「知ってもいるし、聞こえてもいるのに」関心領域 Pocarisさんの映画レビュー(感想・評価)
知ってもいるし、聞こえてもいるのに
目に見える暴力は全く描かれないのだが、だからこそ壁の向こうで起きていることに想像力が向いていく。
知っていながら、聞こえていながら関心を持とうとしないことの暴力は、実はこの家族も蝕んでいるのだけれど、「関心」から最も遠い妻はそれにすら気づいていない。
幸せな家族の団欒も青春の思い出も全てこの場所で起きているということが本当にグロテスク。
そして世界は実はそういうものなのだ。
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