「装う無関心の闇深さ」関心領域 さわさんさんの映画レビュー(感想・評価)
装う無関心の闇深さ
アウシュヴィッツ収容所長の妻を中心に描かれる何気ない幸せそうな一家の日常でした。淡々とした映像でしたが一方訴えるような音響効果(音)が印象的です。収容所からは間断なくほとんど上映中を通しておぞましい音が聴こえてきます。とあることで怒った所長の妻が家政婦に発した「あなたも焼かれて灰になるのよ」の言葉が私欲の為に敢えて本質をとらえず無知無関心を装ってるようでした。ただ一緒に住むために来た妻の母親が収容所からの音に耐えきれず夜逃げ同然に出ていった姿に僅かばかりの良心を感じました。不都合なこと不利益なことにも本質を知ることが必要かと。結末には触れず一人一人に考えてもらうことがテーマかなと思いました。
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