「感覚が・・・思考が・・・」関心領域 SHさんの映画レビュー(感想・評価)
感覚が・・・思考が・・・
歴史上の出来事を大前提として─これを知らないなどあり得ないと言わんばかりに最低限の知識や感覚を求められる作品です。鑑賞する前は少しでいいから時代背景を復習しておくべきだったか─と強く思いました。とはいえ、まっさらな状態から見たとしても、恐らく、作品の意図するところは強烈に伝わってくるはずです。
難しいです。一生懸命に提示されている事柄を捉えつつ考えなければなりません。
フィックスで埋め尽くされた映像と複雑な音響と極力音楽をかき消しているその演出により、非常に冷たくて、全くもって楽しいものではありません。まわりからはいびきも聞こえてきました。ふざけんな!と思いたいところでがありましたが、正直、まぁそうなるわな、という─。
淡々とのっぺりとしているような印象の作品ですが、いろんな演出が細かくちりばめられていて、丁寧に拾うと見応えは十分です。ただその一つ一つをどういうことなのか考える必要があるので、考えが追いつかないところも・・・
始まりと終わりは歴史に残っているわけだから、物語は分かるはずなので、その過程で起こった事柄をしっかりと考え抜いてください、そのためにこの映画は存在するのです─と勝手に作品のメッセージを、自分なりに─。
ぶっちゃけてしまいますと、PERFECT DAYSの方が面白いし、パストライブスを見た方が・・・と思ってしまいます。つらくて、見るのは大変なんですが、ポテンシャルは計り知れない作品です。いろんな作品と並べられると、なかなか・・・
米アカデミー賞の前に、試写として鑑賞してその感想です。本来の公開日は今週なんですね。前評判通りアカデミー賞も受賞したので、優れた作品であるとは思いますが、ぶっちゃけ、いろんな意味で、つらかったです・・・
Cinemaオタク女さん
「シンドラーのリスト」など、数々のホロコーストを表現した名作があるからこそのこの作品、だと思います
自分はやはり「夜と霧」ですかね。記録映像だということが信じられないというか受け入れられないというか、ここに本当に人間が映っているのか!?というほどの衝撃。何度見ても・・・