「テーマは濃いが内容は超薄い。衝撃、刺激に飽きた方にお薦め」関心領域 ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマは濃いが内容は超薄い。衝撃、刺激に飽きた方にお薦め
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「画期的な映画」と絶賛され数多くの映画賞を受賞した本作品。
戦時下でありながらも、豪邸に住み使用人を数人抱え、湖でピクニック、庭にはプールや家庭菜園を楽しんでいる家族。違和感があるのは壁の向こう。擬音や怒号、叫び声が響き渡っています。しかし、この家族は一切気にしていません。そしてこの家族の冷徹さが垣間見えるのが、ユダヤ人から取り上げた服や宝石の品定めをしては気にいった物を手にして満足しています。主の仕事はユダヤ人を効率よく扱うことで評価されるものでした。使える者は仕事をさせ不必要は処分する冷酷な仕事です。この作品が画期的と評価されるのは、このユダヤ人に対する残虐シーンを出さず、壁一枚を挟み天国と地獄という縮図を表していることです。淡々とこんな能天気な家族の生活を映し出しています。しかし、余りにも薄味過ぎます。ホロコースト劇といえば濃い展開や衝撃的なシーン、映像となるので、目新しさはありますが、余ほどの想像力を働かさなければこの許しがたい残虐を感じ、理解するのは無理があると思います。
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