暮らす豪邸が。壁一枚向こうの惨劇をよそに、それに無関心に暮らす人々の恐ろしさを描いた作品。
中々に独特な作品ですね。
銃声や悲鳴もちょくちょく響くものの、それを意に介せず化粧をする奥さん、遊ぶ子供たち…観ているこちらはこの違和感に戦慄を覚える‼…ハズなのだが。。
大部分は、正直退屈な印象。直接的に見せないとは言え、恐ろしい収容所との対比を強調する為か、描かれる日常に惹き込まれるものはない。
…しかし、静かながら最後は強烈‼そうですね、ヘス家の住人の利己的さにイライラをさせられていましたつもりが。。
その視線に、ホレ結局おまえらも一緒だろ?と訴えかけられているような気がしましたね。
よくよく考えたら、このテの作品をみる度知ったようなうっすいレビューを書いている自分や、そもそも本作を途中まで退屈だと思って観ていたことこそが関心領域の外にいたのかなと。
考えさせられる難しい作品だった。
…ここからはワタクシ事ですが、本作を観て思い出したことが1つ。
一人暮らし用の小さなマンションに住んで長いのですが、どうも下の階から夜中の12時頃になると、壁を蹴ったようなドシンドシンという音が響いてくるんですよね(もう何年も)。
ワタクシは寝る時間がもっと遅いのと、上に住んでいるっているのもあって「今日も響いてるな~」くらいにしか思ってなかったのですが、前回の家賃更新手続きの際に、ついでに管理会社に話してみたんですが、何となく取り合ってもらえなく。まぁ、別にワタクシもついでに話してみた程度だったんで良いんですが。
…そう思うと、ワタクシ含め無関心領域な人って結構多いのかな~なんて思ったりしました。最近は落ち着いてきたので引っ越したのかな?
さて、自分語りが過ぎましたね。とにもかくにも、色々と自らを振り返るきっかけになりそうです。