「関心領域…」関心領域 Oyster Boyさんの映画レビュー(感想・評価)
関心領域…
改めてこの題名にゾッとする。
鑑賞前に感想を読んでいって良かった。
映画チックなドラマ展開を変に期待せず鑑賞することにより、この映画の恐怖感を思う存分味わえた。
塀で隔てこちら(所長の家)側はメルヘンな夢の国、あちら側は強制収容所という名の地獄。
遠くに聞こえる轟音、カラッと晴れた青空に似つかわしくない戦闘機。
絶えず聞こえる断末魔、阿鼻叫喚、銃弾、鼻をつく臭い等々、関心がなくても感じないわけがない。
狂った世界はどちらなのか。
ドイツ人の妻にとって機関車で運ばれてくる荷物がどうなろうと知ったこっちゃないが、荷物の荷物には興味がある。
最初、りんごを埋める少女は何の象徴なのか?と思いきや、所長の家で働くお手伝いさん(=ユダヤ人?)の少女なのか?それとも単に近所の少女?
強制労働させられている収容所の人々が作業中にこっそり食べらるよう作業場にこっそり食べ物を置いている彼女にとっては人間の生死が最大な関心ごと。
ものすごい対比。
これ現実だったんですよねぇ…吐き気がする。
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